イラスト生成のAIが使いやすくなってきました
- 2024年1月19日
- 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 村上知也
- 生成AI
イラスト生成AIは、以前より精度が上がり注目されています。初期の頃は、指示の出し方や英語での指示など、活用していくにはハードルがありました。
2023年10月からは、ChatGPTと生成イラストAIとの連携が実現し、簡単な指示だけでイラストの生成ができるようになりました。今回は、このイラスト生成AIを紹介します。
イラスト生成AI
イラストや画像を作るAIは、この一年、かなり話題になりました。
Stable Diffusion、Midjourney、DALL-E3・・・、それ以外にも多数のイラスト生成AIが登場しています。
ただ、実際に使ってみようと思っても、英語ばかりのページで、さらに初期登録も難解など、使うのを断念した方も多かったのではないでしょうか?
私自身も、セミナーのプレゼン資料を作る際、スライドにあった画像を探すのに時間がかかっていました。そのため、生成AIを使えると便利だろうなとは思いつつも、ツール活用にハードルを感じて、使うのをためらっていました。
プレゼン資料と同じサービスでイラストを作成できる
ただ、徐々に使いやすい生成AIも登場しています。私はプレゼン資料を作成するのにCanvaを使っていますが、プレゼン資料内にイラストを追加したいなと思ったら、Canva内のイラスト生成AIを活用しています。
以下の図では、セミナー資料にイラストを入れてみました。
「オフィスで人間と会話するロボットのイラスト」をお願いした例です。
これまでは、イラストのトーン(雰囲気)を指定するのに色々と指示をする必要があったのですが、Canva内では、スタイルを選ぶことで簡単に指示ができました。「遊び心」、「レトロウェイブ」、「3D」など様々なスタイルが用意されています。今回は「幻想的」を選択しました。そうするとイラストが4枚生成されました。
最後に、生成されたイラストをクリックするとプレゼン資料内に反映されました。プレゼン資料づくりの効率がかなり上がりそうです。
ChatGPTでイラスト生成を行うには
現時点(2023/12)では、ChatGPTの有料版ではDALL-E3でイラストを生成することが可能です。以下の例では「ラーメンを食べているショーットカットのメガネを掛けた笑顔の女性」と指定して、イラストを作ってもらいました。
さらに、ChatGPTのようなチャット形式で嬉しいのは、同じイラストに対して追加の指示をすることでイラストの修正ができるところです。以下の例では、「もう少し口を開けるのを小さくしてください」と指示したところ、イラストが修正されました。
生成したイラストの著作権はどなる? 商用利用OKなのか?
AIによって生成したイラストの著作権や商用利用の扱いはどうなっているのでしょうか? Canvaの場合は、生成AIで作ったイラストの著作権はユーザ側に帰属するとしており、著作権は問題なさそうです。
ただし、上記の資料にも書いている通り、「他人の著作物を、許可を得ずに画像生成に使用することは禁止」されています。
また、ChatGPTでも特定のキャラクターを指定してイラストを作ろうとすると生成できない旨が回答されます。
生成AIの著作権については、文化庁の著作権セミナー「AIと著作権」内でまとめられていますので、是非ご一読いただければと思います。
文化庁「AIと著作権」のPDF資料へ