ホームページ作成サービスを使おう〜まずは無料にチャレンジ
- 2025年6月23日
- 中小機構 中小企業支援アドバイザー 村上知也
- 集客
- ホームページ

ホームページを自分で作って運用してみませんか?
もちろん必要に応じてプロに頼んで作ってもらうこともよいでしょう。
しかし、必要な時に自社で自由に更新できるホームページのほうが集客には向いています。
今回は、無料でも使えるホームページ作成サービスを中心に紹介していきます。
どんなアプリが使われているか?
検索AIで「日本で利用できるWebサイト作成サービスをシェアが高い順番で教えて下さい」と聞いてみると、W3Techsの以下のCMSのシェアのデータが表示されました。
CMS (Contents Management System) は、ウェブサイトのコンテンツを管理するためのシステムで、専門的な知識がなくてもWebページの作成や更新を行うことができます。

しかし、CMSのランキングで見るとホームページを作るものだけではなく、EC機能が中心のものや、ブログ機能が中心のものも入ってきています。
EC機能中心のものは、Shopify、カラーミーショップ、EC-CUBE、makeshop、Estoreなどです。なお、ECサービスであってもホームページは作成可能であり、その他のホームページ中心のCMSにもEC機能がついているものもあるため、厳格に分けることは難しいです。
ブログ中心のものは、HatenaBlog、livedoor Blogなどです。最近は、長年続いたgooブログのサービス終了が発表されました。私自身も初めて2006年にYahooブログに取り組みましたが、すでにサービスは終了しており、ブログサービス自体は低調と言えるでしょう。
最後に、ホームページ中心のものとしては、WordPress、ジンドゥー、Studio、Wix等が挙げられます。その中でもWordPressのシェアが8割を超えており、圧倒的です。同様に検索AIで全世界のシェアを見てみると、全世界のシェアではWordPressは4割強であり、日本で高い人気を誇っていると言えるでしょう。
かく言う私も、自分のホームページは2008年にWordpressで立ち上げて現在に至ります。
WordPressを使えばいいのにと個人的には思っていました
そのため、ホームページを作りたい人はWordPressを使うのがいいと考えます。ソフトはオープンソースですし、無限にテンプレートも用意されており、自在にカスタマイズすることもできます。
しかし、実際に多くの事業者にWordPressの使い方を伝えたり、導入を支援したりする中で、ある気づきがありました。それは、「デジタルリテラシーの高くない中小企業には、WordPressは少しハードルが高い」ということです。
プログラムを書くといった難しい作業はないので、操作さえ覚えればなんとかなるかと思っていましたが、サーバを用意したり、ドメインを取ったり、ソフトのアップデートをしたり、バックアップを取ることのハードルが高く、最初はWordPressで立ち上げても、その後自分たちで運営できずにホームページをやめてしまう事業者も一定数いました。
やはり社内のリテラシーに合わせた導入が求められると思います。
なおWordPressはサーバ型の導入はハードルが高いですが、クラウドサービス型では難易度が低下します。
そこで、今回は利用シーンに合わせていくつかのクラウドサービス型のホームページ作成サービスの紹介をしたいと思います。
ネットのチラシのように1ページでもいい〜ランディングページ
最低限の会社概要があればいい場合や、イベントなどの時の告知用だけでいい、もしくは商品1個を紹介するだけいい、という限定された目的でホームページを作成することもあると思います。そういった訪問者を特定のアクションに誘導するために特化したWebページのことをランディングページと呼びます。
ネットでチラシ代わりに1ページ作っておこうという場合には以下のようなサービスがあります。
・ペライチ
・CanvaCanvaはデザインツールですが、作ったデザインをそのままWebとして公開することが可能です。写真やイラストなどの素材が充実しています。
・GammaGammaはAIツールですが、AIで生成したページをそのままWebとして公開することが可能です。以前からAIでWebサイトが作れると謳っているサービスは有りましたが、雰囲気やデザインがAIで用意される程度でした。しかしこの数年のAIの浸透により、本文や写真もAIで作成が可能になっています。

(出典)Gammaトップページの画面
ちょっとしたネットショップとホームページを一緒に持ちたい
ネットショップはShopifyのシェアが一番高いです。ただWordPressの場合と同じく、設定や操作のハードルはやや高く、ちょっとしたネットショップを作りたいのであれば、簡易なサービスを選んだほうがいいでしょう。・BASE月額無料から利用でき、売れたときの手数料だけで利用することができます。操作性も簡単です。しかし、ホームページを作る機能はそれほど用意されていません。ネットショップが中心のサービスと言えるでしょう。
・SquareSquareはキャッシュレス端末やPOSレジがメインの機能です。しかしそれだけではなく、簡単なWebやECも合わせて立ち上げることができます。シンプルな機能しか有りませんが、お店のレジデータとECの売上データを一緒に管理することができ、オール・イン可能なところが魅力だと言えるでしょう。
ある程度のページ数のホームページを持ちたい
ホームページで検索順位を上げて集客していくにはある程度のページ数が必要になります。そんな場合には以下のようなサービスの利用を検討しましょう。
・ジンドゥー
なお近年はAIビルダープランなどが新しく出て、ホームページのビジュアルは改善されたものの、無料版では5ページまでという制約があります。
・WIXWIXはホームページ中心のサービスですが、EC機能も用意されています。WIXのシェアは日本では16位※でしたが、海外では3位であり、かなり多くの国で活用されていると言えるでしょう。
※冒頭の図【2025年4月時点の日本のCMSのシェア】参照
・Studio一方Studioは2018年からの提供で、後発な分、ビジュアルは現代的なのものが多く、機能も段階的に充実してきています。
無料か有料か?
最初は無料で試せるサービスもありますが、実際に使い続けるには、自社ドメインの取得やページ数の増加に応じて、有料プランへの移行が求められることが多いでしょう。

無料プランのメリットは、コストをかけずに自社での運用が可能かどうかを実際に体験できる点にあります。その上で、「このホームページを長く使っていきたい」と感じた場合は、有料プランの利用を検討してみるとよいでしょう。料金プランはさまざまですが、月額1,000~2,000円程度のものが一般的です。
(出典)著者がAIで生成した画像
まとめ
ホームページを自分で作成すると、どうしてもつたなさが残ってしまうことがあります。しかし、自社内で自由に、いつでも内容を更新できるという大きなメリットがあります。
とくに初めてホームページを作る方には、この記事で紹介したサービスの情報も参考に、自社に合うサービスを活用して取り組んでいただくのがおすすめです。
また、ホームページを作成したあとは、検索順位の向上も目指しましょう。詳しくは、以下の記事もぜひご覧ください。
検索順位を上げるには?~顧客を明確にして情報を発信しようhttps://ittools.smrj.go.jp/info/feature/rigle900000001ds.php