ITコンサル、教育、人材育成事業を行う弊社のお客様は、情報システム部門やIT企業の方がメインですが、最近ではユーザー部門の方も増えてきています。ITが身近なものになったことで、ITの企画をユーザー自身が行うようになったことが背景にあるのではないかと思っています。お客様の層は幅広く、IT企業の中堅の方がご受講されることも多くあります。社内でITの企画手順について教えることが目的のようです。弊社はITを導入する際のフレームワーク、業務可視化などの上流工程の方法論を持っており、それを研修でお伝えしています。
【課題】表計算ソフトでの管理では、業務が回らない
弊社は子会社なので、親会社とシステムを一緒に使うわけにはいきませんでした。創業後しばらくは見積書を表計算ソフトで作成していましたが、仕事が増えるにつれ、それでは回らなくなりました。見積書を毎回一から作成するのは大変です。また、ミスも起こりやすかったですね。さらに、弊社の講師やコンサルタントは出張も多く、見積書などの承認を紙に押印して運用していると、出張中は承認すらできません。この物理的な問題も解消したかったです。
【導入】創業後すぐに動いたことにより、抵抗なく導入することができた
「Salesforce」については、創業2ヶ月で導入を決めました。親会社時代に海外勤務をしていた際、日系企業に導入を提案していたので活用のイメージがあったのです。特に複雑な業務プロセスというわけでもなかったのでカスタマイズの必要はなく、標準で準備されていたテンプレートを使用しています。導入に手間がかかったとは感じていません。「MakeLeaps」については、SFDC(セールスフォース・ドットコム)に紹介してもらいました。セミナーで詳しく聞く機会があり、導入を決めました。弊社は人数も少なくまっさらな状態だったので、新しいITの導入にも抵抗がありませんでした。タイミング的にはSaleforceの導入後1年ほど経った頃だったので、1年ほどは表計算ソフトで運用していたことになります。
【効果】負担軽減、本業に専念できるように
MakeLeapsを導入したことにより、事務作業の負担が軽減され、本業に専念できるようになりました。入金確認や入金消込などの事務作業も簡単にできるようになり、親会社の総務担当が処理してくれることもあります。何より一番便利なのは、見積書から注文書/注文請書、請求書などの書類が簡単な操作でミスなく作成できることです。また、ワークフローがあるのも便利で、見積書などは営業だけでなくコンサルタントなどの技術スタッフも承認する必要があるため、紙での運用をやめた効果は大きいです。
【展望】Saleforceを軸にIT業務環境の構築
名刺管理のために「PhoneAppli」も導入したのですが、これもSaleforceと連携が可能です。今後ITを導入していくのであれば、Salesforceと連携して一元管理できることが前提ですね。IT導入において重要なのは、目的を明確にすることです。私たちは「もっと本業に専念する」という明確な目的を持ち、ITでそれを達成するための課題を解決しようと考えました。もしこれからITツールの導入に挑戦されるのであれば、SaleforceのようなSaaSを検討してみてはいかがでしょうか。イニシャルコストが不要で、すぐに試すことができます。もしうまくいかなければ、やめればいいだけです。複雑な業務でなければ、クラウドサービスの基本業務機能だけで対応できるはずなので、そのサービスに合わせて仕事のやり方を考えればいいと思います。従業員が少ないからこそ、ITを導入すべきなのです。一人当たりの事務作業の負荷も多く、本業に専念できなくなっていくからです。従業員が多いとそれぞれ価値観があるためにIT導入の抵抗が大きくなってしまいがちです。会社の規模が小さい時にIT導入をしておくと定着すると思っています。
会社名:株式会社リンプレス
HP:https://www.linpress.co.jp/
事業内容:教育、研修事業、コンサルティング事業
設立:2017年4月1日