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ペーパーレス化で提案力に磨きをかける税理士事務所

  • 2021年02月02日
  • 加藤税理士事務所
  • その他
  • オンラインストレージ
  • 業務アプリ作成
  • 東北
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加藤税理士事務所は山形県鶴岡市にて税理士業を行っています。ペーパーレス化を実現するために複数のクラウドサービスを導入し、業務に生じていたタイムラグの削減と全体の効率化を実現しました。

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弊所は1967年に私の父が開業しました。一般企業、個人事業主の確定申告、決算申告を中心に、最近では経営計画の策定や、国で定める認定経営革新等支援機関の業務も併せて行っています。顧問先の業界は、小売業、サービス業、卸売業、運送業など多種多様です。開業当初から地元密着で顧問先の支援を行ってきたため、積み上げてきた実績により確立されたネームバリューがあり、働き方改革やデジタルトランスフォーメーションなどの支援にも対応できるということが強みだと自負しております。

【課題】膨大な量の書類に場所と時間を奪われていた

税理士業という業種柄、書類が大量に発生し、その保管スペースに課題を抱えていました。半年に1度、整理するタイミングを設けてはいましたが、情報漏洩につながっては大問題になるため、神経を尖らせながら行う大変な作業でした。また、日常の業務の中で前年の申告内容を確認する場面があるのですが、いちいち書類の保管場所に移動してファイルを確認し、元に戻すという作業が発生し、煩わしさを感じていました。

【導入】ペーパーレス化へ向けてさまざまなシステムを導入

先代が他界し、私が弊所を引き継いだ際、より業務効率を上げるためにペーパーレス化を進めようと考えました。弊所はTKC全国会に所属しているため、そのサポート企業であるIT企業様をはじめ、IT全般に詳しい方々にさまざまなアドバイスをいただくことができました。
最初は2007年頃から無料で使用できるという理由でGoogleドライブを導入しました。次に、2010年頃に従業員全員にiPhoneを配布し、その後さらなる利便性を求めて「kintone」と「Box」を導入しました。
苦労したことは、スタッフの理解を得る事です。iPhoneを配布した当時は、まだガラケーが主流だったため、少々反発があったことを覚えています。しかし、あらかじめiPhoneを導入していたからこそ、スマホと連携できるシステムをスムーズに活用できたと考えています。現在はタブレットも併用しています。その際、クラウド上でファイルを管理するためのフォルダの構造などは自分で設計する必要があります。どういったフォルダを作るかというのは、自分たちがどういった管理をするかに直結するので、業務内容のいい見直しになったと思います。

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【効果】その場で即解決できるスピード感、新型コロナにも難なく適応

ペーパーレス化を進めたことにより、あらゆることがその場で解決できるようになりました。我々には月1回、顧問先の企業様へ訪問し、会計帳簿をチェックしたり、経営者の方々とお話ししたりする機会があります。その中で、さまざまなご提案やご質問をいただく場合があります。以前は1度事務所に戻り、書類やパンフレットを棚から探し出した上で、FAXで送付するなどといった対応しかできず、タイムラグが発生していました。しかし現在は、すべての書類がクラウド上にアップされているため、その場でタブレットにダウンロードして提示することができ、非常に便利に使わせていただいています。紙で郵送するということがなくなったため、通信費もかなり削減されました。
加えて、新しい時間が生まれたと感じます。今までなら作業に掛かっていた1時間を、提案を考える時間に使えるようになりました。この間スタッフが「ペーパーレス化で、時間に余裕ができたというより、やりたいことが沢山出てきて忙しい」と言っていました。ただの作業ではない、提案型の業務に時間が割けるようになったということだと思います。
コロナ禍においては、ペーパーレス化していたおかげで、なんの障壁もなくリモートワークを導入できました。また、コロナ禍以前はリモートワークの導入に対して消極的であった顧問先事業者様からも、この1年でリモートワークへ移行する方法などの質問が頻繁に出てくるようになり、弊所の事例をお話しする機会が増えました。IT導入のきっかけとなるようなご提案ができていると感じています。

【展望】後処理だけでなく先を見据えた提案ができる会計事務所に

現在は、近ごろ話題になっている「クラブハウス」という音声アプリを、事務所内のコミュニケーションツールとして採用しようかと検討しています。離れた場所にいても用事がある人にすぐに呼びかけられて、気軽に使えるツールだと思います。
我々の業務は、申告など、結果を処理する業務がメインですが、今後は、結果を出す前の目標や計画に対する支援にも、もっと注力できればと考えています。そのためにはデジタルトランスフォーメーションが必要不可欠であり、またコロナ禍でその重要性が一段と高まっていると考えています。スタッフ全員がITに対する意識を持ち、取り組んでいければと思います。最初から100点満点を取れなくてもいいので、挑戦することが大切だと考えています。

社名:加藤税理士事務所
HP:https://www.kato-ctao.com/index

代表:所長 加藤千尋
主な事業:税理士業
所在地:山形県鶴岡市切添町12番40号カトウビル2F
創業:1967年