美容室・サロンに必要なITとは——お客様をよく知るために【中小企業のためのクラウドサービス/アプリ分野紹介 第5弾 顧客管理・POS(サロンシステム)】
- 2019年9月5日
- 中小機構 中小企業支援アドバイザー 吉田明弘
- アプリ分野紹介
美容室やサロンでは、サービスメニューが決まっていたとしても、実際には顧客一人ひとりに対してサービス内容をアレンジして提供することで、それぞれの顧客の高い満足を獲得しています。例えば美容室では、顧客にとって好ましいヘアスタイル、服飾などは、それぞれの顧客によって、またそのシーンや気持ち、顧客がこれから向かいたい未来などによって、変わってくるでしょう。ですから、お店や美容師、施術者の方々は、顧客一人ひとりに向き合って、最も効果的なサービスを提供していると思います。
また、お客様を個として見るだけでなく、全体として捉えて、どのようなお客様がどれくらいの頻度で来店されるのか、そこからどれだけの売上を得ているのか、といったことを把握し、お店のカイゼンをしていくのも重要です。どの技術が求められているか、売上の大きい技術は何か、トレンドがどう変化しているかなどを、新メニューやスタイル提案に活かしていくこともあるでしょう。
つまり、お客様に最高のサービスを提供するためには、お客様を知るということが大切になります。
○お客様を知る
美容室やサロンでは、サービスメニューが決まっていたとしても、実際には顧客一人ひとりに対してサービス内容をアレンジして提供することで、それぞれの顧客の高い満足を獲得しています。例えば美容室では、顧客にとって好ましいヘアスタイル、服飾などは、それぞれの顧客によって、またそのシーンや気持ち、顧客がこれから向かいたい未来などによって、変わってくるでしょう。ですから、お店や美容師、施術者の方々は、顧客一人ひとりに向き合って、最も効果的なサービスを提供していると思います。
また、お客様を個として見るだけでなく、全体として捉えて、どのようなお客様がどれくらいの頻度で来店されるのか、そこからどれだけの売上を得ているのか、といったことを把握し、お店のカイゼンをしていくのも重要です。どの技術が求められているか、売上の大きい技術は何か、トレンドがどう変化しているかなどを、新メニューやスタイル提案に活かしていくこともあるでしょう。
つまり、お客様に最高のサービスを提供するためには、お客様を知るということが大切になります。
○知るためのコスト
これまで、このお客様には過去にどのようなサービスを提供しただろうか、どのような点に注意してサービスを提供すべきだったろうか、と言ったことは、記憶に頼ることも多かったかもしれません。紙のカルテを導入しているお店もあるかと思いますが、お客様が増えてくると管理が大変ですし、よくご利用いただいているお客様ほど、カルテの枚数が多くなってしまい、過去の記録を参照するための手間が大きくなってしまいます。
また、売上の内容にしても、数字として把握していないと、実は印象の強いお客様ばかりが記憶に残っているということもあるかもしれません。かといって、紙で記録してある場合には、集計するためにかかる手間が大きすぎます。
このように従来の方法では、お客様のことを知るためのコストが大きくかかってしまいます。もしくは、コストをかけられていないために、何となくしか把握できていないお店もあるかもしれません
○ITのチカラ
「情報を扱うための手間がかかりすぎる。効率が悪い。」
このようなときの解決手段として、IT(Information Technology 情報技術)があります。お客様のことを知るためにかかる手間、コストを最適化するにも、やはりITを活用することができます。
小売店や飲食店などでは、よくPOS(Point of Sale)システムが使われているのを見かけると思いますが、美容室・サロン向けにも独自のPOSがあります。これには、レジ機能や売上分析機能だけでなく、電子カルテ機能が備わっています。大手の美容室・サロンでは導入されていることも多いので、独立前などに触れたことのある方もいるかもしれません。
この美容室・サロン向けPOSを活用することで、お客様の様々な過去情報を簡単に参照することができ、お店にとっての「知」とすることができます。その「知」を活かして、どのようなサービスを提供していくかは、美容師、施術者の方の工夫のしどころです。
かつてはPOS機能を持ったレジは初期投資や利用料が高額でしたが、今ではiPadなどのタブレット端末を利用したコストパフォーマンスの高いシステムがあります。そのため、1人2人で運営している美容室・サロンでも、気軽に導入することが可能です。
○よくある分析
お得意様に狙いを定めて、適切なコミュニケーションをするための手段として、RFM分析というものがあります。簡単に説明すると、RはRecencyで、最後に来店した日がどれくらい前か。FはFrequencyで、どれくらいの頻度で来店していただいているか。MはMonetaryで、どれだけの額の売上があるか。この3つの観点から、お客様を分類するのがRFM分析です。そして、分類したお客様グループに対して、それぞれ状況に合わせたコミュニケーションを取っていきます。
例えば、下記のようなお客様が何人もいたとします。
R:最後に来店したのが半年前
F:頻繁に来店してくれていた
M:1回あたりの売上も高かった
これらのお客様は、いわゆる「優良顧客」でお得意様でしたが、もしかすると、このお店から離れていこうとしているのかもしれません。なぜでしょう。放っておいても何もわかりません。だとすれば、何らかのコミュニケーションをとって、もう一度お店に来ていただけるように働きかけるべきではないでしょうか。
逆にこのようなお客様はどうでしょうか。
R:最後の来店からもうすぐ3か月
F:3カ月に一回の頻度で来店
M:1回あたりの売上が高い
何もしなくてもご来店いただけるかもしれませんが、もしまだご予約いただけていない方に簡単なメッセージを送ることができたら、そろそろと思っていただけるきっかけになるかもしれません。
○まとめ
美容院・サロンでは、お客様に合ったコミュニケーションをとって、最適なサービスを提供することが大切です。そのために、お客様個人についてはもちろん、似たような状況のお客様をグループで捉えるなどして、お客様の現状や過去をよく知らなければ、対応ができません。
美容室・サロン向けPOSには便利な機能が多くあります。そのようなITを活用することで、お客様の情報を、無理なく適切に管理して、素晴らしいサービスを提供していってください。