石井さん 「弊社は千葉県、茨城県に4つの拠点を持つ中間物流事業者で、お客様の商品を管理し、オーダーに応じピッキングして梱包、運送事業者さまに手渡すロジスティクス業務を展開しております」
【課題】従業員の急増で勤怠管理がバックオフィス業務の重荷に
石井さん 「そもそも、勤怠管理はタイムカードによる手作業で行っていました。従業員数が20名程度だった当初はとくに問題はなかったのですが、事業の拡大にともない、管理するタイムカードが100枚、200枚になってくると、人の手がそれだけ多くかかるようになり、ミスも多く、確認業務も増えてきました。また弊社は個人情報を保護するためプライバシーマークを取得していますが、個人情報を扱う部屋への出入りも手書きの入退室管理帳で管理しておりました。これらをITにより管理することで、入退室の記録を厳格に管理するとともに、個々人の出退勤もきちんと記録できるのではないかと考えたのです」
【導入】Akerunの無料貸し出しを利用、既存システムとの連携を検証後、導入
石井さん 「以前よりお付き合いのあった物流コンサルの方から、こうした課題に詳しいITコンサルの方をご紹介いただきました。その方に相談したところ、ICカードでのスマートロックによるクラウド入退室管理の「Akerun入退室管理システム」と、クラウド勤怠管理の「キングオブタイム」を連動させて利用することで自動管理が可能になるというご助言をいただきました。本格導入の前にAkerunの無料貸し出しを利用し、キングオブタイムとも合わせ、すでに導入している警備保障システムとの互換性やクラウド会計ソフトへのデータ連携などを2〜3カ月ほど検証し、最終的にその組み合わせで導入することを決定しました。」
【効果】会計システムと自動連携することで管理者の手間が激減
石井さん 「AkerunはSuicaなど既存のICカードとの連携も可能とのことでしたが、事業所までクルマ通勤する従業員が多いことから、専用のICカードを発行することとしました。試用期間中はICカードでの記録を忘れる従業員もいましたが、本格導入までに解決できたと思っています。タイムカードのデータの手入力がなくなり、自動的に連携するようになり、処理は便利になりました。数字がデータとして上がってくるので、会計システムにそのまま導入できます。忙しい事業所、忙しくない事業所も見える化されたことで、今後は人の配置を見直す、業務分担を見直すことに役立ってくるだろうと思っています」
【展望】将来は自ら現場の課題を洗い出し、独自アプリ開発も
石井さん 「今回のAkerunとキングオブタイムの導入は、従業員管理の手間を削減できました。やはり管理業務はコストセンターとして減らすべきものであるので、弊社の事例が他社さまのご参考になればと思っています。業務の生産性を上げるということが私たちにとって大命題です。単純な作業をいかに効率的に処理するかで、生産性は上がります。そのため各事業所のピッキングや梱包作業のITによる支援はきちんと突き詰めなければならないと思っています。物流業界向けのそうしたITツールはベンダーが用意しているものもありますが、将来的には我々自身が考えたことをシステム開発会社に相談し、実現可能かどうかを模索することも必要になってくるのではないでしょうか」
社名:株式会社MPS
HP:https://www.mpsco.jp/
資本金:1,580万円
社員数:57名(2019年10月現在)
事業内容:ロジスティックス等に関するソリューションを高品位で提供する「ロジスティックス事業」
プロモーションに関するソリューションを戦略立案から実行までワンストップで提供する
「プロモーション事業」