店舗やECサイトの顧客囲い込みに有効なポイントカード管理システム
- 2022年7月5日
- 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 山本一郎
- ポイントカード
リード顧客の囲い込み、リピーター化に有効なポイントカードですが、これまではスタンプカード(紙)やバーコード式カード・リライト式カードといった物理的なカードを発行するのが主流でした。
しかし、スマートフォン利用率が8割を超えた現在、ポイントカードもアプリ化が進んでいます。
ポイントカード管理システムの種類と選定方法
ポイントカード管理システムの利用形態は大きく分けて以下の2パターンがあります。
(1)ポイントカード(紙・バーコード式・リライト式)+ポイントカード管理システム
(2)ポイントアプリ+ポイントカード管理システム
(1)ポイントカード(紙・バーコード式・リライト式)+ポイントカード管理システム
ポイントアプリがスマートフォンを持った顧客にのみ発行できるのに対し、紙・バーコード式・リライト式といったポイントカードは、すべての顧客に発行することが可能です。
しかしながら
- カードの印刷、発行コストがかかる
- 顧客がカードそのものを忘れる、持ち歩かない
- 顧客がカードを紛失した際に再発行の手間・コストが発生する
- 財布がかさばるからと発行を断られる
- ECサイトで使えない(店舗とECサイトでポイントの一元管理がしにくい)
というデメリットもあります。
カードを発行する際に申込書等の書類に記入してもらった顧客情報をポイントカード管理システムに登録することで、住所(エリア)、年齢層、購入金額、購入頻度等のデータを抽出・分析することができるようになります。
バーコード式・リライト式カードについては、会員情報の読み取りやポイント付与・利用に専用端末が必要になります。会計時に専用端末に金額を入力し、ポイントカードに反映させます。POSレジと連動している専用端末の場合は、自動的にポイント付与・使用が可能です。
(2)ポイントアプリ+ポイントカード管理システム
前述のポイントカード発行のデメリットを解消するにはカードをアプリ化する方法があります。
顧客のスマートフォンにアプリをダウンロードしてもらい、会計時にスマートフォンのアプリ上に表示したバーコードやQRコードを読み込むことでポイント付与・利用が可能となります。
一般的には、ポイントアプリ新規登録時に顧客情報を入力してもらうと、自動的にポイントカード管理システムに連携されるので、登録業務も不要になります。
また、製品によっては店舗とECで同じポイントカード管理システムを利用し、ポイント情報を共通化・一元管理できます。
デメリットとしては
- スマートフォンを持っていない顧客に対する販売促進ができない
- スマートフォンの電池が切れた場合に利用できない
- アプリのインストールや操作が面倒、苦手だと感じる人がいる(店員から説明が必要な場合がある)
等が挙げられます。
選定の際には、上記2パターンのメリット・デメリットを考慮した上で、どちらの形態で運用するかに加え、ポイントカード管理システムで自社に必要な要件、つまりどのような販売促進策を行いたいか、を明確にしておきましょう。
例えば、
-
会計時(購入金額)以外にも下記のようなタイミングでポイント付与ができるか
-来店回数
-誕生日や記念日特典
-キャンペーン - VIP等の顧客ランク管理ができるか
- 誕生日やキャンペーン時の販促機能(プッシュ通知やDM)があるか
- ポイントとは別に、クーポン発行はできるか
- 多店舗管理ができるか
- ECサイトと連携できるか
- 分析機能が充実しているか
等を検討するとよいでしょう。
また、ポイント管理システムには業種に特化した製品もあるので、まずは自社の業界に合った製品を候補としてみましょう。同業種への導入事例や実績を参考にすることもできます。
導入コスト(費用対効果の考え方)
前述の2パターンについて導入・運用コスト例を紹介いたします。おおよその金額としてご参考にしてください。
(1)ポイントカード(紙・バーコード式・リライト式)+ポイントカード管理システム
・リライト式の例
専用端末:カードリーダ・ライタ 約10~20万円
カード:約100-200円/枚 ※枚数により変動 ※1枚あたり約500回書換え可
ポイントカード管理システム:スタンドアロン型(PCにインストール)、約20~30万円(機能によって異なる)
・バーコード式の例
バーコードリーダー:約5,000円 ※別途PCが必要
カード:紙の場合 約20-30円/枚程度、プラスチックの場合 約100-200円/枚 ※枚数により変動 ※別途デザイン費がかかる場合あり
ポイントカード管理システム:クラウド型 約2,000円~1万円/月 ※会員数、機能によって異なる
(2)ポイントアプリ+ポイントカード管理システム
・自社専用ポイントアプリを作成できる製品の例
初期導入費がかかります(要見積)
アプリとポイントカード管理システムの利用料:約2万円 ※機能により追加費用あり
・既製ポイントアプリを利用する製品の例
初期導入費なし
アプリとポイントカード管理システムの利用料:0~1.5万円程度 ※機能により追加費用あり
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