軸花は道内で展開している『家族葬のウィズハウス』や『香華殿』を運営する、株式会社めもるホールディングス内にある店舗をもたない生花店です。株式会社めもるホールディングスは恵庭市に本社を構えており、町のお花屋さんとしても長年にわたり活動しております。お祝い・お供え等、お花が必要となる場面で、多くの恵庭市民の方からご愛顧いただいております。
令和3年5月より、現在の『株式会社 軸花(jiku-hana)』へと社名を変更し、札幌市にもサービス範囲を拡大していくことになりました。『生活に関わる生花の新しい感覚を私たちが見つける』を経営理念に、日々商品とサービスをご提供しております。
【課題】生きている商品を全国へ発送するのは難しいのが現状
従来、お花をお届けする業務を行ってきましたが、生きている商品を取り扱う以上、配達エリアには限界がありました。遠方への配達は、当社が加盟している生花の全国宅配サービスを利用し、お届け先近隣の生花店に依頼することで配達が可能でした。
しかしながら、当社制作の生花商品となると、そのままお届けするのは難しいのが現状です。広告の一つとして続けているSNS(Instagram、Facebook)で、全国から当社の商品に興味を持たれる方が増えてきた状況も活かしたいと思った結果、「生きている商品にとらわれず、お花に関する商品を全国に発送したい」と考えるようになりました。
一つは、最近ブームが再到来しているドライフラワーを用いた当社オリジナルデザインの「スワッグ(壁飾り)」、もう一つはコロナ禍でもご家庭でお花のある生活を楽しむ方のために、お花を綺麗に飾っていただくための「フラワーベース(花瓶・花器)」をネットショッピングで販売し、新たな展開を図ることにしました。
【導入】ホームページとしても活用できるWixを導入
当社は会社名を変更して間もない頃、ホームページを開設しておりませんでした。社名や業務内容を多くの方に知っていただく為にも、ホームページの開設はもう一つの課題でした。掲載内容に変更点があれば、制作会社に頼らず自社で都度更新できる方がスピーディーでかつコストが抑えられると考えました。しかし、当社にはホームページ作成に関する専門知識を持っているスタッフがおりませんでしたので、ページを簡単に制作する事ができ、さらにネットショッピング機能も備わっている「Wix」を導入することにしました。
Wixのネットショッピング機能は、自社配達地域と運送会社配送地域を分けて設定できるため、当社の目指す今後のサービスの方向性と合っていました。導入の決め手となった大きな点は、郵便番号から具体的な配達料金を設定できることです。また、生花店に多いメッセージカードや名札の作成業務の際、お客様が入力した内容を専用ソフトにコピー&ペーストで転写できるためヒューマンエラーの削減にも繋がります。
【効果】SNSとの相乗効果で新規客の獲得と業務の効率がアップ
2021年10月現在、同年7月末からネットショッピング開始後2か月間の成果として、ホームページのユニークアクセス数がSNSとの相乗効果により毎月約500件に伸びました。その内、お問い合わせが毎月20件ほど寄せられており、ご購入に至るケースも多くあります。
これまでスタッフが、お客様とお電話等で直接やり取りをして、情報を得たり請求するといった流れで販売を行ってきましたが、お問い合わせフォームやオンライン決済を導入することにより、オンライン上ですべて完結できるようになりました。
今後、ホームページでの受注件数が増えた場合にも、業務の負担が大幅に削減できると考えています。
利用者の方にもSNSに掲載している商品詳細を閲覧していただくことができますので、店舗を持たない当社としては、「ネットショップ=軸花の店舗」として展開していくことで、どのような商品が売り場にあるのか知っていただける重要なツールとなりました。
【展望】お花の知識も深められるツールを提供していく
お花は貰うと嬉しいものですが、あまり詳しくない方はお水をあげる頻度や置く場所の環境などで悩まれるケースも多いと思います。
当社では今後、お花の名前と育て方を知っていただけるようなコンテンツを作成し、お届けするお花と一緒に当社ホームページのQRコードが入ったショップカードを添えることで、お花の知識も深められる情報発信を行っていきたいと考えています。
スマホでチェックしていただければその商品内の季節のお花に関する情報を知ることができる仕組みなど、お花のある生活をより楽しんでいただけるような新しい価値を生むサービスを提供していきたいです。