金澤さん 「私は子どものころからPCに馴染んでいたため、ITを使ったソリューションやツールについては抵抗感がなく、逆に『便利なものだったらどんどん使おう』という立場です。たとえば社内ではイントラネットのウェブアプリをGoogleのChromeを通じ使っているほか、グループウェアなども導入し、業務効率化を図っています」
【課題】リアルタイムに見積もり情報の共有が行えない
金澤さん 「弊社では社員全員が営業を担当し、2名をひとつのユニットとして、商談から見積もり、日々の報告書まで作成しています。移動は基本的にクルマですが、かつては県内県外に広がるお客さまを訪問したのち、帰社してから見積書や報告書を作成するという業務フローであったことから、長い移動時間が有効に生かせない状態でした。また表計算ソフトで作った見積書は社員ごとの費用感の差が発生し、さらに取引先各社との商談がどの段階にあるのか、担当者しか把握できないといった課題もありました。その対策として社内にサーバーを置き、社員に支給したモバイルPCとVPNでリンクしての見積書管理を目指したこともありましたが、実際の進行状況とサーバーにアップロードされたものとのリアルタイムのシンクロがうまくいかず、ストレスがたまったこともありました」
【導入】見積もり作成~共有ができるクラウドサービスの導入
金澤さん 「スピード感ある経営判断を実現するため、そうした課題を解消することは急務でした。そして私自身がネットで検索し、導入したのがクラウドで見積もりを管理できる『スプレッドオフィス』です。導入にあたっては同様のソリューション(アプリケーション)を5つほど試してみましたが、使い勝手と先方担当者のスピーディな対応、他のアプリとの連携などについてのわかりやすい説明、リーズナブルな料金などが決め手となり、この製品を選択しました。導入にあたっては、社員の使い勝手を重視し、これまで使っている見積書のひな形をそのまま踏襲したデザインへのカスタマイズを依頼しましたが、機能面は基本的にそのまま使っています」
【効果】いつでもどこからでも見積もりが行え、時間の有効な活用につながった
金澤さん 「導入してまず便利さを感じたのは、現在の「商品マスタ」を苦労せず取り込めることでした。そうした上で個々の製品や作業について単価を設定したことで、見積書を作成する上での“担当者による価格のばらつき”がなくなりました。またクラウド上で動くので、どこでも作業ができて、かつ社員が持つPCの性能に足を引っ張られることもありません。
これまでは社員それぞれが抱えている案件がどうなっているか確認するときは、担当者に声をかけ、ヒアリングする必要があり、その結果作業の手を止める、また行っている作業に気を取られコミュニケーションが不十分になるなどの弊害もありました。このアプリの導入後はそうした不安もなくなり、社員と直接話すことができない出張中でも、的確な経営判断が下せるようになりました。さらに商談先からのクルマでの帰路、助手席の社員が見積書や報告書の作成作業を済ませることで、残業もほぼなくなりました」
【展望】経理、給与計算もIT化
金澤さん 「弊社ではスプレッドオフィスのほか、経理には『FX4クラウド』、給与計算には『PX2』を使っています。人の手が入ると、どうしてもミスや漏れの発生する可能性が大きくなります。いまでは取引のひとつひとつをITで管理しているため、商談、見積もり、納品、請求が紐付き、省力化を実現しつつミスの発生も防いでいます。今後もこうした流れを踏襲し、よさそうなソリューションが出てきたらとりあえず導入してみる、またいったん導入したものでも、“もっといいものが出たらためらわずに切り替える”という姿勢で、業務効率化に取り組んでいきたいと思います」
商号:信越空調株式会社
HP:https://shin-kuu.co.jp/
設立年月日:1966年4月1日
資本金:2,000万円
所在地:本社| 長野県須坂市米持町174-1
東京支店| 東京都大田区蒲田本町1-13-3