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脱・ハンコ!? 「電子契約」導入のメリット

  • 2021年1月4日
  • 中小機構 中小企業支援アドバイザー 眞本 崇之
  • 電子契約
  • IT化
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日本のハンコ文化は、業務効率化の障害として指摘されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在宅・テレワークを推進する観点から、脱・ハンコ機運が高まり、押印手続を回避する電子契約の導入を検討する企業が急増しています。
この記事では、電子契約を導入するメリットをまとめていきます。

電子契約のメリットと注意

電子契約は、紙の代わりにパソコンで契約書のデータをやり取りして契約を結ぶやり方です。

この記事では、電子契約のメリットをお伝えしていきます。

(1)電子契約のメリット 〜業務効率化とコスト削減〜

主なメリットは、業務効率化、コスト削減といったことが考えられます。

「ハンコを押すために会社に行く」をなくす

コロナ禍では、「わざわざハンコを押すためだけに会社に行く」というような皮肉なニュースをご覧になったかもしれません。アドビシステムズ(東京・品川)の2020年3月公表の調査によると、テレワーク時に「紙書類の対応のためやむなく出社した経験がある」という回答が6割以上もあったようです。
(参考:アドビシステムズ株式会社HP アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」を発表
書面で契約締結する場合には、両者が同席のうえ契約締結を済ますか、一方が記名押印の上、契約相手方に送付し、契約相手方が記名押印の上、返送するやり取りの手間と時間が必要となります。
電子契約の場合は、メールやWebサービス上でのやり取りとなるため、人の移動時間、文書の郵送にかかる時間が大幅に削減(業務効率化)されます。

電子契約にすれば、テレワークや在宅ワーク先から押印することができるようになりますので、押印のためだけの出社も減らすことができ、移動時間の削減(業務効率化)により、その時間をもっと有効に使えるようになり、生産性向上にもつながることになります。また交通費も削減(コスト削減)できます。

「契約書を印刷する」をなくす

契約書を印刷して準備することも不要となりますので、紙代、印刷代が不要(コスト削減)になります。
また、契約書面のうち、課税文書には収入印紙が必要となりますが、電子契約の場合は、印紙税は課税されません。印紙税額は契約金額によって変わりますので、契約金額が大きい契約の場合には大きなコスト削減に繋がります。

「紙の契約書を保管する」をなくす

契約書面は、長期に渡り(会社法関連の契約書は10年間、法人税法の契約書は7年間)保管しておかなければならない、といったルールがありますので、紙の契約書の場合は物理的な保管場所(棚や倉庫)が必要となり保管費用がかかります。物理的な保管場所をなくすためにデジタル化(紙の契約書を複合機スキャナーなどでスキャンしてPDFなどで保管)している会社の場合には、スキャンする手間がかかっています。
一方で、最初から電子契約にしておけばPDFへの変換作業も不要(業務効率化)となります。また、電子書面の場合は、データ保管費用はごくわずかであり、事務所の書棚の場所代も削減(コスト削減)効果が期待できますし、実際にコロナ禍にオフィス縮小やオフィス不要となって退去した話を多く聞いています。

(2)電子契約の注意点

上述の通り電子契約は便利ですが、電子化に伴い、署名の偽造がされないようにすることが注意点です。
具体的には、契約者本人が契約したという「本人性の確認」と、改ざんされていないことを証明する「同一性の証明」を示さなくてはなりません。

その解決方法として挙げられるのが、電子契約アプリの活用です。

電子契約アプリの活用

電子署名の信頼性を担保するためのアプリには大きく2つあります。
一つ目は、第三者機関の認証局(電子認証局)が発行する電子署名の有効性を認証するやり方です。
認証局が発行する電子証明書とタイムスタンプを利用します。信頼性が高い一方、電子証明書の発行には本人確認の手続きが必要なため、一定の時間がかかるのが特徴です。
もう一つの方法が、立会人型と呼ばれる、ウェブサービス上で立ち会いのもと契約を交わす、というものです。

電子契約アプリの活用で、簡単に導入ができるようになっています。
電子契約アプリはいくつもありますが、その基本機能を簡潔にお伝えすると、契約書データを用意し、提供事業者のプラットフォーム上にて、電子署名を行うことで契約を締結するアプリとなっています。

上記のとおり、電子契約のメリットは業務効率化とコスト削減などが挙げられます。
脱ハンコの業務改革に向けて、電子契約アプリの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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