クラウドの導入で業務負荷を軽減

弊社の社名にある“J&C”とは、JがJoy（喜び）であり、CがCalm（安定）という意味が込められています。採用難による慢性的な人手不足に陥っている企業様や、団塊の世代にあたる方々がもつ豊富な経験や匠の技が定年を機に失われつつある企業様など、「人」に関わる経営課題を抱える企業は少なくありません。弊社は、そのような課題を抱える経営を支え、喜びと安定をもたらすべく、ロボットとAI（人工知能）を駆使して解決へと導くソリューションシステムを提案しています。主なサービス内容は、お客様ごとにニーズに合わせたプロジェクトを組み、AI技術を使ったデータ解析やロボアプリ開発、Webサービスの開発、サイト制作などです。

【課題】業務上データ処理に大幅な時間とコストがかかっていた

私たちは、WebサービスやWebサイト、ロボアプリのプログラムなどを開発することを主な業務としていますが、お客様の要望によってはサイズの大きい画像や動画を使用して、データを加工するケースがあります。その際、パソコン上で処理するデータ量が大幅に増え、対応可能なスペックを超える容量になってしまうことが何度もありました。そして、既存のコンピューターだけではデバイスに負荷がかかり、処理速度の遅延が生じて作業時間が大幅に延びてしまうということに繋がっていました。最悪の場合はコンピューターがフリーズを起こし、納期に間に合わないといったケースもありました。処理速度を上げようとするとコストが大幅にかかってしまうため、どのようにこの問題を解決するか、頭を悩ませていました。
また、2020年はコロナの影響により私たちのサービス手法にも困難が生じました。例えば、ITソリューションの導入を提案する際、お客様への対面によるレクチャーができなくなったことや、お客様先にステイして実施するようなプロジェクト自体を組むことが難しくなってしまったことです。人と人とが接する機会の多いこれまでのビジネスプロセスにも、大きな課題を抱えていました。

【導入】ネットワーク経由で作業可能なクラウドサービスを導入

コンピューターのハード面を整備しても、いずれは容量をオーバーしてしまうので、「アマゾン ウェブ サービス（AWS）」というクラウドサービスを導入することにしました。クラウドサービスを使用することで、さまざまなITリソースをネット上で管理し、それらのリソースを使用する際には社員それぞれのデバイスで利用することができ、必要な時に必要なコンピューター資源をいつでも調達できます。CPUやデータベースのスペックを気にすることがなくなり、同時に処理速度の遅延によって納期が遅れてしまうなどの問題を払拭できます。また、クラウドを利用することで、お客様先に赴くことなく遠隔でのサービス提供を可能にすることも狙いとしてありました。

【効果】生産性向上と新たなビジネスへの道が拓けた

「アマゾン ウェブ サービス（AWS）」導入後は、クラウド上で遅滞なくコンピューター本来の機能を利用できるようになり、作業スピードや時間的なコストが大幅に削減されました。非常に効率的かつ効果的な作業環境が得られたことで、生産性の向上にもつながっています。あるクラウドサーバにトラブルがあったとしても、他クラウドサーバへの代替が可能な点も魅力です。
また、クラウドを活用したリモートによるご説明で、こちらから訪問せずともお客様が自社で仕組みづくりができるようになりました。これまで対面で行ってきた技術指導をオンライン上で実施できることにより、コロナ禍でもお客様にとって安心のサービスを提供できています。加えて、お客様に操作をしてもらう場面が増えたことにより、AI（人工知能）の技術などをお客様側で習得していただくことにもつながったため、各企業のITエンジニアやこれまでのターゲットとは異なる、学校などの教育機関からのニーズも拡大しました。小中学校の義務教育でプログラミング学習が必須になり、2023年から高校生のセンター試験の中でプログラミング科目が必須になることも決まっています。そこで、AIの仕組みを作る上で必要な言語「Python」に注目が集まっており、それらを含む技術習得の学習サービスの需要が高まったことから、データサイエンスを学ぶ高校生や基礎教養課程の大学生、データサイエンティストを目指す社会人を対象に、この学習サービスをクラウド上で提供することになりました。

【展望】社会に貢献するITソリューションの提供

これからは、さらにクラウド環境を活用して、プログラミング技術を多くの方にご提供することを目標としています。AI のプログラム技術というのは、義務教育で英語を勉強するのと同じくらい必須なものになっていくことでしょう。そこに私たちの技術学習サービスを導入いただき、AIの専門知識を学ばれた方々が社会に出て、学習の成果を発揮いただけたら本当に嬉しいことです。例えば飲食店経営の場合を例に挙げると、AIをより詳しく知っていれば、店舗の売上予測の仕組みを自身でつくることができるようになります。現場の人間が対応することにより、外部の技術者がつくるものよりも、より実用的なプログラミングが可能になるでしょう。そういった社会の実現に向けて、私たちはサービスを分かりやすく提供して、多くの方がチャレンジしやすいプラットフォームをつくっていきたいと考えています。