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支援者が学ぶ!人手不足対策の支援方法【IT支援力アップ】メールマガジン 2025年11月27日号

                                                               
             
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  2025年11月27日号
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人手不足はデジタル化で対応できるのか?

人手不足の背景には、少子高齢化が大きく関係していると言えるでしょう。2024年の出生数は約68万人と、統計開始以来の最少を更新しました。一方で、死亡者数は約161万人にのぼり、自然減は100万人近くになっています。こうした状況からも、人口減少社会が着実に進行していることがわかります。
さらに将来を見据えると、生産年齢人口(15〜64歳)は今後も減少を続け、2040年時点では労働力が現在より約2割減少するという試算もあります。これにより、採用によって新たに人材を確保することは、今後ますます困難になると予想されます。

これまで、高齢者や女性の就業促進、外国人材の受け入れ拡大などが進められてきましたが、それでも多くの中小企業が人手不足を訴えています。つまり、「人手による解決」には限界があり、デジタル技術を活用して業務の効率化・省力化を進めることが求められているのです。

具体的には、無人レジや物流ロボット、RPA(業務自動化)、生成AIによる事務処理の効率化等、省人化を実現するための投資が重要となります。「人を増やす」のではなく、「一人あたりの生産性を高める」方向に、中小企業もシフトせざるを得ません。

人手不足をデジタル技術を活用した生産性向上によって解決していくためには、「少ない人数でも業務が回る仕組み」を構築することが何よりも重要です。そこで、デジタル化を活用して人手不足を乗り越えるための5つのポイントを整理してご紹介します。

デジタル化で人手不足を乗り越えるための5つのポイント

(1) 業務の標準化と見える化 〜 属人化を解消し、デジタル化の土台をつくる
デジタル化は、アナログなままの業務に無理にITを導入してもうまくいきません。まず必要なのは、「業務の流れを整理し、誰でも対応できる形に整えること」です。業務フローの棚卸を行い、手順書やチェックリストの作成、曖昧なルールの明確化、重複作業の削減を進めていきます。属人化された業務が多ければ多いほど、デジタル化の成功は難しくなります。裏を返せば、業務を標準化することこそが、デジタル化やDXの第一歩だと言えるでしょう。

(2) バックオフィスのデジタル化 〜 まずは事務作業から効率化する
人手不足に悩む企業ほど、事務作業の負担が重くなっている傾向があります。具体的には、会計・請求書処理、勤怠管理・給与計算、社内申請、顧客情報の管理、入金チェック・未収金管理などが挙げられます。これらは定型業務が多く、クラウドサービスの導入がしやすい分野です。効果の大きい領域から順に導入していくことで、成果が得られやすくなります。この分野では、「IT導入補助金」の活用も検討できるのではないでしょうか。

(3) 現場作業の省力化・自動化 〜 「人がやらなくてよい仕事」を機械に任せる
バックオフィスの効率化と併せて、現場作業の効率化についても検討が必要でしょう。現場作業は、デジタル化の大きな効果を実感しやすい領域です。たとえば、セルフレジやモバイルオーダー、配車やルートの自動化、IoTセンサーによる稼働監視、自動倉庫や自動梱包、予約管理の自動化などが挙げられます。業種によって必要な仕組みは異なりますが、今後のデジタル化の中核となる分野です。この領域では、「中小企業省力化投資補助金」の活用も検討できるのではないでしょうか。

(4) 生成AIによる作業の一部自動化〜人を増やすのではなく、1人が2人分の仕事をこなせるようにする
近年急速に進化している生成AIを活用することも重要です。どの分野で活用できるかの判断は難しい部分もありますが、ちょっとした雑務や事務作業のなかに、活用の余地は多くあります。たとえば、メールや文書の自動作成、マニュアルや規程の要約、顧客対応の自動応答、情報システムや総務の社内チャットボット化、Excel関数やVBAの自動生成、SNS投稿やマーケティングコンテンツの作成支援などが挙げられます。自社に合った活用シーンを検討してみましょう。

特に効果が大きいと考えられるのは、「問い合わせ対応に追われがちな内勤スタッフの負荷軽減」です。会社のマニュアルや規程を学習させた社内専用AIを導入すれば、社員からの簡単な質問にAIが即答し、総務や情報システム部門が本来の業務に集中できるようになります。

(5) 外部リソース・クラウド活用 〜 人を採用できないなら、社外の戦力を使う
人手不足の時代において、「すべてを社内で完結させる」ことは現実的ではありません。経理や給与計算のアウトソーシング、SNS運用やデザイン業務の外部委託、EC発送代行、コールセンターやチャットサポートの活用、クラウドソーシングサービスの利用により、社員を増やすよりも早く、安く、確実に人手不足を補うことが可能です。

「第5回 支援者のためのスキルアップ講習会」のお知らせ

ということで、次回の『支援者のためのスキルアップ講習会』では 「支援者が学ぶ!人手不足対策の支援方法」についてオンラインでお伝えします。

◯セミナータイトル 「支援者が学ぶ!人手不足対策の支援方法」

◯セミナー概要
少子高齢化による生産年齢人口の減少等により、近年、多くの企業が深刻な人手不足に直面しています。支援先は人手不足に悩み、人材の確保を図るにはどうしたらよいかと支援を求めるケースも多くなっています。本セミナーでは支援者として人手不足に直面する支援先に接するにあたり、どのように対応していけばよいかをご紹介します。

◯YouTubeで以下の期間配信されます
令和7年12月15日(月)~12月26日(金)

◯実施内容
(1)人手不足の状況下による雇用環境
(2)人手不足対応サポートブックの活用
(3)人手不足対応のための5つのステップ

セミナー申込フォーム (申し込み締め切り:令和7年12月8日(月)まで)
https://service.smrj.go.jp/cas/customer/questions/8e9b8536e1f1487aa08fae93d4cc6010

 

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