【メンタリング1回目】課題抽出と解決策の策定
第1回のメンタリングでは、デジタル化に際して、東栄特殊鋼材株式会社ではどのような課題を有しているのかを調査しました。本メンタリングには、公益社団法人日本青年会議所 地域グループ デジタル推進委員会のほか、ITの専門家1名が参加しました。
<現状について>
東栄特殊鋼材株式会社は1960年創業、東京都江戸川区で特殊鋼を中心に非鉄、一般鋼材など、様々なブランドの、多様な鋼種を販売しています。中でも、機械工業用刃物などに使用される、SKH51、SUS440C、SKS2、SKD11、SUJ2、SUS420J2の薄板を常に在庫し、切断販売も行っています。
現状の課題については、受注の大部分を電話・FAXで請けていることが挙げられました。そのため、将来に向けて新しい受注形態を確保したいとのことでした。
<解決策について>
ECサイトを作成することを提案しました。既存クライアントの追加発注や定期的な発注に対応しやすくなり、受注作業における工数を削減できることができるためです。
<メンタリング2回目以降の内容>
ECサイトと呼ばれるものは無数の作成方法があるため、商品点数や規模感、必要な機能を洗い出すことで、最適なECサイトの作成手法を相談することになりました。
【メンタリング2回目】ECサイトの仕様策定
第2回のメンタリングでは、第1回で話し合ったECサイトの仕様について、ヒアリングを行いました。本メンタリングには、公益社団法人日本青年会議所 地域グループ デジタル推進委員会のほか、ECサイトの制作会社から1名の参加を頂きました。
<ヒアリングについて>
商品点数や販売内容についてヒアリングを行いました。商品点数が1,000点を超えるようなことはないものの、加工販売があるため、クライアントに寸法を選んで頂く必要があるそうです。また、取扱商品の一部が武器の原材料になってしまうため、輸出はできず、想定する必要もないとのことでした。
以上のことからECサイトの制作方法について、3つの方法を説明し、それぞれのメリットとデメリットを比較・検討して頂きました。
まず、ある程度独自に作成を行う方法です。本件については完全にゼロから制作を行う理由はほとんどなかったため、EC CUBEやWordPress(+プラグイン)を活用した形での制作について話し合いました。本制作方法は今回ご紹介した3つの制作方法の中で最も高価である反面、制作の自由度が高く、様々な機能を追加したりデザインを自由に変更したりすることができます。
次に、既存のYahoo!ショッピングや楽天市場といった既存のモールに出店する方法です。初期費用は比較的安いながら、審査等で多少の手間が発生します。また、そのサービスを利用していないクライアントにとっては若干利用しにくいものとなってしまいます。一方で、新規顧客の流入を狙うことができます。
最後に、カラーミーショップ等のネットショップ作成システムを利用する方法です。この方法は前項以上に安価であり、デザイン面でもテンプレートが数多く用意されているため自由度が低いものの選択肢は広くあります。
以上の方法を比較検討し、ネットショップ作成システムの利用を採用することになりました。次回は、詳細な内容について決定します。
【メンタリング3回目】ネットショップ作成システムの確定
第3回目のメンタリングでは、ネットショップ作成システムについて、何を使用するか話し合いました。
<ネットショップ作成システムについて>
東栄特殊鋼材株式会社から、本サイト制作においては既存クライアントへの販売がメインであり、ある程度安定した収益が見込めているため、販売手数料がなるべく安いシステムを利用したいという要望がありました。そこで、カラーミーショップを推薦しました。販売毎の手数料がなく、月額料金のみで使用することが可能となっています。また、有料テンプレートも存在し、自社単独でもやり方さえ分かればECサイトを構築することが可能となっています。
今回はカラーミーショップを使用して、初期設定とレクチャーを外注することで安価にECサイト運営を開始する計画を立てました。商材の写真撮影期間を入れて3週間程度で運用が開始できる状態となる見込みです。また、金額は約15万円となりました。
<今後の展望ついて>
この金額であれば補助金等を利用しなくても気軽に始められるため、実際に作成をして、運用してみたいと感じているそうです。「こうしたECサイトがあれば、商品の紹介も気軽にできる。これまでとは異なる層のターゲットを狙っても良い。」とのことでした。
会社名:東栄特殊鋼材株式会社
HP:https://www.toeitokushukouzai.com/
主な事業:特殊鋼販売
所在地:東京都江戸川区大杉3丁目15番13号
創業:1960年