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SNSと決済システムの導入で集客に大きな効果を発揮

  • 2021年02月08日
  • クイーンクックカフェ(Queen Cook Cafe)
  • 飲食業
  • 決済(店頭QRコード)
  • SNS
  • 九州
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「クイーンクックカフェ」は、福岡市と飯塚市を結ぶ国道201号線の八木山峠にある展望台カフェです。飯塚市を一望できる大きな窓が特徴で、美しい展望と解放感を味わうことができます。特殊な立地環境により課題となっていた集客を向上すべくSNSとキャッシュレス決済を導入しています。

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代表:相浦裕太さん

八木山展望台は、桜や紅葉の名所です。ドライブやツーリングの合間に立ち寄るお客様が多く、展望台には、東日本大震災の被災地の方角に復興を願うハート形のモニュメント「しあわせの鐘」も設置されています。クイーンクックカフェとしては、より多くの方に楽しんでいただくために、カフェの営業だけでなく、屋根付きBBQ場の貸し出しや運動会のシーズンを中心に好評を博しているケータリングも行っています。店内にはキッズスペースもあり、敷地内には手作りのブランコも用意、ファミリーで来店される方も多くいらっしゃいます。
八木山の豊かな自然に囲まれた店内では、ライブやパーティなどのイベントも開催しています。2019年からはカフェ・ウェディングに本格的に取り組み、結婚式の会場としての利用にも力を入れ、金銭的な理由で結婚式を挙げることを諦める方がいないよう積極的に相談に乗っています。カフェの一室を教室やセミナー会場として貸し出すこともあり、飲食店としてだけでなく、幅広い形態で地域のお客様に利用していただいています。

【課題】立地が抱える集客の難しさ

山の上にある店舗のため、集客に大きな課題を感じていました。私の地元での開業ではなかったこともあり、創業当時は地域との繋がりも薄く、集客には工夫が必要でした。峠という場所柄、車やバイク、自転車で訪れるお客様はいましたが、より多くのお客様に来店していただくには、既存の顧客層以外へ訴求する手段が必要でした。
まずは「より多くの方にお店の存在を知っていただく」のが開業当時の目標でした。町中にある路面店と違い一見客が見込めないため、積極的に情報発信をしていく必要がありました。そのために活用を考えたのがSNSです。すでに周囲の方々はSNSを利用した情報発信を行っていましたが、弊社としては活用したことがなく、ノウハウの蓄積がない状態からのスタートでした。
集客以外の課題としては、レジ業務の効率化がありました。レジ業務が必要なのはカフェだけではありません。雑貨や野菜の販売も行っているのですが、スタッフの人数が少ないため、レジ業務にかける時間をできるだけ短縮する必要がありました。お客様からの問い合わせや予約は、電話で受けることが多いのですが、スタッフの人数に限りがあるので、ひとりがレジにかかりきりになっていると、対応しきれないケースもありました。機会損失を防ぐためにも、レジ業務時間の短縮の必要性を感じていました。

【導入】SNSと決済システムを導入し、新たな顧客層を開拓。

戸惑う部分もありましたが、お店を知ってもらうためには絶対に必要なコンテンツになる、と考えて「Instagram」「Twitter」「Facebook」の3つでアカウント運用を段階的に始めました。導入当時は「SNSへの投稿で全品10%引き」などのキャンペーンを行い、店舗の認知度向上に努めました。その後も、当店に適したSNSが何かを考えながら、運用を続けています。「Instagram」などでは展望台からの眺めや見栄えのいいメニューの写真を投稿したところ、反響があり集客に繋がる手応えを感じられ、継続して運用しています。
決済システムを導入するにあたって、候補となるシステムはいくつかあったのですが、会計のときに「使えないのですか?」と聞かれることが多く、体感として一番利用者が多い「PayPay」を選んでいます。ちょうど手数料無料で導入できる時期があったため、その機会に導入しました。導入後は「PayPayが使える店舗」という理由で来店されるお客様もいらっしゃり、集客にも効果があったのは意外でした。レジの時間を短縮することで、人件費の削減を実現しただけではなく、捻出された時間で接客や配膳などのサービス向上に繋がっています。

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【効果】広告費と人件費を抑えたうえで、期待以上の効果があった。

SNSを導入したことで、まず集客において非常に大きな効果を感じています。「InstagramやTwitterを見て来ました」というお客様がとても多く、ご注文の際にもメニューではなく「これをください」と、スマートフォンの画面を提示される方も多いです。SNSの情報は幅広い年代に瞬間的に広がっていくので、コンテンツの発信力の強さを感じています。すべて無料で利用できるので、同じ効果をあげるのに必要な広告費を考えると、費用対効果は非常に高いという印象です。通常メニューの他に期間限定メニューの写真も投稿すると、その写真を見たお客様が来店されるケースもありました。これまで電話では対応しきれないものもあった予約や問い合わせも、メッセージ機能を利用することで、以前よりもスムーズに連絡がとれるようになり、機会損失を防ぐことができています。
決済システムを導入したことで、レジ業務時間が大幅に削減されましたが、これは期待以上の効果です。カフェだけでなく、雑貨や青果の販売で、煩雑になりがちだったレジがスムーズに終わるようになりました。売上があがることに加え、削減できた時間をお客様に還元できているため、サービスの点でも効果があがっています。IT導入は当店に非常に大きな価値をもたらしてくれたと感じています。

【展望】ECサイトとの連携を行い最大限活用していきたい。

集客や物販に繋がっている実感が得られているので、今後もSNSの活用は継続していきます。その他の展望としては、物販を行うためのECサイトの導入を計画しています。クイーンクックカフェ以外にも、雑貨の製作や青果の取り扱いを行っているため、まずはECサイトを開設して、地元の方だけではなく、遠方の方にも物販を行える体制をつくっていきたいと考えています。自分たちの今ある商品や店舗、サービスの魅力を伝えるのには、ITの活用は欠かせません。いずれはSNSと連動させることで、ECサイトの商品の販売に繋げるなど、より効果的に運用できる仕組みづくりを行っていきたいです。
SNSの活用自体は無料で行えるので、もしまだ利用していない企業があれば、まずは思い切って導入してみることが大事だと感じています。

社名:クイーンクックカフェ(Queen Cook Cafe)
Instagram:https://www.instagram.com/queencookcafe/

代表:代表 相浦裕太
主な事業:飲食事業
所在地:福岡県飯塚市片島1-3-25
創業:2011年6月