ITプラットフォームへ移動

SNS活用で新規顧客を獲得!情報発信で地元の頼れる存在に

  • 2025年03月03日
  • 有限会社斎藤組(建築・不動産)×大地みらい信用金庫
  • 建設業
  • SNS
  • 北海道
サムネイル画像

有限会社斎藤組は、根室市を拠点に住宅の新築・リフォームから土地建物の売買まで幅広いサービスを提供しています。同社は3代にわたり、地域に根差した事業展開を行ってきましたが、近年、集客に苦戦する状況が続いていました。大地みらい信用金庫渉外担当・青木俊さんは、定期訪問の際に原田靖子代表から相談を受け「SNS活用が課題解決につながるのでは?」と考え大地みらい信用金庫本部のお客さまサポート部・成田 翔さんと連携してSNS支援を企画・実施。新規顧客の獲得につながっています。

【経営課題】 若い人たちに認知拡大し、新規顧客を開拓したい

原田靖子代表「当社は、私と息子の傑、ベテラン職人2名の計4名で運営している建築リフォーム会社です。父が創業し、その後、夫が代表を務めていましたが5年前に急逝。息子が会社を支えてくれて再スタートを切ることができたのですが、夫が担っていた顧客獲得のノウハウを継承するのが難しく、『リフォームの仕上がりに自信があり、価格的にもお得なのに売れない』といった悩みが続いていました。」

青木さん「今年度から斎藤組様を担当させていただき、月1回のペースで訪問していました。当金庫ではお客さまDXサポートの一環としてSNS支援を行っています。集客についてご相談いただいた際、まさにSNS活用が課題解決につながるのではないかと感じました。そこで、お客さまサポート部の成田さんと連携し、具体的な施策をご提案しました。」

原田傑さん「SNSが重要な集客手段であることは理解していましたが、何をどう始めるべきかわからず悩んでいました。個人のInstagramアカウントは持っていましたが、企業アカウントとして適切に運用する方法がわからず躊躇していたのです。運用方法を学ぶことができれば、自分たちの仕事をより多くの人に知ってもらえるのではないかと感じました。」

【IT導入】無理なく継続できる仕組みづくりをサポート
導入したITツール:SNS「Instagram」、グラフィックデザインツール「Canva」

成田さん「最初に、私ともう一人のDXサポート担当者で斎藤組様を訪問し、SNSツールや投稿編集ツールを比較検討しました。20~40代のターゲット層に最適なSNSとしてInstagramを選定。投稿編集には生成AIを活用して継続的な発信ができる仕組みをつくりたいと考え、AI画像作成機能を備えたCanvaを採用しました。その後、マニュアルを作成し、3回にわたって運用サポートを実施。事前にマニュアルをご確認いただき、訪問時には画面を操作しながら学んでいただくことで、実践的な使い方を習得していただけたと思います。」

傑さん「Canvaはテンプレートが豊富で、自社に合ったデザインを簡単に選べるのが便利ですね。さらに成田さんが物件紹介用のテンプレートを作成してくださったので、見せたい写真をアップロードするだけで自動的に縮尺が調整され、アニメーションも自動でつくれるようになりました。普段の投稿内容は、物件情報や暮らしに役立つ情報が中心です。成田さんは投稿したコンテンツをよくチェックしてくれ、週3回の投稿を目標にするようアドバイスいただきました。」

成田さん「SNS活用は時間を見つけて投稿することが大変で、継続的に発信を続けられる事業者様は意外と少ないんですよ。原田様はSNS運用の重要性を理解され、地道に取り組まれていることが成功の要因だと思います。」

【成果】スムーズに新規顧客を獲得! 会社の認知度や信頼度もアップ

靖子代表「地元ではこれまで不動産売買は紹介が当たり前でしたから、SNSでの集客が本当にうまくいくのかしら、と半信半疑でした。でも、新規のお客様や若い世代は抵抗なくSNSで物件を探しているようで、Instagramを見た方から内覧希望をいただくケースが増えています。今年は土地付き住宅が5件も成約しました。SNSの影響力を実感しています。」

傑さん「SNSが口コミの役割を果たしているように感じます。最近はInstagramを通じて、『こういう物件を探しているのですが』とダイレクトメッセージからご相談いただけるようになり、嬉しいですね。今後は、職人不足や町の高齢化といった地域の課題にも向き合いながら根室の魅力を発信し、安心して暮らせる町づくりに貢献していきたいと考えています。また、地域の方が住環境で困ったときに、まず相談される存在になりたいですね。」

靖子代表「SNSを活用するなかで、土地の価値や観光に対する新しい視点も得られました。たとえば、鹿や様々な野鳥が見られる地域の特徴を活かした民泊物件など、新たなビジネスも模索しています。」

青木さん「当金庫のSNS支援を効果的に活用いただき、その成果を拝見できることを大変嬉しく思っています。これからも地域の住環境を支える斎藤組様をしっかりサポートし、地域DXの推進を通じて町全体の利便性向上にも貢献したいと考えています。」

有限会社斎藤組
HP:http://www.e-ouchi.biz/company.html

所在地:北海道根室市平内町2丁目41番地
代表:原田 靖子

【サポートノウハウ】手軽なSNSを活用し、負担なくIT化を進める

青木さん「転職して大地みらい信用金庫に入庫し、渉外担当として2年目を迎えました。私は根室市の出身で、根室がとても好きなので、地元企業の経営支援に携われることにやりがいを感じています。とくに集客支援には力を入れており、当金庫のSNS支援を活用したマーケティング施策を積極的にご提案しています。根室市ではホームページを持たない飲食店や中小企業が多く、潜在的にSEO*やMEO*の需要はあるものの、まだ認知が低いのが現状です。まずは手軽に始められるSNS運用をおすすめし、徐々にデジタル環境を整備していく形での支援を進めています。」

*SEO(Search Engine Optimization):検索エンジン最適化を意味する言葉で、検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位に表示させるための施策

*MEO(Map Engine Optimization):Googleマップなどの検索結果で自社の店舗やビジネス情報を上位に表示させるためのマーケティング手法

成田さん「今年度、大地みらい信用金庫に転職し、お客さまサポート部でSNS運用を軸とした集客支援に注力し、根室市の魅力発信や企業のDXサポートに取り組んでいます。事業者様は日々お忙しい方が多いため、運用の負担をできるだけ軽減できる方法をご提案することを心がけています。Instagramは20~40代のコア層をターゲットにしやすい点が魅力的で、写真を使った投稿が簡単。テンプレートを活用すれば運用の手間も減らせるため、多くの企業におすすめしています。」

【事業者の声】適切な提案と継続的なサポートに感謝しています

靖子代表「私は積極的に経営セミナー等に参加するタイプではないため、日頃からお付き合いのある大地みらい信用金庫さんからご提案いただかなければ、SNSを活用した情報発信は思いつかなかったと思います。私たちの悩みに耳を傾け、適切な提案とサポートをしてくださったことに感謝しています。」

傑さん「普段SNSを使っていても、会社のアカウントとなると身構えてしまうものです。専門的な知識のある方からサポートを受けることで、安心して導入できるのではないかと思います。また、日々SNSを運用するのは自分たちなので、継続的に投稿を続ける難しさも実感しています。その点も、成田さんが弊社のアカウントを日頃からよく見てくれ、アドバイスをくれることが励みになっています。」