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ITを活用して、福島の桃の魅力を広げる

  • 2021年02月25日
  • 株式会社ももがある
  • 製造業
  • その他
  • 東北
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株式会社ももがあるは、福島県の桃を加工・販売する企業です。東日本大震災をきっかけに、売れ残った桃の加工商品をブランディングして販売しています。また、クラウドファンディングの活用により増産体制を整備し、オンライン販売の強化に取り組んでいます。

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代表取締役社長:齋藤由芙子さん

規格外で廃棄されてしまう福島の桃がもったいない、どうにかしてこの美味しさを多くの人に知ってもらいたいという気持ちから、震災から5年経った頃に創業しました。自然のままでとても甘さの強い完熟した桃を、無添加で火入れせずに皆様に届けるためにはどうしたらよいだろうと試行錯誤した結果、瞬間冷凍にたどり着きました。皮を剝いた桃をレモンと砂糖で薄くコーティング、真空で空気を遮断し瞬間冷凍しました。そのままの甘味、美味しさを閉じ込めた商品「ももふる」が売上の柱です。震災後は肉魚農作物などが大打撃を受けましたが、5年前と10年前とではだいぶ風評被害も少なくなりました。クラウドファンディングを通じて応援してくれるお客様がこんなに多くいらっしゃるということを実感し、感謝しながら一歩ずつ前へ進んでいます。

【課題】東日本大震災をきっかけに福島の桃が売れなくなった

震災前はわざわざPRをしなくても生桃が売れていましたが、震災後は風評被害もあり、主な商圏である関東県内で福島の桃が売れなくなりました。どうにかPRして販路を見出し、農家の方々と廃棄されてしまう桃を救わなければならないと思いました。農家の皆様は、プライドを持ってよい農作物を作ることに最大限の労力を注がれています。しかし一方で、販売のためのマーケティングについては、詳しい情報をお持ちではありませんでした。福島のいい素材をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと考え、まずはリブランディングすることから始めることにしました。

【導入】クラウドファンディングに挑戦して資金を調達

創業後は設備投資にお金がかかったため、手間のかかる桃の皮むきを含め作業はほとんど人の手でやっていました。事業を始めて2年目に、地元の銀行からクラウドファンディングのご提案をいただきました。仕組みなど詳しいことは分かりませんでしたが、挑戦することにしました。締め切りの2週間前には目標金額の70%程度で少しドキドキしましたが、色々な方が応援してくださり、最終的には目標の270%を達成しました。Twitterで糸井重里さんがこの事業をPRしてくれたことも、このような成果に繋がったと思います。とても感謝しています。その他にも百貨店の物産展で商品をご覧になったバイヤーさんが声を掛けてくださり、オンライン販売も少しずつ開始しました。

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【効果】生産効率も上がりより多くの人に知ってもう機会が増えた

クラウドファンディングで資金が集まったおかげで、皮むき器「瞬助」くんや桃をカットする機械などの導入をすることができました。当初は初期工程に時間がかかり無駄が多かったのですが、今ではロスを少なくして生産量を増やせる状態にすることができています。こうした増産体制はクラウドファンディングのおかげで実現できたことだと思います。また、リターンで商品だけでなく桃の生産現場を見ていただく機会を作れたことで福島に関心を持ってくださる人を増やすことができました。いまは新型コロナの影響で百貨店に出展してPRする機会は減りましたが、オンラインでの注文が増えたので前年と同じぐらいの売上を維持できています。オンライン販売を通じて、若い世代の地元の人たちとも繋がり、チーム福島として福島の桃の美味しさを伝えようと盛り上がっているような手ごたえを感じています。

【展望】今の活動が将来の福島の未来につながる

さらに生産効率をより上げていくために、生産者の皆様とアプリを活用して負担を減らす方法を考えています。弊社では大量の桃を仕入れて加工を行っているため、農家の方から事前に取れ高等のデータを頂くことで、商品生産の準備ができ、生産性向上が期待できます。アプリの使用を通して生産効率を向上させるとともに、様々な分野の方や商品とのコラボにも挑戦してみたいと思います。今までつながることのなかった化粧品会社や薬局が弊社の桃に興味を持ってくださっています。桃の身だけではなく皮や種の活用や、桃以外の完熟果物や野菜の商品化にも挑戦しています。旬の時ほど、おいしいものが大量にしかも安く手に入り、そして余剰分も生まれます。余剰分は在庫として扱われますが、これまでは期限が切れると廃棄されていました。こうした廃棄ロスをなくしていきたいと考えています。今はまだ試作中ですが、桃の種でジンを作ったり、桃の皮を使った肥料で農作物を作ったり、桃の皮を食べて育った鶏が生んだ卵をブランド化するといったような、食品ロスの改善につながる現代型の循環モデルを作っていきます。 桃は「木へん」に「兆」と書きます。兆個ほどの様々なものが生まれる可能性が秘められているのだと私は信じています。最近は街づくりのNPO団体に入り、将来の福島にとって何が大切かを自然と考えるようになりました。創業前は街づくりのNPO団体に入り、将来の福島にとって何が大切かを考えていました。まだまだ形になるまで時間はかかりますが、未来を担う子供たちへの健康的な食育などに、今の私たちの活動が少しでもつながればいいと思っています。

社名:株式会社ももがある
HP:https://momogaaru.co.jp/

代表:代表取締役 齋藤由芙子
主な事業:お土産販売事業、食料品製造加工事業、外食事業など
所在地:福島県福島市田沢字木曽内前6-8
創業:2016年

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