1日1,300個の餃子を包み続けて66年になります。変わらぬ味、あっさりした味でまた食べたくなる。そんな当店の餃子は、餡も皮もすべて手作りしています。おかげさまで「東京で餃子といえば、おけ以」と言っていただけるようになりました。パリパリもちもちの食感を多くの方に味わっていただきたいです。
【課題】会計時間の短縮と注文ミスの削減が課題だった
お店が繁盛するということは非常にありがたいことではあるのですが、店内が混雑してくると、客席で注文を取ってすぐに調理を開始できませんでした。また、メニューが多品目に渡るため、注文受付間違いや会計間違いが多発し、お客様にご迷惑をおかけしてしまうことも。さらに、会計ではレジ登録に時間がかかり、お客様をお待たせしてしまう状況でした。
【導入】しっかり比較検討して導入アプリを決定
消費増税やキャッシュレスへの対応も考慮し、オーダー・会計一体型モバイルPOSの導入を検討しました。息子のアドバイスとネットで調べた情報からいくつかのアプリを比較検討した結果、「でん票くん」を導入することに決めました。初めてのことなので不安もありましたが、ベンダーの営業の方のサポートも心強く、不具合が起きた時もすぐに対処していただけました。システムはスマートフォンベースで、一度覚えたら思っていたよりも早く活用することができ、非常に満足しています。補助金も活用することができました。
【効果】予想を上回る効果で経営改善につながった
まず、客席で取った注文をすぐに厨房に通すことができるようになり、調理開始までの時間を短縮することに成功しました。これにより、料理の提供がスピードアップした結果、回転率が上がりました。さらに、ホールスタッフの注文受けミスが減り、お客様や厨房スタッフから怒られたショックで退職してしまうといったことも減りました。また、紙の伝票だった頃は、その時点で餃子が何皿売れていて、あと何皿販売できるのか集計することが難しかったのですが、伝票の電子化によって瞬時に販売実績の集計が可能となりました。多様なメニューの販売数の可視化が可能となったことは、メニューの検討など経営改善にもつながりました。また、会計のミスが減った上、会計時にかかる時間を各段に短くするキャッシュレス決済への対応も可能となった結果、お客様の支払いの1/3がキャッシュレスとなるなど、様々な効果を実感しています。
【展望】これからの飲食店経営には、ITツールの活用が欠かせない
スマートフォンでメニューを読み込んでオーダーできる仕組みを今年の秋頃から運用開始できるように準備を進めています。具体案があるわけではないのですが、調理の進行状況がわかる仕組みも取り入れたいと考えています。調整がしやすくなれば、現状よりもタイミングよく料理を提供できるようになると考えています。
今回の経験から個人的には、店の規模が小さくても、できるだけ早くITを導入するべきだという考えになりました。キャッシュレス対応もこれからは必須ですし、早く導入すれば、それだけ早期に業務改善ができます。今後、さらにペーパーレス化が進んでいく中、スマートフォンやタブレットを活用することが当然となっていくことが予想されます。ITツールに馴染みのない方は導入をためらうかもしれませんが、これからの飲食店には必要不可欠なものです。サポートを受ければ比較的簡単に導入することができるということをお伝えしたいですね。
社名:有限会社 美能矢工務店(餃子の店 おけ以)
HP:https://www.okei-gyoza.com/
従業員:10人
事業内容:餃子ほか中華料理のレストラン