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特集

社内の情報を一元管理しよう【中小企業のためのクラウドサービス/アプリ分野紹介 グループウェア】

  • 2020年4月27日
  • 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 吉田明弘
  • アプリ分野紹介

社長は今日、何時に帰ってくるのかな?
明日、何時なら会議室が空いているのだろう?
新しい契約を取ってきたときの手続きは決まっていたかな?
仕事をしていると、このように不明点が次々に出てきますが、確認するための手間が意外と多くかかっています。知っていそうな人の席まで行って聞いたり、電話をかけたり、会議室の前にある予約表を見に行ったり、それによって本人だけでなく周囲の人の時間や集中力まで使ってしまうこともあります。
いつでも、どこにいても、これを見れば社内のことが全て分かる!という情報基盤があると、PCやスマートフォンですぐに不明点を解消することができます。周りの人の仕事を邪魔することも減るので、組織全体での仕事の効率が上がります。

○導入から活用へ

キーマンズネットが2019年に実施した「グループウェアの利用状況」に関するアンケートでは、1~10人規模の企業のうち55.6%がグループウェアを導入済みでした。企業の規模が大きくなるほど、導入済みの割合は増え、全体では9割近くの企業が何らかの形でグループウェアを導入しています。サンプル数が少なく値にバラつきがあることを考慮しても、小規模事業者の過半数が何らかのグループウェアを導入済みであろうと考えられます。

グループウェアの利用状況(2019年)/前編

https://www.keyman.or.jp/kn/articles/1906/06/news010.html


つまり、多くの企業は既にグループウェアを導入しているわけですが、実際のところどれだけ活用できているかは、個別の企業によって変わってくると思います。本記事では、グループウェアを効果的に活用するためのポイントを3つ紹介します。

○ワンストップであること

まず、グループウェアは、いつでも、どこにいても、これを見れば社内のことが全て分かる!という情報基盤であるべきです。情報はアクセス可能な状態になっていなければ活用できませんが、アクセス可能というのは、ただアクセスする権限があるというだけではありません。どこに情報があるのか、すぐに分かるということも重要な要素です。
例えば、営業の予定表は営業支援アプリ、製造の予定表は生産管理アプリ、管理部門の予定表はカレンダーアプリなどと、まったく別のところに分かれていると、必要に応じて違う場所を参照しなければなりません。また、電子ファイルを保管する場所も、社内サーバーであったり、メールに添付しただけだったり、SNS上で共有していたり、と分かれてしまうと探すのが大変です。こういった状況は、社内で情報を活用するためのコストを高めてしまいます。
グループウェアに情報を集約すると、どこに情報があったかを探す手間がなくなり、仕事の効率が上がります。

○どこからでもすぐにアクセスできること

当たり前のことですが、グループウェアに情報を集約したら、そこにアクセスできる場所や手段は制限されない方が使い勝手が良くなります。例えば、外出先からアクセスできない、スマートフォンからのアクセスができない、特定のブラウザからしかアクセスできない、複雑な操作が必要、見づらい画面から情報を探さなければならない、などの制限があると、従業員は次第に使わなくなってしまいます。
また、アプリの問題でなくても、社内での通信環境が悪いとレスポンスが悪くなりますし、載せた情報の整理が上手くされていないと必要な情報を探すのに手間がかかってしまいます。
グループウェアが従業員にとって使いやすい状態にあることが重要です。

○さらに手間を減らすこと

グループウェアを導入したあとも残っている、こまごまとした手間を解消していくことも効率化につながります。
例えば、他の従業員が今何をしているか確認するときに、グループウェアと出勤ボードの両方を見なければならないケースがあります。これは、グループウェアと勤怠管理アプリとの連携や、グループウェアへのログインを可視化する仕組みなどを利用することで、出勤ボードが担っている機能をグループウェアに統合すると解消できます。
また、複数メンバーの空き予定をすり合わせて会議の時間を決める場合にも、メンバーそれぞれの予定を個別に調べて担当者がすり合わせていると、参加人数が増えるほどに大変です。グループウェアによっては、複数メンバーの予定調整を容易にする機能を持っている場合があり、有効に活用すれば省力化できます。
交通費申請の際には、それぞれの移動ごとにかかった運賃を調べて記載する手間がかかります。路線検索と連動して運賃を自動計算してくれる機能を持ったグループウェアならば、その手間が軽減できます。

○まとめ

社内情報が集約された情報基盤としてのグループウェアを効果的に活用することで、社内における情報の流通コストを低くすることができます。社内の情報は、さまざまな業務で利用されるため、ワンストップで情報が整理されている場所があると、業務効率をさらに向上させることが期待できます。既にグループウェアを導入している企業も、そうでない企業も、ぜひ社内情報基盤の整備について考える機会を持ってみてください。

ここからアプリ「グループウェア」アプリ検索結果
https://ittools.smrj.go.jp/app/result.php?is_clear=&app_purpose%5B%5D=p06-a27