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特集

経験と勘で損していませんか? 需要予測システムでロスを無くそう!

  • 2022年11月18日
  • 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 並木博
  • 需要予測
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仕入れや製造の量が多すぎてロスが出てしまったり、逆に少なすぎて機会を逃してしまったりと、顧客の需要を読み違えて損失を出してしまう事はよくあります。
需要予測システムは、自社の実績、市場の動向、気象や様々な関連データなど多岐に渡る情報を分析して需要を予測するシステムです。
需要を予測し製造や仕入れ数を最適化することで機会を最大限に活かすことやロスを極力小さくすることができます。
また、いままで不明確だった数量が明らかになることで予算計画や事業計画の精度を高めることができます。

経験と勘をデータに置き換えましょう

あなたの会社にこんなことはありませんか?

  • 製造量(仕入れ数)は熟練者の勘で判断している
  • ロスが出る(または足りなくなる)のは仕方ないと考えている
  • 人材を増やすか迷っている

もし1つでも当てはまる場合は、商品や人手が余ったり逆に足りなかったりしていないか確認してみてください。よく余ることがある、いつも余る、よく足りなくなる、慢性的に足りない、と思い当たる場合は、需要予測の仕方を変えてみてはいかがでしょうか。

需要予測により実現できること

需要予測システムを活用すると、精度の高い需要予測により

  • 出荷数を予測し製造数や在庫数を最適化できる
  • 来客数を予測し人員配置が最適化できる
  • 担当者の業務効率の改善につながる

などのメリットが得られます。また、データ(数値)で判断して意思決定するため、経験と勘でなんとなく決定してきた業務を変える事や「あの人が居ないと判断できない」といった属人的な状況も減らすことができるため、既に様々な業種で活用されています。

<予測システムの活用例>

  • 【製造業】過去の受注実績などをもとに予測
    →材料の仕入れロス削減、バックオーダーの削減
  • 【小売業】過去の売上、天候、曜日、時間帯などをもとに予測
    →在庫の適正化、機会ロスの削減
  • 【飲食店】メニューごとの売上、天候、曜日、時間帯をもとに予測
    →スタッフのシフトの最適化、食材の廃棄ロスの削減
  • 【タクシー会社】過去の乗車(場所、距離、人数等)、天候、曜日、時間帯などをもとに予測
    →配車の適正化、待ち時間の削減

注意点とデメリット

ここまで読むと、導入してすぐロスが減り売上を伸ばせるといった雰囲気がありますが、注意点やデメリットもあります。まず、自社の導入目的と、製品・商品が需要予測に適しているかどうかを確認しておく必要があります。次に、需要予測システムにも様々あるので、自社の目的や商品に合ったものを選ぶことが重要です。また、突発的な外的要因により予測が当たらない場合も想定しておくべきでしょう。

デメリットとしては、導入費や利用費などのコストがかかること、必ずしも予測が当たるわけではないこと、過去の詳細なデータが必要なことが挙げられます。

需要予測システムでの高い精度の予測はどんな企業でも喉から手が出るほど欲しい情報かもしれません。それには過去の詳細なデータと、需要予測システムに対する社内の対応方法をしっかりと検討する必要があります。しっかりと準備を行い、精度の高い客観的な需要予測を手に入れ、「経験と勘」からの脱却と業務の効率化を実現しましょう。