【課題】コロナ禍で促進される働き方改革、テレワーク環境下の業務遂行
2020年1月頃からテレワークを実施するため、業務用のノートパソコンを社外からでも社内ネットワークに接続できる環境を整えました。そして、3月上旬から順次、社員に展開をはじめて、4月中にはすべての社員がテレワーク可能となりました。ただ、事務所は社員不在の状態が多くなり、社員同士のコミュニケーションがとりづらくなってしまいました。そこで、内線電話の代わりに会社支給の携帯電話やビデオミーティングで相互のコミュニケーションを取ることにしました。しかし、社内ルールが不明瞭になり、業務に混乱が起きることが度々発生するようになりました。
【導入】固定電話の廃止と携帯電話の周知
働く場所に左右されずにコミュニケーションを取ることができる方法を探る中で、社内にある固定電話を見直すことにしました。まず、社内すべての固定電話番号やFAX番号の洗い出しをおこないました。その上で、法律上に必要な電話番号は残さなければなりませんが、それ以外については固定電話番号をなくしても問題ないことがわかりました。
固定電話の代わりなるものについて、さまざまな手段を検討しました。ビデオミーティングソフトの音声通話機能、IP電話サービスなどがありますが、社外に連絡するときは利用環境を相手にも求めなければいけないことや、音声通話の品質があまり良くないことが問題でした。そこで、スマートフォンを個々に持たせることが一番現実的であるという結論に至りました。
しかし、これまで「当たり前」だったものを無くすということは簡単ではありません。お客様や社員の理解を得るために説明会をおこない、順次、固定電話を廃止しスマートフォンに変更していきました。また、事務所の入り口には来客用の内線電話がありましたが、これはiPadを活用した来客用受付システムに変更しました。これまで、来客者は部署ごとに設定された内線番号で呼び出しをしていましたが、社員のスマートフォンへ直接連絡することができるようになり、取り次ぎの手間が無くなりました。
【効果】テレワーク環境下での内外線電話の役割確保と副次効果
社員が個々のスマートフォンを持ったことによる一番の成果は、事務所に固定されずに業務を遂行できるようになったことです。また、お客様には個々の携帯電話番号をお伝えしているので、電話の取り次ぎ業務は無くなりました。もう一つ、スマートフォンになったことで取引先とのコミュニケーションが変わってきました。SMS(ショートメッセージサービス)を利用して簡単なメッセージや写真、位置情報を送ることができるので、円滑なコミュニケーションが可能になりました。一方で社内からの問い合わせは、担当者へ直接連絡できてしまうため、一部の社員へ集中してしまうという課題も見えてきました。
しかし、固定電話を廃止してから約半年が経過していますが、業務に大きな支障もなく、むしろ今後は、個人の使い方次第ではさらに業務改善が可能ではないかと期待しています。
【展望】デジタルリテラシーの向上で新たな使い方を
新型コロナウイルスにより、企業はこれまでの働き方や考え方を見直すという大きな変化に迫られました。引き続き、こういった動きは進化していくと考えています。当社においても、ご紹介した内容に留まらず、スマートフォンを活用したさらなるアプリの導入や新技術を模索しながら業務改善をおこない、生産性の向上やサービスの展開をしていきたいと思います。
会社名:株式会社キッズウェイ
HP:https://www.kids-way.ne.jp/index.html
主な事業:集合住宅向けインターネットサービス事業、IoTレンタル事業
所在地:愛知県瀬戸市山の田町155番地
創業:2000年