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特集

検索順位を上げるには?~顧客を明確にして情報を発信しよう

  • 2024年6月6日
  • 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 村上知也
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検索順位を上げるには

2024年3月にGoogleの大きなアップデートがあり、検索順位が変動しました。

今回の記事では、検索エンジンの歴史や今後の動向から、Webページで成果を出していくにはどのような発信を行うとよいか、について解説していきます。

検索エンジンの歴史と今後

みなさんは初めてGoogleで検索をしたのはいつだったか覚えていますか?Googleが登場したのは2000年です。

著者が初めて検索エンジンを使ったのは学生の頃で、90年代の後半だったかと思います。Infoseekだったと思いますが、もはや記憶があやふやです。

その後、NTTの提供するgooで検索をするようになって、Google登場以降はGoogleを中心に検索しています。ネットのショッピングモールが登場して以来、商品の検索はモール検索、口コミ発信を検索するためにSNS検索と使い分ける時代になりました。

そんな中でも、未だにGoogleは情報検索の中心にいると言えます。しかし、2023年に入って、生成AIが登場して検索の仕組みも変わってきました。すでに検索に関しては生成AIと融合して情報を探す時代になりました。

検索-生成AI-検索+生成AI

Googleは低品質ページの検索順位を下げると発表

2024年3月6日にGoogleは「March 2024 core update」を実施し、低品質なページの検索順位を下げると発表しました。

生成AIが到来し、今まで以上に大量のWebページが作成されるようになり、検索していても本当に見つけたいページが見つからず、内容のないページばかりが検索上位に表示される状態が続いています。

「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにする」という世界からだんだん離れてきていますので、よりよい結果を提供するために検索順位のロジックは今後も変わり続けていくでしょう。

さて、今回のアップデートで自社のWebサイトへの影響はどうなるのでしょうか。低品質なページを大量に生成している企業への影響は大きいでしょうが、多くの中小企業にとってはそれほど気にすることではないでしょう。

そもそも低品質なページとはどのようなものでしょうか?
Googleによると質が高いとは、独自性や価値や魅力があり、ユーザーが検索体験に満足することです。

ユーザーに質の高いコンテンツを提供しているか?

"最も優先すべきは、サイトを訪れたユーザーにできる限り優れたエクスペリエンスを提供することです。どうすれば、独自性、価値、魅力のあるウェブサイトになるか考えてみましょう。ご自身のコンテンツを評価する一環として、有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成のガイドに記載されている、自己評価を行うための質問を自問してみてください。"
(出典)Google検索セントラル

Googleのアップデートで変化はあったのか?

自社Webページの検索状況を確認できるGoogleSearchConsoleで、著者の管理しているWebページの情報を確認しました。この3ヶ月でGoogleに登録されているページ数は10%程度減少しています。一方で、表示回数やアクセス数は2%弱の微増となっています。

ここしばらくは状況を注視する必要がありそうですが、私のWebでは、低品質ページを大量生成しているわけではないので、大きな影響は受けていないようです。むしろ、いくつかのページは登録されなくなりましたが、結果として表示回数は増えています。他者の低品質なのに検索上位にいたページがGoogleから排除された結果だと考えられます。

Googleに登録されるページの変化

検索順位を高めてお客様を集客するには

今後、検索順位を高めてお客様を集客するにはどうしたらいいでしょうか?それは今回のGoogleのアップデートでは何も変わりません。

「Webページのターゲットを明確にして、お客様にとって価値のある記事を書いていくこと」に尽きます。

先日、ガラスへのプリントを行っている印刷企業を訪問しました。自社でホームページを更新しているものの、ほとんどホームページを見てもらえず、集客に寄与していませんでした。

そこで、どんなお客様を集客したいか相談しました。ガラスへのプリントが何でもできるということではなく、「ビアグラスへの印刷が得意」だから、ブルワリーのオーナーにターゲットを絞って情報発信をすることにしました。

ターゲットを明確にして価値ある記事を書く

さらに、お客様がどんなことに悩んでいるかを検討したところ、「安いところでグラス印刷をすると、何回か食洗機にかけると印刷が落ちる」という話がでてきました。

そこで、「食洗機」「耐熱ガラス」「ビアグラス」などの情報を多く発信したところ、検索順位が上がり、Webページからの問い合わせが増えました。

インターネットの世界では数多くのライバルがいるため、特徴のない発信をしても見つけてもらうことはできません。特徴を出すためには、まず顧客ターゲットを絞って明確にし、そのターゲットにとって価値のある・役立つ記事を書くことを目指しましょう。

まとめ

改めて、自社のWebの役割を考えて、お客様に役立つ記事を継続的に作成していくことこそ、検索順位の向上に繋がるのではないでしょうか。