ITプラットフォームへ移動
特集

デジタル活用はじめの一歩 7 ~仕事の書類の郵送を止めると!?

  • 2022年12月16日
  • 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 村上知也
  • DX
  • はじめてのIT
デジタル活用はじめの一歩7のサムネイル画像

年賀状の郵送枚数はピーク時に比べて半分になりました。仕事上での郵送は面倒なものです。
業務の効率化を図っていくためにも郵送を減らす取り組みをしてみませんか?

電子帳簿保存法の改正で郵送が増える!?

電子帳簿保存法が改正され、紙で受領した請求書は紙で保存してもかまいませんが、メールなどでデータ保存した請求書は、プリントアウトして紙で保存することはできなくなります。

そのため、③電子取引を避ける目的で、メールでの請求書の送付や受取りをやめて、紙を郵送する方式に統一しようという事業者も一定数存在します。

法制度面では問題はなくても、これでは時代に逆行しており、ますます非効率になってしまいます。郵送よりはメールで送るほうが簡易ですから、むしろ③電子取引の割合を増やしたいところです。

そもそも郵送するのは面倒くさい

かれこれ20数年前、著者が新入社員のときでした。展示会の案内を郵便で送るため何百枚もの発送作業を上司から頼まれたことがありました。

クリアファイルに書類と送付状を入れて封入し、宛名ラベルを貼り付けていくことの繰り返し。こんな無駄な作業を会社員はするんだと、悲しくなったことを思い出します。

DMなど郵送を代行してくれるサービスもある~手間もコストも削減

もちろん、今なら郵送を代行してくれるサービスも多数あります。ネットの印刷会社に郵送したいDMファイルをデータで納品し、宛先一覧を一緒に入稿すれば印刷から郵送まで全て代行してくれます。

A4の書類を送付したい場合、100g以内の定形外郵便物の切手代金は140円です。また、コンビニでA4両面カラーの印刷を行うと100円程度かかるところが多いです。これに封入の手間もかかります。そのため、自分でDMの発送作業を実施すると、一通のDMを送付するのに250円程度かかっている可能性があります。

一方、あるネット印刷のサービスでは、料金表を確認してみると1,000通のDMのA4両面印刷、OPP封筒(DMなどでよく使われる透明封筒のこと)で15営業日後に郵送と条件を設定すると、1通あたり133円(2022年12月初旬)でした。代行を活用することで、半分程度のコストで送付できる上、社員の作業負担も低減することができます。

請求書管理ソフトでも郵送してくれる

また請求書ソフトでも、郵送ボタンがついているサービスが増えています。クラウドサービス上で郵送を選択すると、インターネットの向こう側で印刷して郵送を代行してくれます。どうしても郵送が必要なら、このようなサービスを活用して効率を高めていきましょう。

そもそも紙を送る必要があるのか?

郵送代行サービスは便利ですが、そこまでして紙を郵送して取引先に届けないといけないものでしょうか?送付先、送付元の双方で紙の書類を求めている割合は着実に下がっています。

すでに請求書などはPDFファイルをメールで送れば済むことが増えています。いままでも郵送で送っていたから、継続していこうとするのではなく、せっかくだから効率化のために郵送をやめようと言う視点を持ちたいです。

さらに一歩進んで、電子受発注(BtoB EC)が実現できれば、PDFファイルすら送付する必要がなくなる未来はすぐそこまで来ています。請求データがやりとりされるようになれば、さらに効率化が進んでいくのではないでしょうか。

解説動画(10分程度)

デジタル活用はじめの一歩7のサムネイル画像