無料から使えるテレワークツールMicrosoft Teams
- 2021年10月5日
- 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 高見康一

Web会議やグループチャット、オンラインストレージなど、テレワークを実施するために便利な機能をもつツール「Microsoft Teams」について、テレワークを始めたい中小企業向けに紹介します。

マイクロソフト社が提供しているコミュニケーションツールである「Microsoft Teams」。
今回は無料から使えるテレワークツールとしてご紹介します
Microsoft Teamsとは
「Microsoft Teams」とは、OS「Windows」や文章作成アプリ「Word」表計算アプリ「Excel」などを開発したマイクロソフト社が提供しているコミュニケーションツールです。
そもそもコミュニケーションツールとは何かというと、日々業務を行う上で、自身の意見や作成した資料などを共有したり、反対に共有してもらったりする際に活用するツールのことです。具体的には、音声での会話や文字上での情報伝達、ファイルの送受信などができるツールの事です。
「Microsoft Teams」はその代表格のツールです。そして嬉しいことに、無料版も提供されています。

Microsoft Teamsでできること
「Microsoft Teams」でできることはたくさんありますが、主要な機能は3つです。
(1)通話・会議
「Microsoft Teams」には通話機能があります。インターネット回線を使用して、音声通話やビデオ通話などが可能です。複数人での通話も可能な為、会議なども実施することができます。また通話中に、画面共有やチャット等を行うことも可能です。
(2)チャット
「Microsoft Teams」にはチャット機能もあります。メンバーに対しての個別チャットはもちろん、複数人でのグループチャットや、個別のチャネルへの投稿機能などもあります。
(3)共同作業
「Microsoft Teams」には共同作業に便利な機能が備わっています。ツール内にファイルをアップロードして、共有フォルダのように利用することもできますし、ツール内で「Word」や「Excel」などを直接開いて編集することもできます。複数人での同時編集も可能です。

「Microsoft Teams」は、テレワークを行うために最低限必要な「通話・会議」「チャット」「共同作業」機能を標準で備えています。もちろん他にも同じようなことができるツールは沢山ありますが、「それらが一つのツールですべて使える」「WindowsやWordを開発しているマイクロソフト社が提供している」ため、通常はオフィスでWindowsを利用して業務をしている「ITにそこまで詳しくない普通の」企業にとっては手を出しやすいツールではないでしょうか。
Microsoft Teamsのすごいところ
(1)これさえあればテレワークが始められる
「Microsoft Teams」はスケジュール共有や社内決裁するための決裁ワークフロー機能なども必要に応じて利用することができます。先程挙げた3つの機能は、テレワークを行うために最低限必要な機能ですが、テレワークを本格的に実施するには労務管理や社内事務作業のオンライン化も必要になります。「Microsoft Teams」はそうした状況にも対応できるツールなのです。

(2)スマートフォンやタブレット端末でも利用できる
「Microsoft Teams」はスマートフォンやタブレット端末でも利用することができます。つまり、先程挙げた機能を「PCがなくても」利用できるのです。移動中にWeb会議に参加したり、業務連絡をチャットする事が可能なため、メンバー間での情報共有がスムーズに行えます。顧客にまで影響が及びかねない緊急の対応などもしやすくなります。2021年8月現在では各スマートフォン・タブレット端末向けに専用アプリが用意されているため、操作も簡単に行えます。

(3)どんどんツールを追加できる
「Microsoft Teams」は「通話・会議」「チャット」「共同作業」「スケジュール共有」「決裁ワークフロー」以外にも様々な機能を追加する事が出来ます。長期のプロジェクトが多い業務向けの「プロジェクト管理」機能、多数の業務を抱えている方向けの「タスク管理」機能、アルバイトなどを活用されている業務のための「シフト管理」機能なども用意されており、必要に応じて「Microsoft Teams」内に追加し、利用する事ができます。

Microsoft Teamsでテレワーク
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、「テレワーク」が大きく注目されました。感染拡大の影響が大きい企業やITリテラシーの比較的高い企業、体力のある企業などはすぐさまテレワーク導入に取り組むところが多かったですが、種々の事情・判断で取り組んでいない企業も沢山あります。その中で「導入したいけど導入に踏み切るだけの時間や資金、知識がない」という理由で取り組みが進んでいない企業は、今回ご紹介した「Microsoft Teams」に注目してみてはいかがでしょうか。
私自身も2019年、テレワークをする機会が増えたため、「Microsoft Teams」を利用し始めました。最初は無料版で少しずつ活用し始めましたが、現在では私の業務には「欠かせない」ツールになっています。個人的に便利と感じている活用法は、「顧客」とのWeb会議・共同作業です。メールや電話で行っていたコミュニケーションを一つのツールで実施・管理できるのは本当に便利です。嬉しいのは、自身だけでなく顧客にも利便性を感じてもらう事ができている事です。ささやかですが自身の業務にDX(デジタルトランスフォーメーション)が起きたと感じています。
動画:IT支援力アップ ミニ講座 無料から使えるテレワークツールMicrosoft Teams基礎編