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ITの導入で当たり前を魅力に変える

  • 2020年10月12日
  • バッカーナ株式会社
  • 飲食業
  • モバイル(セルフ)オーダー
  • 関東
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バッカーナ株式会社は、ブラジル料理・中華料理店を展開する企業です。新型コロナ感染拡大の影響による客数減少や飲食業界の人手不足という現状を打破すべく、ITの導入で接客業務の効率化及び感染症対策を図っています。

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取締役:清水篤さん

弊社は飲食店の経営をしております。都内に5店舗、福岡に1店舗を展開しており、事業内容としてはブラジル料理と中華料理の提供です。弊社の強みは、日本に初めてブラジル料理シュラスコを紹介したバッカーナという店舗をつくったメンバーが在籍していることです。日本で始めてシュラスコを紹介した知見を活かし、特にブラジル料理に関するメニュー開発をはじめとする店舗経営を行っています。加えて「孤独のグルメ」でも紹介された中華料理店「青山シャンウェイ」と事業提携し、FC展開を開始したことで、中国料理についても深い知見を得ることができました。

【課題】コロナの感染拡大に加えて、人手不足という問題に直面していた

ITの導入を考えたのは2つの課題を抱えていたからです。まず1点目は、やはり新型コロナです。2020年3月の緊急事態宣言発令以降、直接メニュー表に触れることや店員との接触を懸念されるお客様も多く、そのような不安をどうやって解消していくかということが課題でした。課題を解決するためには非接触型の接客システムが必要となります。居酒屋などではタッチパネルでの注文を行っている店舗が多くあります。タッチパネルを使うと店員との接触を避けることができますが、不特定多数のお客様が使ったモニターに触れる事に不安を感じるお客様も多くいらっしゃいました。2点目は、人手不足に起因する機会損失です。コロナの感染拡大前から、飲食業界では求人をかけても人が集まらないという問題がありました。少ない人数、時には足りない人数でお店を回さなければならないこともあり、どうしてもオーダーを取りに行くことができないタイミングや、お客様をお待たせしてしまう場面が多々ありました。

【導入】オーダーエントリーシステムで問題を解決する

コロナによる自粛期間中、新店舗のオープンに向けて、お客様の不安を解消できるサービスがないかを調べていました。その中で見つけたのがQRコードを利用した注文システム「でん票くん」です。「でん票くん」は、品名や品数、テーブル番号などの情報を瞬時に通信することができます。タブレットの場合は、各テーブルに1台ずつの設置が必要となるため初期費用がかさんでしまいますが、QRコードの利用であればその必要もありません。コロナ禍で売り上げが落ちている中でしたので、導入コストは抑えつつ、お客様にご安心いただけるものを探していたこともあり導入を決断しました。また実際の導入に当たって、手間のかかることもほとんどありませんでした。これまで使っていたPOS(集計機能を有する高機能レジシステム)と異なるPOSレジを導入することが必要でしたが、その他には特別な手間はかかりませんでした。またメニューの更新などについても使い勝手がよく、これまでは変更の都度印刷していたものが、「でん票くん」を導入して以降、簡単なデータの変更で済んでいます。

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【効果】業務効率化の実現と、お客様の更なる満足をめざして

お客様がメニュー表に触れる必要もなく、店員との接触も避けることができるQRコードの利用は非常に有効的な施策でした。弊社店舗では来店したお客様の人数を店側で登録した後に、QRコードが印刷された用紙をお渡ししています。お渡ししたQRコードをお客様ご自身のスマートフォンで読み取っていただくことで不要な接触を避け、感染症対策を実現できました。また人手不足がネックとなっている中で、システム導入後はこれまでよりも少ないフロアスタッフでお店を回すことが可能となりました。QRコードはどんな角度からでも高速での読み取りが可能であり、来店したお客様はスムーズに注文を行うことができます。これらの点から、お客様からは利便性の高さや安心感があるとのリアクションをいただいています。常連様からは便利になったというお声をお聞きする反面、もし課題をあげるとすれば、新規のお客様の中にはシステムを使いこなせない方や、料理の写真を見たいという方もいらっしゃることです。このメニュー表は文字ベースであるため、実際どのような料理なのか想像が難しいのです。PDFで写真を見ることもできますが、そこまで操作されるお客様は多くありません。そのためまだメニュー表をなくすことができず、今後乗り越えていくべき課題であると考えています。メニュー表をどんなに消毒していても、感染症対策に敏感なお客様は多くいらっしゃいます。このようなお客様にも満足していただくために、今後も継続してIT活用について模索していきたいと思っています。

【展望】IT導入が「集客できる店舗」への道

今は日本全体が新型コロナの影響を受けており、集客できる店とそうでない店がハッキリわかれているのではないかと感じています。その中でどう生き残るのか、どうすれば弊社の良さをお伝えできるのか模索しています。お客様は、これまで以上に「安心・安全」に敏感になっています。今までは飲食業界において「当たり前」だった「安心・安全」をはじめとすることなどを、今後どのように「魅力」に変えて発信できるのか、IT導入によりこれらの課題を乗り越えていきたいと考えています。そのためにも新店舗以外でも「でん票くん」を導入していくつもりです。

社名: バッカーナ株式会社
HP:https://bacana-ginza.com/

代表:代表取締役 佐藤尚之
主な事業:ブラジル料理・中華料理の店舗運営
所在地:東京都中央区銀座8-12-6
創業:2011年8月