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グループウェアの活用で過去最高益を達成

  • 2021年01月15日
  • トマト工業株式会社
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トマト工業株式会社は岐阜県関市に工場を構えるパネル加工会社です。働き方改革による残業時間の削減と生産性向上を同時に達成するため、IT導入を行いました。

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代表取締役社長:馬渕敦史さん

弊社はトマト工業という社名ですが、パネルの加工を主に行っている会社です。建築材料となる不燃ボード・カラー板・アクリル板・透明ボードなど、「パネル」と呼ばれるようなものを全般的に扱っており、加工工程の大半を自社内で完結できるのが特徴となっています。建築商材の販売などは大手企業の下請けであることが一般的ですが、弊社では全国のさまざまなお客様から受注できる会社を目指しています。実際に、取引先企業の業界は、建築をはじめ、電機や土木、自動車、ITなど多岐にわたっています。

【課題】働き方改革により、労働時間を削減し、生産量を増やす必要が生じた

もともと従業員の残業時間が長く、月間140時間を超える者もいるほどでした。2019年4月より働き方改革が施行され、弊社もそれに従い、月間残業時間の上限を45時間に設定しました。すると従業員から「残業代も含めて生活費を工面していたから残業が減るのは困る」という声が挙がったのです。そこで、残業代が減った分を賞与で還元する、そのために生産性を向上させることを考えました。働く時間を短縮させるにもかかわらず、生産量を増やし、利益を生み出していくにはどうするべきか、策を講じました。

【導入】タイムロス排除のためにコミュニケーションツールとグループウェアを導入

弊社は製造業で、取り扱う商材も多岐にわたります。工場がいくつもの区分に分かれているため、告知事項を伝える際には、従業員に手渡す書類を準備し、工場内を行き来する必要がありました。まずは、そういったタイムロスの排除から始めようと考え、第一段階としてチャットツールの「Skype」を導入しました。次に、ファイルや書類のクラウド化を進める目的で、グループウェアの導入を決めました。複数のグループウェアを比較・検討した結果、カスタマイズ性が高く、導入費用が抑えられるということから、「Zoho Connect」を選びました。このツールは外資系の会社のサービスなので、国内企業のものと操作性が若干異なる部分があり、私自身も慣れるまで2か月ほどかかりました。従業員も戸惑いはあったと思いますが、いち早く操作に慣れ、活用してもらうために、社内のやり取りはすべてグループウェア上で行うように徹底して呼びかけました。弊社では朝礼会議を行いませんが、その代わりにグループウェア上で毎朝「朝礼文」というかたちで私の経営に対する思いを掲載していきました。その中でグループウェアの活用の重要性・有効性も紹介し、少しずつ意識づけを行っていきました。

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【効果】クラウド化で作業効率が大幅に向上、当初の目的を見事に達成

導入から約1年が経った今、従業員全員がグループウェア上をメインに情報伝達を行っています。告知事項のために資料を持って走り回る光景はなくなりました。タイムリーなコミュニケーションが可能となり、工場で備品や工具を過剰に抱え込むことがなくなりました。また、テキストで簡単にやり取りできるため、これまで関わりがなかった別チームの従業員同士でアドバイスをし合うことも増えました。とにかく、コミュニケーションの速度、頻度が上がったと感じています。
さらに、書類などもすべてグループウェア上にアップするようになってから、作業効率が格段にアップしました。例えば、メンテナンス作業を初めて任された従業員がいたとしても、手元のタブレットでマニュアルを検索し、手順を確認しながら1人で完遂できるのです。マニュアルは1人が作成したら、第三者が確認し、不足事項を追記してブラッシュアップするという構図が自然と生まれました。
さらに、「Zoho Connect」の独自アプリという機能を使用し、Webフォームを作成しました。その結果、以前は4つの工程を踏んでいた改善提案という作業が、今ではグループウェア上に打ち込んで完了できるようになり、大幅な時間短縮につながっています。独自アプリという機能をうまく使用すれば、さらなる発展も期待できます。
こうしたグループウェア導入による効果は、数字にも如実に表れています。月間残業時間が45時間を超える従業員はいなくなり、生産性が向上しました。そのおかげで、前回の決算期はコロナ禍の厳しい中でも、過去最高益を達成しました。

【展望】さらなる発展を目指し、ロボット開発に取り組む

生産性を高め、利益を上げ、従業員と地域に還元していくということが、弊社の理想とする在り方です。そのために、今後もITを活用していきたいと思っています。現在、最も力を入れていきたいのが、ロボットの開発です。自社でプログラムを組んだロボットを製造工程に取り入れ、活用していきたいと考えています。ITを導入するにあたり、最初は勇気が必要だったのが正直なところです。しかし、まずは一歩踏み出してみるということが重要だったと感じています。今後も従業員一丸となって、過去最高益を目指していきます。

社名:トマト工業株式会社
HP:https://tomatokogyo.com/

代表:代表取締役社長 馬渕敦史
主な事業:製造業
所在地:岐阜県関市富之保3861-1
創業:1975年10月

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