当社はオリジナル皮革製品の製造販売を行っています。2010年に会社を立ち上げましたが、起業前は大手革製品販売会社で革製品の加工・修理を担当していました。起業した当初は革製品の委託販売を行っていましたが、現在は革製品の修理を請負ながら、オリジナルブランド「ivory authentic leather works」でカバンや財布などの革製品を製造販売しています。カバン修理で培った経験を、長く愛用できるディテールのデザインワークに活かしています。
【課題】「どうやって自社商品を知ってもらうか?」が課題だった
ブランドイメージを広めるため、店舗での委託販売や雑誌広告を始めました。そこで、店舗で購入せずに帰ってから検討するお客様へのアプローチや、雑誌や広告、SNSを見て興味を持っていただいたお客様へのアプローチのためにオンラインショップアプリ「STORES」を導入することにしました。商品詳細、使用例、関連商品などを見てもらえるようにアクセスの導線を作って購買につなげることが目的です。最初はホームページを作ろうと思っていたのですが、当時、大手革製品販売会社の修理請負作業が忙しかったため断念しました。
【導入】自社商品を知ってもらうために「STORES」を活用することに
実は検索性の高いショッピングモールも検討したのですが、費用がかかりすぎるので断念しました。ホームページ作成業者も高額なので、まずは自分たちでやってみようということになり、インターネットでいろいろ調べていると他のショップの事例でセンスの良いサイトを発見し「こんなサイトを作りたい」と思いました。それが、「STORES」でした。「Instagram(インスタグラム)」と連携できるのも魅力でした。ただし「STORES」でオンラインショップを立ち上げてもページを見てもらえるわけではありません。いかに自社サイト「ivory authentic leather works」に導くか?これが一番の課題でした。当社の場合は、東京青山にあった雑誌と連動したアンテナショップに自社商品を置いてもらえることになり、雑誌にも「ivory authentic leather works」を掲載してから注文が入るようになりました。雑誌にはコアなファンがついているので、売上が継続しやくなりましたね。お客様に見てもらうには、ホームページ以外に雑誌掲載の活用など、知ってもらうための方法を考えることが必要だと実感しました。
【効果】全国のお客様にリーチできるようになった
店舗での委託販売ではご来店いただいたお客様にしか販売することができなかったのが、オンラインショップを活用することで全国のお客様が対象になりました。結果、売上がアップしました。特に、雑誌に掲載された後は注文が増えましたね。さらに、「STORES」からご購入いただいたお客様とは直接メールのやり取りができるので、新商品の案内などでリピート注文の獲得につなげることもできるようになりました。また、自社製ではない革製品の修理・加工注文等も入るようになりました。どこからアクセスしたか分かるため、次のアクションにつなげることができるのも導入して良かった点ですね。SNSでは1000名ほどのお客様にハッシュタグを付けてもらえています。
【展望】売上アップと付帯業務の削減にITツールを活用していきたい
今後、修理依頼に関しても大手企業の請負だけではなく個人受注(直接受注)も増やしたいので、個人受注にもITを活用していきたいと考えています。修理は個別見積りが必要なため「STORES」とは別にSNSと連携した修理専用のアカウントを作り、直接メールでやり取りをして見積りを提示し、受注できるサイトをイメージしています。他にはレシートの手入力が大きな手間となっている会計業務についても、当社に合うアプリがあれば導入を検討したいです。また、宅配業者と毎日、伝票起票やスケジュール調整など同じやり取りをしているのも、簡素化できたら助かりますね。ITツールというとハードルが高く感じるかも知れませんが、あまりITに詳しくない私たちでも簡単に導入することができました。ホームページを作成すると、知ってもらう機会は増えますし、「STORES」のようにお客様と直接メールのやり取りができると商売の幅も広がります。興味のある方はぜひ試してみるといいと思います。
企業名:KONISHI LEATHER FACTORY
所在地:山梨県上野原市
従業員数:2人
創業:2010年
業種:革製品の製造・修理