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間接経費削減と本業集中のためにITツール導入は必須

  • 2020年03月06日
  • 株式会社ESSENCE
  • 飲食業
  • 会計
  • 関東
代表取締役 高橋 英樹 氏

株式会社ESSENCEは、東京都港区の新橋本店を皮切りに東京、新潟、愛知、中国の広州で、本格ロティサリーチキンを提供する店舗を展開しています。ロティサリーチキンはチキンを回転させて丸焼きできる特殊なマシーンで時間をかけて焼く料理のことで、丸焼きにすることで余分な脂が落ち、美味しくヘルシーな料理として、女性を中心に人気を集めています。同社はこれまでアナログ(手作業)で行っていた会計業務を、ITツールを導入することで業務の効率化を実現しています。

もともとは広島で飲食店を営んでいたのですが、現在は新橋本店を含め、全国で和食から居酒屋、焼肉屋、韓国料理屋など様々な業態の飲食店を経営しています。ローカルで飲食店を展開する場合、同業態だと競合します。そのため、ドミナント戦略で多店舗展開するには他業態をやらざるを得なかったわけですが、地方で多店舗展開することに少し限界を感じ、20店舗ほど展開できる業態を探していたところ、ロティサリーチキンに出会いました。この店舗は、東京を中心にフランチャイズで20店舗ほどの規模に拡げていきたいと考えています。

ロティサリーチキンはフランス料理なのですが、そこまで堅苦しくなくカジュアルに食べられる点が良いと思っています。また、鳥料理は宗教的な問題がなく食べられる食材であること、牛や豚と比べて安定的な供給が見込めること、ヘルシーな食材のイメージがあること。この3点から、鳥料理に注目しました。

【課題】アナログ業務によりムダな時間とコストが発生

以前は現場から上がってきた伝票を表計算ソフトに入力し、会計ソフトに移すという、いわゆるアナログ作業を行っていました。

飲食店に限らず、会計などのバックオフィス業務は基本的に収益を生み出さないので、間接経費はなるべく節約したい点と、バックオフィス業務を効率化して生み出された時間を、本来やるべき業務に当てたいという点から、ITツールの導入を考えていました。

【導入】わずか1~2時間のレクチャーで、マネーフォワード クラウドへ一本化

税理士の先生からのアドバイスで、一刻も早くマネーフォワードを導入したかったのですが、新しいシステムを導入する場合、最初はどうしても現場に抵抗感が生じます。一からやり方を覚えないといけないわけですし、『大変になる』という認識だったようです。経営者としては、効率化して現場の負担を軽くしたいと思っていても、現場は真逆で大変になると思っていたようですね。

マネーフォワード クラウドを導入したのは2019年初旬ですが、導入当初は以前の会計ソフトと同時並行で作業していました。現場はどうしても慣れているやり方で業務を進めたかったようで、『マネーフォワード クラウドを入れたら忙しくなった』と言うんです。それは、以前の会計ソフトとマネーフォワードクラウドを同時並行で使っているわけですから時間がかかります。そこで、担当者にマネーフォワードの使い方のレクチャーを受けてもらったのですが、わずか1〜2時間のレクチャー後には、マネーフォワード クラウドで作業ができるようになり、今はその担当者も効率化の恩恵を受けています。

【効果】 業務は4分の1に圧縮、経営面では即断即決できる効果も

事務担当者は2名いるのですが、マネーフォワード クラウドを導入したことで財務・経理面の作業時間は4分の1ほどに圧縮できたと思います。作業するのは2人のうち1人だけになり、作業時間は月に5時間ほどです。現在、入力作業は全くありません。

アナログ作業だった当時は、経営者として知りたい情報は『明日になります』となり、知りたいときにすぐ見られなかったのですが、マネーフォワード クラウド導入後は経営戦略に必要な情報はすぐ見ることができ、資料としても見やすいので大変ありがたいです。

経営戦略と同じくらい、資金繰りも大事です。資金の流れも非常に分かりやすくなりました。例えば、その場で意思決定したいときでも、日々の資金繰りが頭に入っているので、投資に関する即断即決がしやすくなりました。

また、国内外で飲食店を経営しているため、現金のやり取りが非常に多いんです。多くの銀行ともお付き合いがあり、それぞれの銀行の通帳データを経理担当者にアップしてもらうとなると時間のロスがとても大きいのですが、マネーフォワードクラウドだと全て連動していますので、ここから入金があった、あっちに出金したというのが一瞬で分かるんです。キャッシュフローが把握しやすくなったというのも大きな恩恵ですね。

飲食店はどうしても労働集約型になりがちですが、ちゃんと考えれば必ず時短でき、早く帰れるようになります。「労働は『時間』ではなく『質』なのだ」という従業員の意識を変えることが大切だと思います。

経理担当者の業務負担が減れば、その分を他の仕事に充てることができます。例えば、現場が行っているメニュー表の作成や印刷、売れ筋商品の分析といった業務を経理担当者が行えれば、現場の負担が減りバックオフィス業務の人間が売上に貢献することにもなります。

【展望】 働きやすい環境づくりのため、積極的にITツールを導入すべき

従業員が少ない飲食店の場合、店のあらゆることを経営者がやらなければなりません。仕入れして、掃除をして、在庫、生産、製造オペレーション、棚卸し、売上と、色々管理しています。それらは全てITツールで簡素化できると思います。営業戦略はまた別ですが、財務戦略と資金繰りはマネーフォワード クラウドで全て見られるので、やらない手はないと思います。

また現場にとってもお客様にサービスを提供する以外の間接業務時間を削減することができているので、本来のコア業務に集中できる環境づくりに、マネーフォワード クラウドは大きく貢献していると思います。本来業務に集中できる環境づくりのために、これからも業務の効率化が図れるITツールを積極的に導入すべきだと考えています。

株式会社ESSENCE
HP:https://qoc.tokyo/

所在地:東京都港区新橋3-8-8 リバティ8 1階
創業:7年目(設立2013年2月4日)