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クラウド型ビジネスアプリケーションの導入で組織変革を実現

  • 2021年02月09日
  • 株式会社セリタ建設
  • 建設業
  • 営業支援
  • 九州
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株式会社セリタ建設は、佐賀県に拠点を構える創業44年の企業です。主に一般土木、地盤改良などを中心に、県内のみならず九州全域に事業を展開しています。その中で、現場における課題解決の方策としてクラウド型のビジネスアプリケーションを導入しています。

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代表取締役:芹田章博さん

弊社が担う地盤改良は、公共インフラの基礎工事です。建物そのものよりも、道路や河川、土手の基礎などを対象とした工事をメインに行っており、新たに造成する場所の地盤改良も得意としています。私たちが大切にしているのは、お客様の要望を丁寧にヒアリングし、造るものや目的に合った地盤をご用意することです。例えば、軟弱地盤の場合は、地表から2、3メートルまでの軟弱土に対して固化材を注入することで目的に応じた改良層を造成します。また、最新技術の導入にも積極的に取り組んでおり、自社開発の地盤改良工法を展開しています。これにより、施工中のリアルタイムデータを計測することができ、多くのお客様から信頼をいただいています。

【課題】情報共有と顧客管理がうまくいっていなかった

顧客や要望についてのデータ管理に課題を感じていました。例えば、ひとりの社員が持っているデータを他の社員が持っていないことがあり、個人や部門ごとに情報共有ができていませんでした。また、古いデータと最新のデータが混在しているケースもあり、業務に支障をきたすこともありました。それらの背景から、個々のもつ情報を一元的に管理できるようにする必要性を感じ、ITシステムの導入に踏み切りました。
データ管理の他にも、ワークフローについても課題を感じていました。今までは、案件を受注してから見積もり作成した後に、どのような方法で決済を確定するかなどのサイクルが明確に定められていなかったので、決済までのワークフローをしっかりと作り込むことも急務となっていました。そのため、新たな業務プロセスや企業風土を醸成すべく、先々を見据えた抜本的な方策としてITシステムを導入する必要があると考えました。

【導入】一元的に情報共有できる顧客管理ソリューションを導入

導入したITシステムは、営業支援(SFA)や顧客関係管理(CRM)などの機能をはじめ、目的に合わせてカスタマイズが可能なクラウド型のビジネスアプリケーション「Salesforce」です。Salesforceを導入した経緯は、様々な情報を一元管理できると同時に、社員の案件管理や現場での活動履歴などをリアルタイムで把握できる機能が豊富に備わっていたからです。また、初期投資が不要であるにもかかわらず、セキュリティが万全という点も魅力でした。導入するために、まずは現場の声を聞くようにしました。俯瞰的に見ただけでは気付けない課題点を明確にしたうえで、現状だけではなく今後のビジョンを描きつつマーケティングも意識した目標設定を行いました。

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【効果】あらゆるデータの可視化により生産性と売上が向上

Salesforceを導入した当初は、スモールスタートで始めながら徐々に組織内へと浸透させていきました。紙ベースだった情報共有は、すべてWEB上で管理できるようになりました。チャット機能もあるため時間や場所にとらわれずにコミュニケーションが図れることで生産性も向上しました。
また、営業支援システムにより売上目標の達成度がひと目で把握できるようになったことで、今までは経営者の勘に頼っていた売上予想がデータベースで作成できるようになりました。その他にも、案件を全てクラウド上で管理することにより、進捗や取引額などを数値化でき、メンバー全員が把握・共有できるようになりました。その結果、導入前に比べて経常利益は増加し、売上成長率は倍増するなど経営基盤はより強固なものになりました。
バックオフィス業務においても好影響が得られています。今まではエクセルで日報を書いていたこともあり、社員は自分自身の内容だけを把握するのみで、あまり部門や会社全体の数値に対する意識は高くありませんでした。しかし、今では自分たちが担当した現場が売り上げベースでどのくらい貢献できているのかが見えるので、社員一人ひとりに経営視点が芽生えつつあります。

【展望】同業界に貢献すべくナレッジを創っていきたい

今後も、新たなITシステムやアプリなどを活用して、利便性や合理性が上がらないか検討していきたいと思っています。そこで創りあげたナレッジをパッケージ化すれば、他社の課題解決に貢献できると考えています。特に、私たちと同様に専門性の高い事業を営む企業に対してコンサルティングを実施することが目標です。

一方で、組織内の展望は、社員にとってより良い未来を作ること、そして現場の改善を図ることだと思っています。未来を描くことはできても、現場の課題は社員に任せてしまう企業は少なくありません。大切なのは、リーダーや上長自ら現場に足を運び、改善のために五感でキャッチすることです。その手段のひとつとして、ITシステムを活用することが大事です。これからITシステムを導入しようと検討している企業様は、ぜひシステムだけに頼らないスタンスで着手されることをおすすめします。

社名:株式会社セリタ建設
HP:https://www.serita.jp/

代表:代表取締役 芹田章博
主な事業:総合土木・総合建設業として軟弱地盤の改良工法の開発・施工
所在地:佐賀県武雄市朝日町大字中野10153-4
創業:1969年

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