弊社は創業以来の取引実績により、数多くの得意先様や仕入先様とのお付き合いがございます。また、北九州市だけでなく大分県の中津市にも支店があります。弊社の強みとしては、多くのメーカーさんから直接商品を仕入れることで、あらゆる商材をお客様に提案できるという点です。また、工事担当の社員も多く在籍しており、「工事」という付加価値をセットに販売することができています。得意先様の中でも高齢化や職人不足が問題となっている今、「工事」は強い武器となっています。このように、付加価値があることでまた取引先の幅が広がる、という好循環が生まれていると思います。
【課題】紙ベースの日報は情報がバラバラになる
今までは日報を紙ベースで書いていました。しかし、人数が多い分、人によって情報の粒度が違ったり、上司が欲しい情報が書かれていなかったり、情報が一過性のものでストックされない、振り返れないという問題を感じていました。
紙ならではの弊害がたくさんあり、以前より顧客管理とセットで営業管理をしたいと感じていました。
【導入】実際の様子を見ることができ安心して導入できた
導入した顧客管理システムである「Zoho CRM」は、昨年の夏頃に構築を始めて9月に社員全員に対して説明会を行い、10月より特定部署におけるトライアル運用を開始しました。このシステムの導入を決定した理由としては、仕入れ先の信頼している企業が使っており、実際に使用している様子を見たときに使い勝手の良さを肌で感じられたことです。加えて導入コストが他のシステムと比較して割安だったことも大きな理由でした。実際に導入した後は、入力の徹底を継続することに力を入れました。社員が活用しやすいように、ルールの管理と更新も定期的に行っており、都度入力の改善・指導を行っています。今後は、マネジメントクラスが日報を効果的に活用し、また各社員が自身で業務の進捗管理を行えるようにKPIの設定を行っていく予定です。具体的な目的が設定されたことにより、これまでは日報の意味を疑問視していた社員たちも、日報の入力を継続できています。このようにしっかりとした目的の下で導入を行ったことにより、大きな混乱もなくシステムの活用ができていると感じています。
【効果】業務の過程に目が向くようになった
まだまだ導入から間もないため、具体的な効果が出ているわけではありません。しかしながら、活用を続ける中で期待していることが何点かあります。その中で最も大きなことは、整理された情報を元にして会社経営の戦略を立案できるのではないかということです。これまではバラバラになっていた情報が、整理して把握できるようになったことはとても大きな変化だと感じています。その中で、これまでは事業の成果にしか目が向いていなかったのに対し、今後はその過程にも全員が目が向けられるようにしていきたいです。
現在、弊社は中期経営計画を立てています。その中で評価制度と人材育成制度を運用しており、社員の成長が利益につながる仕組み作りを行っています。この中期経営計画を達成するためにも、「Zoho CRM」によって抽出したレポートを活用していきたいと考えています。
【展望】ITの力で事業の発展に繋げたい
また、社内の情報の中で、ITシステムによって整理されてはいるもののまだ属人化されている部分が複数あり、ここも解決していきたいと考えています。例えば、弊社は中小企業ですが従業員が約80人いるため、何も対処を行わなければ情報が偏ります。会社として提供されていた情報が一部に届いていなかったり、経営者が伝えたいことの温度が低くなったりします。IT化のメリットは情報が行き渡りやすいことですので、IT化による情報均一化も併せて行っていきます。
中小企業でITを導入するにあたり、会社の規模と事業内容によって導入すべきサービスは全く異なると思います。会社の問題点が何かをしっかりと吸い上げることにより、どのサービスが向いているのか、問題の優先順位をつけるところから始めていくのが重要だと感じています。
社名:山十株式会社
HP:http://yamaju-k.co.jp/
主な事業:各種建材、住宅設備機器の取扱い、内装・外装工事による
総合建設工事への参画・サポート
所在地:福岡県北九州市小倉南区横代北町2丁目5−25
創業:昭和5年12月1日