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特集

人を集める動画と購入してもらうための動画の違い〜動画をもっと有効活用していくには(3)

  • 2022年4月22日
  • 中小機構 中小企業支援アドバイザー 村上知也
  • 動画
  • 有効活用
動画をもっと有効活用していくには(3)のサムネイル画像

前回は動画の種類について、主に配信形式や長さについてお伝えしました。
今回は、動画の種類でも人を集める集客動画と、売上につなげる接客動画の違いについて説明していきます。

接客動画と集客動画

売上を上げていくためには、店舗に連れてくる「集客」と店舗の中で実際に買ってもらうための「接客」があります。そして、この掛け算が売上になります。実店舗ではチラシで集客して、店員説明で接客します。
動画でも集客に向いた動画と、接客に向いた動画があります。

集客のための動画とクロージングのための動画の掛け算が売上に繋がることのイメージ画像

集客できる動画とは?

みなさんも動画で集客されて、商品を購入した経験はあるでしょうか?自社のビジネスで動画を作る際には、自分がどのような動画で集客されたことがあるのか、体験を思い出してみましょう。

例えば、布団乾燥機を買おうとしたときにはどのような動画を見るでしょうか?ぜひご自身でも一度YouTubeで検索してみてください。

検索結果に登場するのは、有名ユーチューバーさんの使ってみた!動画や、A社製品とB社製品の比較をしてみた!などの動画が登場します。こういった動画が集客動画に当たるのではないでしょうか。

まだ、どんな製品があるのかわかっておらず、調べているときには、非常に役に立つ動画だと言えます。

商品を探す時に見る動画(集客動画)のイメージ画像

ただし、こういった動画を作るのは難しいものです。上記の例であれば、自社商品と他社商品の比較を公開するのはリスクがあります。お客様にとって役立ったり、興味深い動画コンテンツを作るのは大変ですね。その点では、まずは自社の商品の良さなどを確実に伝える接客動画の方が準備しやすいのではないでしょうか。

うまく接客している動画とは?

実際に某メーカーの布団乾燥機の商品ページを訪れると、30秒ずつの4本の動画で丁寧に接客されていました。順番に動画を見ると、①5分で布団がポカポカになる動画で興味を惹き、②操作の簡単さをアピールし、③他の顧客の声を紹介して、欲しくなり納得してしまう動画が登場します。そして④信頼感を高めるためのアフターサービスを紹介していました。

店舗で接客を受けているような流れになっているのではないでしょうか。

布団乾燥機メーカーの4本の動画のイメージ画像

そして、2分で1本の動画ではなく、30秒で4本の動画に分けている点も工夫が感じられます。お客さまによって、知りたい内容は異なります。実店舗の接客であれば、お客さまの状況によって、店員が接客を変更すればよいのですが、ネットではそうもいきません。予め必要な要素を並べておき、お客さまに必要な動画だけを見てもらえるようにしておきましょう。

ターゲット顧客によって求められる動画は変わる

顧客に求められる動画を並べることは重要ですが、お客さまによって知りたい情報は異なります。

例えば、家電に詳しい人にとっては、布団乾燥機の操作動画は必要ないでしょう。しかしこのメーカーは家電が苦手な層をターゲット顧客としていました。そこで、早めに操作の簡単さをアピールする動画も持ってきたと考えられます。ホームページやチラシと同じく、動画もターゲットに合わせて用意していかねばなりません。

また、季節によって動画を変更することも必要です。寒い季節であれば最もアピールするのは布団乾燥機で暖かくなることであり、①のポカポカ動画になりますが、夏であれば、この動画は変更すべきでしょう。

例えば、「寝汗も乾燥!」という動画などです。季節に応じて接客を変えるのは実店舗では当然のことだと思います。ネットの接客動画でもこのような対応をしていきましょう。

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