アフターコロナを見据えたテレワーク(7)〜Zoom Meetings、普及後に追加されたお勧め機能紹介〜
- 2022年4月18日
- 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 高見康一
- テレワーク
新型コロナウイルスが再び流行している中、オフィス回帰なのかリモートワークの継続なのかで各企業が揺れています。「ハイブリッドワーク」などの言葉も聞かれるようになりました。
テレワークで欠かせないツールとなっているのがWeb会議アプリ。今回は、その中で人気の「Zoom Meetings」に注目したいと思います。「Zoom Meetings」はテレワーク普及と共にユーザーを増やしていきました。そして、ユーザー増加に合わせて機能もどんどんと追加されていきました。ここでは2021年以降に追加された機能の中で企業ミーティングに有効な機能を厳選してご紹介してまいります。
ミーティングに多様性を。「アバター機能」(2022年3月追加)
※画像はZoom Blogより転載
2022年3月に実施された5.10.0のアップデートにより「アバター機能」が利用できるようになりました。これは自分の外見を別のキャラクターに置き換える機能です。ビジネスでの利用と考えると少しカジュアルな印象を与えてしまうかもしれません。ただ、社外はともかく社内での利用シーンを考えると色々な使い方が考えられます。例えば、社内ミーティングにおいて「画面オフ」を好む従業員は少なくありません。ほとんどの方が画面オフの状況で日々社内ミーティングが行われている事業者も多くあるのではないでしょうか。その状態だと参加者は暗い文字が浮かんでいる画面に向かって発言しているだけになり、会議が活性化しにくいと思います。そんな場合に、この機能を用い「半画面オン」状態にすることで会議の活性化を図るのも良いかもしれません。
設定方法はこちらをご確認ください。
これでWeb会議でも気が散らない。寂しくない。「イマーシブビュー機能」
※画像はZoom Blogより転載
2021年4月にリリースされた機能の一つが「イマーシブビュー機能」です。これは会議参加者が皆同じ背景の中に取り込まれて表示される機能です。この機能のメリットはなんといっても「没入感の向上」です。イマーシブビューは同じ背景の中に参加者が表示されるため、空間的な「一体感」を多少感じることができます。Web会議は参加者同士が物理的な距離が離れていることが多く、疎外感を覚えたり他人事のように感じがちになります。完全にそれを解消するには至らないとは思いますが、この機能を利用することで少しでも参加者の会議への主体性を向上させることができるかもしれません。Zoomの通常画面は参加者ごとに画面が異なる場合がありますが、「イマーシブビュー」を設定した場合は全参加者の画面が「イマーシブビュー」になります(2022年4月時点)。
設定方法はこちらをご確認ください。
参加者に集中してもらおう。「フォーカスモード機能」
※画像はZoom Blogより転載
Web会議には、チームミーティングなど全員がフラットに議論するものと、発表会などある程度発言者が決まっているものがあります。その後者の会議の場合に便利なのが「フォーカスモード機能」です。これは2021年7月に追加された機能で、会議参加者が「ホスト(主催者)」と「自分」の画面しか見えないようにする機能です。画面共有をしている場合はその画面も見ることができます。参加者にとって「必要な」画面のみ表示するように設定することで、参加者に議題への集中を促します。利用しなくても困る場面は特にありませんが、Web会議の質を向上させたい事業者にとっては良い助けになるのではないでしょうか。
設定方法はこちらをご確認ください。
スライド管理をお任せ。「プレゼンテーションスライドコントロール機能」
最後は画面共有を利用したプレゼンテーション実施時に便利な機能を紹介します。これはある人が画面共有したプレゼンテーションのスライド移動を他の人に委ねることができる機能です。複数人でプレゼンテーションを実施する際に便利で、例えば一つのプレゼンテーションで話者が複数人いる場合。話者が変わるたびにその人にスライド移動権限を与えるというようなやり方ができます。商談などで説明担当者が違うことはよくあります。この機能を活用すれば、よりスマートな商談ができるかもしれません。
設定方法はこちらを確認ください。
新機能を知って、使って、一歩先へ
今回はテレワークの中でもWeb会議に焦点を当ててお話をしてきました。「オフィス回帰」などの言葉も出てきていますが、遅かれ早かれテレワークは普及すると私は考えています。HPなどと同様で、普及しきってしまうと今度は「導入していない事」が事業の足かせになってきます。もちろん目の前の業務を疎かにはできませんが、「できるタイミングで」「早めに」導入をしていくことを私はお勧めします。特にWeb会議は現時点においても既に普及が大きく進んでいます。Web会議が会議開催の当たり前の選択肢の一つになりつつある今、「Web会議に対応できる」ではなく「Web会議を武器にできる」状況を早めに作ることが、アフターコロナでの飛躍につながるかもしれません。
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