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特集

デジタルの未来!〜2022年はどのようなデジタルに注目があつまるのか!?

  • 2022年6月8日
  • 中小機構 中小企業支援アドバイザー 村上知也
  • デジタル
  • デジタルファースト
デジタルの未来のサムネイル画像

毎年、IT専門調査会社 IDC Japan株式会社が国内IT市場動向の主要10項目を発表しています。
2022年は国内IT市場にてどのような項目がトレンドになっていくのか、確認していきたいと思います。

今後IT市場においては何が流行る!?

2022年の国内IT市場において鍵となる技術や市場トレンドなど主要10項目がIDC Japan株式会社より発表されています。ただし、これは、あくまでIT市場の提供側の視点ですので、これらの項目が中小企業のデジタル化にどのような影響を及ぼすのかを考えてみたいと思います。必ずしも今年流行るよ!というわけではなく、項目によって、これから徐々に浸透していくもの、キーワード先行で普及しないものもあるといえるでしょう。

2021年の国内におけるIT市場は、2020年のマイナス成長からの反動もあり、プラス成長となったと見られています。

この報告の冒頭では、パンデミックによる環境変化への適応や、その中での新たな事業成長を目指した積極的なデジタル技術投資により市場回復につながったとされています。

それでは、トップの5項目に、どのような項目が挙がっていたのか、引用して確認してみましょう。

IDC Japan株式会社の発表した国内IT市場動向の主要10項目のうちの上位5項目を示した表

カタカナばかりで、内容が頭に入ってきませんね。これらの項目が今後、中小事業者にどのような影響を与えていくのか考えていきます。

(1)デジタルファースト

デジタルファーストとは、デジタル化を前提としたサービス設計を行い、デジタル技術を徹底的に活用する施策です。ビジネスや行政サービスにおいてデジタル技術を取り入れ、業務効率化やサービスの向上に取り組むことをデジタルファーストと呼んでいます。

例えば補助金の申請でもかなりデジタルファーストが進んできたのではないでしょうか? 以前の補助金申請は、全て紙で書類を揃えて、対面提出や郵送が必要でした。それが徐々に、一部の書類はデジタルでCD納付などができるようになりました。

例えばIT導入補助金の申請は完全にデジタルになっています。計画内容や、経営状況などの申告もすべてデジタルです。もちろん実績報告もデジタルで資料を添付します。

このようにアナログの権化のようであった行政サービスも一部はデジタルファーストに移行しています。

事業者の皆さんも提供するサービスを今後はデジタルファーストで検討していかねば、お客様に活用してもらえなくなる可能性があります。

(2)デジタルインフラストラクチャ

似たような言葉が続きますが、インフラストラクチャ、つまりデジタルの基盤です。安全でかつ動的に拡張していけることが求められています。

例えば、ネットショップを自社のサーバに構築した場合、たまたま自社商品がメディアで話題になってアクセスが殺到したら、サーバは落ちて、せっかくの販売機会を逃してしまうかもしれません。

アクセス数の増減に応じて、動的にサーバを拡張できるような仕組みにしておかねばならないのです。

ちなみに503エラーとは、Webサーバで起きるエラーの種類の一つで、アクセス集中などの過負荷で機能が停止し、要求を処理できないことを表示するものです。

もっと身近な例で考えると、社内にサーバをおいて、受注処理やファイル共有を行っている中小企業は多いです。テレワークや、外出先で仕事をすることが求められる時代に、仕事の基盤が社内に閉じていると制約が大きいものです。クラウドサービスの活用も視野に入れて、活用しやすいデジタルインフラを準備していきましょう。

(3)ワークモデル

ワークモデルにはいろいろな意味があります。働き方という点では、コロナ前後でテレワークが増えたり、オンラインで会議をしたりと、大きな変化がありました。コロナ後もまた、対面での業務とオンラインの活用を組み合わせた、ハイブリッドな働き方を用意していくことが、従業員の満足度の向上につながるでしょう。

決してすべてをデジタルにして、全てを非対面で提供すると言った取組の話ではありませんが、デジタルを活用していく社内の文化づくりが今後のワークモデルの鍵となるでしょう。

(4)データ共有の拡大

データ共有と言われると、社外と共有することない企業にとっては違和感しか無いと思います。しかし、今後はAIの進展のためにもデータを共有していくことが求められています。

猫の写真を見て猫だと判断できるAIを実現するには多くの猫の写真データが必要でした

他にも工場の設備についている各種センサのデータを集約していくことで、機械の状況がわかり、設備の予防保全にもつながります。そして、こういったデータは自社1社だけで持っているより、メーカ企業に集約されたほうが、有効に活用できると言えるでしょう。

(5)顧客エクスペリエンス

顧客エクスペリエンス、顧客体験の重要性は、デジタル活用以前から言われていました。店員が顧客の好みを覚えておいて、接客に役立てるなどは今でも有効です。

ただし現在では、店舗で商品を見てネットで購入したり、その逆もあるでしょう。私自身もアパレル店の実店舗で、パンツなどは試着して買いますが、シャツなどはネットでしか買わないです。そうするといくら有能な店員さんがいたとしても、私の好みのパンツの情報しか知らないことになります。

実店舗でのデータと、ネットでのデータを融合して、顧客にとってパーソナライズされた接客を店舗でもネットでも提供していくことが今後のポイントになるでしょう。

アナログの接客だけでは、顧客エクスペリエンスの改善は難しい時代になっていると言えるのです。

まとめ

コンサル会社が発表する将来のIT分野の話だったので、聞き慣れないカタカナ用語も多かったと思います。

まだまだ中小企業には関係ないな、というキーワードもあれば、中小企業でも今のうちに対応を考えておかないと、取り残されていくというキーワードもあります。

常に新しいものを追っていく必要はありませんが、世の中のIT化・デジタル化に取り残されないように情報収集のアンテナを常に高く保っておきたいところです。