私は統括マネージャーとして直営11店舗の運営全般に携わっています。当社は代表の大谷が兄弟で起こした企業で、社名に『一歩』を付けるつもりだったようなのですが、兄弟なので2つ付けて『一歩一歩』になったと聞いています。
2007年に炉端焼き店をオープンして以来、北千住エリアを中心に飲食店経営をメインの事業とし、コンサルティングやプロデュースといった飲食店経営関連の事業も行っています。和風をベースとした居酒屋や寿司屋、おでん屋、唐揚げ屋、カフェまで様々な業態の飲食店を運営しております。
【課題】 全てアナログだったことでのタイムロスを感じていた
創業当初から会社の会計や財務面は税理士の先生に見ていただいていました。当時はアナログだったこともあり、例えば交際費が100万円というだけで100万円の内訳まで私たちには報告されていませんでした。数字面に疑問を感じるたび税理士の先生に電話で確認するといったことを行っていました。
また、アナログだったときは月単位の収支報告は大体2ヶ月後になっていました。地域密着型の飲食店ですので、来月はどういったイベントをやろうか、など経営戦略を立てたい時に、すぐ経理状況が確認できない、見たい時に見られないといった不都合を感じていました。
さらに、店舗ごとに通帳を作って収支の管理をしていたため、全店舗の金額を見たいときは当然、手作業で計算していました。要するに、以前は全体の数字を把握するのに大変なタイムロスが生じていました。
【導入】 数字に強くなくても簡単に操作できるので導入しやすかった
2017年から今の税理士の先生に会計・財務面の管理をお願いすることになり、先生のアドバイスから『マネーフォワード クラウド』を導入することにしました。
私はあまりパソコンに詳しくないのですが、特に説明書を読んで覚えなくてはならないといったこともなく、簡単に使い方を理解できました。税理士の先生と私と、それぞれのパソコン上で同じ画面が見られるので、画面を見ながら電話でやり方を教わった感じです。非常に導入しやすかったですね。おかげさまで、損益計算書の中身を細かく確認できるようになりました。
【効果】 時短や経営効率化の効果以外に、店長の人材育成で活用
本来であれば、前日の売り上げがいくらだったかなど、収支状況は毎日把握するべきだったのですが、アナログだった頃は計算するのに何時間もかかってしまうため、日毎の収支状況は完全には把握できていませんでした。今は、それぞれの通帳の金額をすべて計算し手持ちのキャッシュを把握するといった確認作業をしなくても、マネーフォワードクラウド会計を見ればすぐに分かります。
すぐに収支状況を把握できる効果は非常に大きいと感じています。私たちは半径100メートル以内でほとんどの店舗を経営していますので、イベントをやるときは全店舗でやることがほとんどです。来月何かやりたい、といった時に先月の原価率がいくらなのかがすぐに分かると、戦略が立てやすくなります。直接的に売上増につながるといったことではないのですが、安定した売上を維持できる、『守りの経営』といった側面で役立っています。
月初めから月末までの資金の流れを、グラフで把握できるのも便利ですよね。経営陣で情報共有する際も報告が楽になりました。それから、前年同月と比べて増収増益しているのか簡単に比較できるのもありがたいです。全店舗合計での比較もできますし、店舗ごとの比較もできます。経営の効率化という面での効果もは勿論ですが、店長の人材育成面での効果もあります。マネーフォワードクラウド会計のレポート機能を使って、各店長に経営的視点を学んでもらっています。
そのほか、経理面の透明性で効果を感じています。例えば、経理担当の手違いで2ヶ月分の家賃を振り込んでしまった場合でも、今までだったら気付けなかったと思います。ところが、マネーフォワードで損益計算書を細かく確認できることで、そういったミスにも気付けるといった局面があります。導入から2年ほど経ちますが、複合的にいろいろな効果、メリットを感じています。
【展望】 ITツールを連携させ、さらなる効果を享受していきたい
税理士の先生と相談しながら、今後もマネーフォワードとの連携で経営の効率化を図っていきたいと考えています。現状、店舗ごとにレジのシステムが違っているので、すぐにマネーフォワードクラウド会計と連携するというのは難しいのですが、税理士の先生に色々相談してみたいと思っています。
マネーフォワードなどITツールは非常に便利です。まだ導入に踏み切れていない経営者の方の中には、安心・安全面で不安を感じている方もいらっしゃると思います。しかし今はセキュリティもしっかりしていますし、リスク面を上回る生産性向上や時短といった大きな効果が期待できます。例えば、インターネットバンキングを活用すれば、毎日銀行に行かずに済むわけですよね。近くに銀行がない場合は、車で行く方もいらっしゃると思います。その時間を有効活用するためにも、ITツールはどんどん活用していくべきだと思います。