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特集

マイクロソフトのオフィスでもAIがどんどん使える!?〜Copilotが日本でも11月サービス提供

  • 2023年10月26日
  • 中小機構 中小企業アドバイザー(経営支援) 村上知也
  • AI
AI作成

さまざまな生成系AIが登場しており、文章から、画像、動画まで活用度合いが広がっています。今までは英語のサービスであったり、使うハードルが高い面もあったりしましたが、この秋からは普段使っているオフィスソフトでもAIが活用できるようになる予定です。Microsoft365で活用できるCopliot(コパイロット)の活用の未来を紹介します。

なお、現時点ではCopilotは活用できないため、他AIサービスを活用した出力結果等を掲載しています。

Copilot Windowsが2023年9月スタートしました

9月末にMicrosoft CopilotがWindows11上で導入されました。以前までも音声アシスタント(コルタナ)や、Officeアシスタント(イルカ)などWindows上では質問に答えてくれる機能がありましたが、使ってみると望む答えを返してくれず、もどかしい思いをしたものです。しかし今回のCopilotは進化して、Windowsへの指示がだいぶスムーズにできるようになりました。

たくさんウィンドウを開いているときに、「画面を整理して」というとウィンドウが整理されて表示されたり、「画面をダークモードにして」というと変更されたりします。個別に設定画面を探すよりも操作が楽になるのではないでしょうか。

ただ、この程度では物足りません。もっと日常的に使うオフィスソフトでCopilotのAIが活用できると、どう事務作業は変わっていくのでしょうか? Microsoft365では11月からCopilotが公開される予定ですので、その変化を予想していきたいと思います。

様々な生成AIサービスの課題

ChatGPTに代表される生成AIでは、多くのサービスが乱立をしています。そのため多くのオフィスワーカーが使うには、少しハードルがあります。まだまだ英語のサービスだったり、アカウント登録などの初期設定が必要であったりします。

それ以外にも、複数のサービスやソフトを使い分けるのが思ったより面倒なものです。

例えば、ワードを使って議事録を作ろうとします。内容を校正や要約したいのであれば、文章をコピーしてChatGPTに貼り付けて、「校正してください」「要約してください」とお願いすれば実行されます。そして、出力された校正結果をワードに貼り付けるわけです。

しかし、ワードとChatGPTを行ったり来たりするのは少し煩わしいです。ワードで文章を作るのなら、ワードの中で校正や要約が実行できればひと手間減ってスムーズに業務が行えるのではないのでしょうか。

Copilotがスタートとすると、このようにオフィスソフトの中でAIが活用できるようになり、劇的に生産性が高まると感じます。それでは、それぞれのオフィスソフトで何ができそうなのか確認していきます。


ワードで使う

前述の通りワードの文書内で、校正や翻訳、要約が可能になるでしょう。

また、ワード内にイラストを貼り付けたいときにも、以前ならイラストサイトで検索してダウンロードしてから貼り付けを行っていました。しかし、ワードの中で「パソコンに向かっている若い男性社員のイラストを出力して」と依頼すると、生成してくれると予想されます。

(以下画像は、Canva AIを使って作成しています。)

AI作成2

エクセルで使う

エクセルでは、データの名寄せなどの整理や、関数やVBAプログラムを教えてもらうこともできるでしょう。さらに、エクセルのデータ分析をすることも依頼でき、例えば、財務諸表の数字の分析を頼んでみると、以下のような分析結果が出力されるようになると予想されます。 

(なお、ここではChatGPTを使って出力しています)

資料の分析を頼んでみた

パワーポイントで使う

パワーポイントでは、文字で指示することで、プレゼン資料の元を作ってくれることになるでしょう。

以下はCanvaのAIに「◯◯市でカフェを開業するための創業計画書」を作成してください、と依頼すると以下のようなイメージが出力されました。

○○市でカフェを改行するための操業計画書

Microsoft365 chatを使うと横断的なやり取りが可能になる

 Microsoft365 chatを使うと、社内の情報にチャット形式でアクセスできるようになります。メールやファイルの中から問い合わせの回答が作成され、要約され、その引用元も確認できるようになるでしょう。

 例えば、以下のように「◯◯展示会の出展状況を教えて」と依頼すると、内部に置いてあった展示会の出展要領のPDFや、議事録のワード、打合せのメール情報を横断的に調べて、チャットで答えを返してくれると予想されます。

○○展示会の出展状況を教えて

今までであれば、各ファイルやメールを自分で1つずつ開いて内容を確認しなければなりませんでしたが、横断的に情報を要約してくれると飛躍的に便利になるのではないでしょうか。 
(もちろん、誤った内容が返答されるリスクは現時点でも残っています。)

まとめ

さまざまなAIが乱立する中、一般的な社員が事務処理でAIを活用するのは、Copilotが主流になるだろうと予想します。(なお、価格は1ユーザ月額30米ドルと発表されています。)