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特集

ここからアプリへの流入にも生成AIの影響がでてきています 〜Google検索の割合は減少し、少しずつAIが増える

  • 2025年9月10日
  • 中小機構 中小企業支援アドバイザー  村上知也
  • 生成AI
  • SEO

検索AIが登場して、Webサイトの多くが影響を受けていると思われます。
ここからアプリのサイトへのアクセス状況を確認しながら、どのような影響が出てきているのか検討していきます。

また、ここからアプリでは、中小企業のデジタル化に関する記事を継続的に発信していますが、どのような記事がよく読まれているのか、2025年上半期のランキングを発表します。

AIによる概要が表示されWebサイトのアクセスは減少しているのでは?

ここからアプリのアクセス数は昨年の7月と今年の7月を比べると全体では21%減少しています。多くのWebサイトでアクセスが減っているのではないでしょうか?

昨年の8月にGoogleの「AI Overview」が正式に提供されました。みなさんも検索結果で見かけることが多くなっていると思います。以下の図表のように、検索結果を見る前に、AIによる概要で内容を紹介してくれるので、Webサイトへ訪問する人は今後も減少するでしょう。

【「DXとは」と検索した時のAIO結果】

AIからWebサイトへのアクセスは増加するのか?

生成AIによる検索が主流となることで、従来の検索エンジン経由のアクセス数は減少すると考えられます。そのような状況の中、生成AIの検索結果をきっかけに自社サイトを訪れるユーザは、どの程度存在するのでしょうか。ここからアプリのアクセス解析のデータを確認してみます。

以下の図表の「参照元」はここからアプリに来訪する方がどこから来たのかを表すものです。その結果Google検索で来訪する人はこの1年で6.2%減少しています。その代わりにChatGPTなどのAIからの来訪者は増えています。

(出典)ここからアプリのアクセス解析のデータを基に筆者作成
ただ増えたと言っても、全体の1%に達していません。AIで検索する人は増えているものの、Webサイトを訪問する可能性は低いと言えるでしょう。
なお、検索のAIといえばPerplexityが先行していましたが、後からChatGPTでも同様の機能が追加されたため、生成AIの中ではChatGPTからの流入数が一番多くなっています。

AI検索時代にどのように対応していくべきか?

今後、AI検索時代には、Webサイトのアクセス数は減少し、Googleの通常(オーガニック)検索の影響力も低下することが考えられます。それに伴い、Webサイトの役割も変化していくでしょう。単なる調べ物や簡単な知識を掲載しているサイトは、徐々に生成AIにその役割を取って代わられることになります。そのため、アクセス数も減少していくと予想されます。

しかし、多くの中小企業にとっては、単にアクセス数が多ければ良いというわけではありません。最終的に問い合わせや購入といった成果につながれば問題はないのです。したがって、AIによる情報収集の中で自社の情報が取り上げられていれば、アクセス数が減少したとしても、最終的な問い合わせ数が必ずしも減るとは限りません。

生成AIで検索された時に表示されやすくなる対策を生成AIに聞いてまとめてもらいました。
結果は以下の表です。

出力結果を見た限りでは、特に目新しい手法は見受けられないように感じます。もちろん、ここには記載されていないものの、サイトに生成AI向けの「LLMS.txt」を設置するといった、いかにもテクニカルな対策が紹介されているケースもあります。しかし、それはあくまで些末な話に過ぎないでしょう。

やはり、これまでと同様に一次情報の重要性は変わらないと考えられます。また、見出しの配置や要点の整理といった基本的な対策も欠かせません。そして何よりも、お客様が求めている情報を、わかりやすく丁寧に伝える記事を書くことこそが、最も重要なのではないでしょうか。

ここからアプリの2025年上半期の人気記事のベスト10を発表!

さてここで、アクセス数は減ったといえ、ここからアプリの2025年の上半期の人気記事・事例ランキングのベスト10を紹介します。やはり2025年の白書などの情報はよく読まれていますし、未だにインボイス関連の記事も探されているようです。

1位 jSTAT MAPを使いこなして商圏の分析をしよう!
2位 インボイス制度がスタートして端数処理で苦労する〜合算請求書には注意が必要
3位 ITパスポートの試験範囲が変わる!〜今日的テーマはなにか!?
4位 2025年版中小企業白書でデジタルについて述べられたこと
5位 (事例)商工会とともにIT経営サポートセンターを活用し、 経営課題を解決しながら働きやすい環境を実現
6位 (事例)配食の効率化とサービス品質向上を実現 新人さんもすぐに仕事を始められる環境に
7位 ITシステムの「2025年の崖」がやってくる
8位 (事例)事業承継を機に「経営の見える化」 伝統を受け継ぐ老舗の新たな挑戦
9位 レジや券売機で簡易インボイスの準備をしておこう~適格簡易請求書とは?
10位 2025年の情報セキュリティ10大脅威が発表されました 〜 初選出のセキュリティ脅威とは!?
引き続き、中小企業のデジタル化に関する記事や事例を発信していきますので、定期的にここからアプリに来訪頂けると幸いです。

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