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ホームページ来訪者を"見える化"し、見込み客を獲得

  • 2020年01月10日
  • 株式会社オリコミサービス
  • その他
  • CRM
  • ホームページ作成
  • 関東

株式会社オリコミサービスが開設したホームページ「屋外看板サーチ」は、アクセス数の伸び悩みに直面していた。この課題を解決するため、来訪者のニーズを分析し、効果的にアプローチするマーケティング支援ツールを導入。約半年でアクセスが急増するなど、大きな成果を上げている。

メディア本部 デジタル&マーケティング部
チーフ・アカウント・ディレクター
鷹野 寛之 氏

鷹野さん 「弊社は“オリコミ”という名前が示すとおり、新聞折込広告とともに成長してきた会社です。創業は大正11年で、銀座の百貨店が販促物として作るチラシを新聞に挟み込みお客様の自宅に届けるというビジネスからスタートしました。現在でも折り込み広告を事業の主軸としつつも、市場環境の変化に即し、デジタルも含めた総合的なプロモーションのご提案なども行っております。」

【課題】新規事業のホームページを開設するもアクセスは不調に

鷹野さん 「弊社では、全国の駅前、ロードサイドなどを中心に約4,000基の屋外看板を管理させていただいております。こうした屋外看板への広告出稿は、場所、時期などピンポイントの条件で決まることもあることから、2016年7月に屋外看板を一括検索する『屋外看板サーチ』というホームページを開設し、集客に努めることになりました。ところが開設後の具体的な集客策などが十分に検討できていなかったこともあり、アクセスが伸び悩み、期待していたほどの効果を得られなかったのです。最終的な目標である広告の売り上げに結びつけるため、まずはアクセス数を増やす取り組みが急務でした。」

【導入】見込み客の検索ワードを探るべくブログ記事を地道に作成

鷹野さん 「この課題に対し、私が考えたのはインバウンドマーケティング、つまり検索などでホームページにいらしたお客様(インバウンド)を、いかにお問い合わせ、ご成約に結びつけるかということでした。そしてその実現のため、ホームページの管理、情報発信、来訪客管理を統合的に行うツール「HubSpot」を選定しました。当時は日本での導入事例もそれほど多くなく、ウェブによるインバウンドマーケティング先進国のアメリカで実績のあること、必要と思われる機能を網羅していることを評価しました。さらに導入時、当該部署が持つ予算内で導入できるため、社内稟議などで時間をとられないことも、大きなポイントとなりました。まず着手した作業はブログの記事制作と効果測定です。年齢、会社におけるポジション、看板に何を求めているかなど、HubSpotの担当者から細かいフォローをいただきながら見込み客のペルソナを詳細に設定し、ブログの記事にはそうしたペルソナが探しているであろう情報を盛り込みました。そしてひとつひとつの記事にヒットした検索キーワードやアクセス数を分析し、そうした情報をもとに、より求められている情報を含んだ記事やコンテンツを新たに用意するという地道な作業を繰り返しました。」

【効果】お客様の“動機”を見える化して確度の高い商談を実現

鷹野さん 「記事作成を進めていった結果、約半年後からアクセスが急増し、問い合わせ件数も増えていきました。HubSpotにより来訪客の詳細なデータが確認できるため、たとえば『価格のページをチェックした人』『デザインのページを見た人』がそれぞれどんな問い合わせをしてきたのか、お問い合わせの段階ですでにどのような資料をダウンロードしているかといった来訪者ひとりひとりの情報や行動も確認できます。一般的なフォームでのお問い合わせでは、それぞれの見込み客が成約に結びつく確度はわかりません。しかしHubSpotはそうしたデータをもとにお客様にコンタクトできるため、お客様のニーズに応じた営業、ご提案ができるようになりましたし、営業担当に情報を渡す段階で『有力なキーワードで検索してきたお客様なので、優先的にコンタクトを』といったようなアドバイスを添えることもできます。記事そのものの量産であれば、ブログ作成ツールでも可能ですが、このような細かい分析は、やはり統合ツールにしかできない大きなメリットだと感じています。」

【展望】ツールを使ってわかった、自分たちが持つ情報の価値

鷹野さん 「今回の経験でわかったのは、お客様が求めている情報を的確に提供することの重要性です。看板の場所や価格など、お客様が検索するキーワードに合致した検索結果をご覧いただき、そこからお客様をご成約に結びつけるフローが必要なのです。そういう意味で、必ずしも求めている情報が会社のホームページの目立つ場所にある必要はなく、あくまで検索でヒットしたページからお問い合わせへとスムーズにつなぐ導線こそが大切だと思います。また自分たちが持っている情報の価値にこれまで気づいてこなかったことは、反省点です。弊社では自社の調査によるさまざまな資料を毎月公開していますが、その中からお客様が興味を示す情報を切り出し、検索されやすいキーワードと結びつけた資料に加工することで、多くのダウンロード実績に結びつくことになりました。これもHubSpotというツールを使って得られた成果だと思います。今後もお客様が求める情報を的確にご提供し、業績に結びつけていきたいと思います。さらに営業支援システム、社内のシステムともより深い統合を進め、お客様からのコンタクトから商談の状況、そして成約と売上管理に至るまでの統合も視野に入れていきたいと思います。」

社名:株式会社オリコミサービス
HP:https://www.orikomi.co.jp/

事業内容:新聞折込広告及び各種広告の企画・制作・実施
     販売促進及び広告宣伝に関する企画・制作・実施
     マーケティングリサーチ及びシステム企画・開発・販売
     貨物利用運送事業法による第一種貨物利用運送事業
     ドローン操縦士の育成とドローンを活用した空撮・点検・測量及びイベント企画
本社所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座6-13-16 銀座ウォールビル
従業員数:92名
創立年月日:1973年(昭和48年)3月1日
代表者:代表取締役社長 長屋 和男