国内外のECサイトを通じて自社製品の販路拡大へ

  • 2020年12月07日
  • 株式会社髙橋型精
  • 製造業
  • BtoC EC
  • 東北
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株式会社髙橋型精は、昭和18年(1943年)の創業以来、顧客満足の追求を理念に掲げ、精密抜型製造に取り組んできた企業です。多種多様なお客様のニーズにお応えするため、抜き加工のトータルソリューションを目指し、高度な精密抜型を作製しています。自社製品を開発・販売するために、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下、中小機構)の販路開拓支援を受けました。


中小機構の販路開拓支援とは・・・?
展示会や商談会などのリアルな支援とICTを活用した支援を組み合わせ、国内外への販路拡大や海外展開に取り組む中小企業をサポートします。事業の詳細は、下記URLよりご確認ください。

https://www.smrj.go.jp/sme/market/index.html

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右:代表取締役 橋光広さん
左:営業課 主任 山口勝幸さん

弊社では、これまで培ってきた「刃型」と「抜き加工」のノウハウを組み合わせることで、今まで加工が難しかった材料や形状のものに対しても、最適な加工を施すことを可能としました。日本が世界に誇る技術のひとつである高機能な光学フィルムをはじめ、自動車、IT関連部材、燃料電池、医薬品・機器、コスメ・ヘアケア製品、航空・宇宙産業など、数多くのものづくりに、高橋型精の技術力が生きています。また、刃型製造から試作検証、量産加工までを一貫して行うことができる「一貫生産体制」の実現も大きな強みといえるでしょう。打合せの一本化や工数・時間などのコスト削減、迅速な対応力が評価され、幅広い業界、大手企業から信頼を得ています。

【課題】販売促進に関する知見が社内になかった

弊社では、お客様からご依頼をいただいた製品の試作を作ることが多いため、まさにお客様にとって“縁の下の力持ち”や“黒衣”のような存在です。また、機密保持は必須であり、情報管理の観点からも信頼を頂戴しております。これらの技術はお客様の製品やサービスの中で生きるものなので、自社の技術としてはなかなか表に出る機会がありませんでした。そこで、独自開発した新技術の成型カッティングを駆使して高機能採便シート「楽流カップ」を自社製品として開発することになったのです。

しかし、お客様から依頼をいただいている製品作りが忙しい中で、自社製品を作り、営業するにはどうしても人手が足りません。かといって、そこに大幅な人件費をかけるわけにもいかず、どのような手法で販売促進を図ったら良いかということに悩んでいました。これまでは、“情報をいかにして外に漏らさないようにするか”ということに注力してきたので、情報を外に発信する方法や販路拡大について知見がなかったのです。それらのナレッジ不足が、自社製品を販売するうえで大きな課題となっていました。

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【導入】自社製品の販路拡大に大手ECモールを活用

営業の人数を増やすなどの人海戦術ではなく、コストを抑えながら自社製品を発信する手段はないかを検討する中、自社でLP(ランディングページ)を作成しつつ、知名度のあるECサイトを活用した販路拡大にチャレンジすることになりました。その出店場所として選んだECモールが「Amazon」です。今回の販路拡大プロジェクトに主体となって取り組んだ営業課主任も、プライベートで通販サイトを利用したことがあったため、全く知らない世界ではなかったことは幸いでした。実際に、ECモールへの出店方法などはインターネット上に記載されており、動画による解説もあるため比較的簡単に参入できます。ただし、海外版のAmazonは知見がなく社内の人間だけでは難しいだろうということで、山形県内の支援事業を通じて知見のある方をご紹介いただきました。

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【効果】国内外に販路が広がり昼夜問わず集客が可能になった

知名度のあるECモールに出品することで、今までにないお客様層からも反応があり、周知や集客に対するポテンシャルの高さに驚きました。今お取引いただいている主なお客様は、自社商品の高機能採便シート「楽流カップ」に興味を示していただいた医療機関や国内外の有名大学などがメインです。医療技術やテクノロジーの進化で、各種検査機器の高性能化が進んでいるため、採取に関しても精度を高めたいというニーズとマッチしたのです。

ECモールの大きなメリットは、購入いただいたお客様からの評価(星の数)などを参考にして、新たな顧客が生まれることです。もちろん、対応力や商品の魅力を訴求するアピール文章などの工夫は必要ですが、良い評価がつくことで得られる反響の大きさは想像以上でした。また、私たちが展開しているのはニッチな製品なので、検索すると上位表示されるという点も良い効果に繋がった要因のひとつだと思います。
また、国内だけではなく海外にも販路を拡大できたことも良かった点です。国内の注文がほとんど入らない深夜帯でも、時差が14時間近くあるアメリカなどから注文が入ります。このように、24時間体制での受注を実現できるのは大きなメリットです。

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【展望】自社開発に尽力できる体制強化を図る

多くの企業を陰で支える存在だった私たちが、悲願の自社製品を世の中に発信できるようになったのも、EC導入に踏み切ったからだと思います。最初の頃は、本業との兼ね合いが大変ではありましたが、今では従業員たちも自社ブランドがあることに誇りを持ち、モチベーションの向上にも繋がっています。
今年はコロナ禍ということもあり、自社のクリーンルームと抜型の技術力を駆使した新製品、「話しやすい抗菌マスク」もECモールにて販売中です。これは、口元の空間にゆとりを持たせたオリジナル商品です。今回改めて実感しましたが、最新のWebシステムに対して苦手意識をもたず積極的に導入することで、多くの課題は解決できるといっても過言ではありません。これからも、ECを活用して、他社にはない弊社ならではの製品作りに尽力し、世の中の役に立つサービスを広げていきたいと考えています。

社名:株式会社髙橋型精
代表:代表取締役 高橋光広
主な事業:精密抜型の作製、抜き加工、
     精密彫刻刃型・彫刻トムソン型・自動排出型・レジンキャストダイの製造
所在地:山形県山形市蔵王松ケ丘1-1-35(蔵王産業団地内)
設立:1943年

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