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社内で名刺情報を素早く共有し、営業のスピード対応を追求

  • 2020年01月10日
  • 株式会社ワイズ・ラブ
  • その他
  • 名刺管理
  • 近畿

コンピュータシステムの受託開発で培った豊富なICT(情報通信技術)を活かして、業務の課題解決に役立つソリューションの提供を行っている株式会社ワイズ・ラブ。中でも、「つながる」をテーマに、RFID(タグ式自動認識システム)などの要素技術を駆使して、IoT(もののインターネット)によるソリューションの開発を得意としている。業務が拡大して顧客が増え続け、情報管理の効率化が重要になる中で、名刺アプリの活用で成果を挙げている。

 当社は、大阪府堺市にてIoTシステム・ソリューションの開発を手がけています。社長が大手電機メーカーにてデバイスの開発を担当してきた知識と経験を活かして、組込みシステムの技術やWebの技術をベースに、IoT時代に必要とされるリアルとバーチャルをバランス良く融合した、新しいソリューションの提供をめざしています。
 システムの開発に際しては、お客様のメリットを第一に考え、現場の業務をいかに効率化するかを重視しています。そこでは「つながる」コンピュータシステムをテーマとして、モノとモノ、モノと人、人と人をつなぐシステムの開発が特徴です。
 現在、組込み系の受託開発や、現場の業務システムの受託開発を多数手がけているのに加えて、そこから派生した自社オリジナルのIoTサービスやソリューションの開発、提案に注力しているところです。具体的には、位置情報活用や電子ペーパー、NFC(近距離無線通信)、RFIDなど、さまざまな要素技術を用いて、組込みシステムからWebアプリ、スマホアプリなどを社内にて一気通貫で開発できる点が強みとなっています。

【課題】名刺情報の入力と共有にかなりの手間がかかっていた

 システムの受託開発に加えて、自社オリジナルのサービスやソリューションを展開していることから、4名の営業担当者においては名刺交換の頻度が急速に増えています。特に展示会などでは毎回、多数の方と名刺を交換するため、顧客情報の入力と社内での情報共有がたいへんな手間となっていました。従来、OCR(光学式文字認識)による名刺の読み取りを試みていましたが、読み取り精度が十分でなく、手作業での補完入力が必要となり、かえって手間がかかっていました。しかも、パソコンに取り込んだ情報を共有するためには、別途、クラウド上に転送する作業が必要でした。
 また、名刺に基づく顧客情報は、社内で素早く共有して営業に役立てたいと思いながらも、担当者が出張先から戻ってからでないと入力作業ができなかったことから、不便な思いをしていました。特に、自社サービスの営業先は首都圏が中心であるため、大阪まで戻るまで名刺情報を共有できないのはイライラのもとでした。こうした課題を一刻も早く解消して、名刺の顧客情報を社内で共有し、営業活動でスピーディに活かしたいと考えたのです。

【導入】名刺の情報を素早く読み取ることができ、しかも読み取り精度が良い

 2年ほど前から、名刺アプリ「Eight(エイト)」の個人向けサービスを試験的に導入し、その便利さを実感していました。その後、中小・小規模事業所向けのサービス(Eight 企業向けプレミアム)が始まったのを機会に、複数の営業担当者で利用することとしたのです。
 このサービスを本格的に利用するにあたって、Web上で類似のサービスの機能やコストを比較検討しました。また、既存システムを運用し続けた場合の人件費との比較や、「Eight 企業向けプレミアム」を導入した場合の費用対効果も検討しました。
 導入の決め手は、名刺の情報をスマートフォンのカメラで素早く読み取ることができ、読み取りの精度が良く、操作性も良くてだれでもすぐに使いこなせる点です。そして、使いやすさとともに、初期投資が不要で月々のランニングコストが安いことが挙げられます。

【効果】クラウドに上げた顧客情報は直ちに共有して営業に活用

 従来、営業先や展示会から戻って来ると、数十枚の名刺の情報を一つひとつキーボードで入力するのがたいへんな手間でした。これに対して、現在の「Eight 企業向けプレミアム」ではスマートフォンのカメラで一度に4枚の名刺を読み取り、クラウド上でデータ化できます。これまで名刺100枚に対して作業時間はざっと5時間ほど要していたのに比べて、今ではおよそ30分で完了できるようになりました。
 しかも、クラウドに上げた名刺情報は営業担当者の間で直ちに共有することができます。また、名刺の読み取りは出張先のホテルや移動中の列車などでも可能なことから、情報の共有が飛躍的に早くなりました。東京の展示会で営業担当者が交換したばかり名刺の情報をもとに、大阪本社から詳しい資料やサンプルをすぐさま送るといった早業を可能にしています。
 当社のオリジナルサービスは、展示会やホームページからの引き合い営業が中心であるだけに、お客様の情報をキャッチしたら、可能な限りクイックレスポンスに努めることが命です。その点、「Eight 企業向けプレミアム」のおかげで営業担当者の意識が高まり、各自が交換した名刺を素早くクラウドに上げて、活用することが習慣となっています。

【展望】「Eight」の企業ページを活用して、名刺交換先の人に情報を発信

 名刺情報の共有化を一歩進めて、クラウドに上げた情報をもとにサービスの広報活動を強化していきたいと考えています。「Eight」には、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のような機能がついており、クラウド上でつながった人に対して情報を発信することができます。当社ではこの機能を利用して、新サービスのリリースや展示会のお知らせなどを積極的に投稿しています。今後も定期的な投稿を続けていくことで、情報発信の一つとして活用していく考えです。
 名刺情報の活用以外では、顧客情報に紐付く請求関係の業務の効率化に取り組んでいきます。また、サービスを利用されるお客様の増加にともない、契約書の管理も重要な課題となっており、データベース化に取り組みたいと思っています。
 当社は工場や倉庫等の現場での作業効率を上げるためのシステムを提供しているものの、自社の業務について必ずしも効率化できていない部分があります。そのため、名刺情報管理システムにとどまらず、クラウド会計ソフトや業務効率化アプリなど、費用対効果が見込めるビジネスアプリを積極的に活用し、業務の効率化や省力化、スピード化を図っていく考えです。

社名:株式会社ワイズ・ラブ
HP:https://www.yslab.co.jp/

主な事業:IoTシステム開発・販売
所在地:大阪府堺市北区長曽根町3079-13
従業員数:14名
設立:1995(平成7)年

営業部 サービス企画担当 内橋 由利香 氏