目的に合わせたITツール導入で業務を改善

弊社は「色の力で人と社会を元気に」という経営理念の下、女性が資格・スキルを身に付けて自分らしく成長していくことを目指したカラースクールの運営と、カラースクールの運営をはじめとする事業を通して蓄積した知見をもとにして、行政が行っている就労支援事業に対するコンサルタント業務の2つを経営の柱としております。
この2つの柱は、実際的な就労支援を実現していると考えております。なぜなら、カラースクールで学んだことを、仕事やキャリアアップにつなげることができるからです。
また、弊社のお客様は99%が女性であり、「女性が自分らしい働き方をしていくことを応援する」というミッションを掲げております。創業者であり女性である私自身が、自分の好きなことを仕事にしていることが、このミッションを掲げる上での強みにつながっています。
私は、キャリアコンサルタントという国家資格を取得しておりますが、常に時代のニーズに合わせた講義をご紹介するためにも、私自身が学び続けることが大切だと考えております。

【課題】顧客数増加により顧客管理が追い付いていなかった

スクール業を続ける中で、生徒数が2,000人を超え、表計算ソフトによる生徒の皆様のデータ管理が追いつかなくなってしまいました。その他にも、スタッフ間で様々なデータを共有・管理していますが、以前は出張先でデータを確認できない等、情報共有に遅れが生じることもありました。また、当時利用していたクラウドシステムには、セキュリティに不安があったことも覚えています。

【導入】IT導入補助金の利用により導入コスト削減

知人のITコンサルティング会社の方に相談をしたところ、2017年に新設される「IT導入補助金」を利用してみてはどうかというご提案をいただきました。この補助金は、中小企業・小規模事業者等を対象として、業務効率化や売上・経営力の向上等を目的としたIT導入にかかる費用の一部を負担してもらえるというものでした。
コンサルティング会社の方と相談を重ねながら、顧客管理アプリ「Zoho CRM」とクラウド型グループウェアツール「Google Workspace」を導入しました。導入に際して、特に「Zoho CRM」については、これまで表計算ソフトで管理していたデータを整える作業から始める必要があったため時間がかかってしまいましたが、ベンダーの方に相談しながら、目的に合った管理ができるようカスタマイズすることができたと感じています。

【効果】IT活用で生徒の信頼とスタッフの安心を実現する

まず「Zoho CRM」は、受講生ごとに毎回の受講履歴を記録することができるため、これまでの受講履歴から次にどのような講義を勧めるか、といったことが考えられるようになりました。また、スタッフ全員が受講生一人ひとりの状況を把握していることで、受講生の方により安心感と信頼を持っていただけていると感じています。
次に「Google Workspace」ですが、ファイルのやり取りが格段に便利になったことはもちろん、以前使用していたシステムと比較してセキュリティ機能が強化されているため、安心してデータを管理することができています。また導入後のサポートもしっかり受けられるため、とても助かっています。2020年は新型コロナの影響によるリモートワークへの移行も始まり、今後さらにスタッフの働く環境も変化していくことを考えると、「Google Workspace」を導入したことで安心して業務を進めていけると感じています。

【展望】目的を明確にしたIT活用

ITツールの導入により幾つかの業務にかかる時間が大幅に短縮されており、現在では、これまでとは異なる仕事にも取り掛かることができています。導入する際は、目的を明確にし、そのために必要な機能は何かを考えることが大切だと改めて感じました。また、会社の業務内容の変化に対応するようカスタマイズしていくという、継続した試行錯誤が必要です。今後も試行錯誤を重ねながら、より良い結果を求めてIT活用を続けていきたいと思います。