無料で使える店舗集客ツール『Googleマイビジネス』の基礎知識
- 2020年11月19日
- 中小機構 中小企業支援アドバイザー 眞本 崇之
- Googleマイビジネス
- 集客

『Googleマイビジネス』とは、Googleの地図上に店舗情報が表示できる、Google社が提供する無料の集客ツールです。
基本的な情報と写真を掲載しておくと、Googleマップ上からお客様に見つけてもらいやすくなり、電話問い合わせ、予約、ルート案内など、ご利用に直結するサービスとなります。
私たちが近くのお店を探すとき
スマホが普及し、私たちはどこにいても、なんでもネットで調べられるようになりました。
例えば、土地勘がない場所で食事するお店を探すときに、「居酒屋」「ラーメン屋」「イタリアン」などとネットでお店を探しますね。
ネットで調べることを『ググる』と表現するように、年代問わず最も利用されている検索ツールはGoogleですし、地図アプリの利用率でもNo.1はGoogleマップとなっています。
お客様がお店を探す流れは、以下のようになります。
スマホで調べると、今いる場所をGPSで判断して、近くのお店を探すことができます。
Googleマイビジネスの情報が表示されたなかから、メニュー商品や店内の写真、口コミ、営業時間などを見て、評価が高いお店や、自分の好みにあう雰囲気のお店を決めていきます。
場合によっては、電話で問い合わせたり、予約したりします。
そして、お店が決まったら、その場からお店までナビをスタートさせ、そのままお店に辿り着くことができます。
Googleマイビジネスでは、このような地図と連動したお店探しができるので、スマホ時代の集客ツールとして活用できます。
また、Googleマイビジネスは、Googleマップアプリで検索をしなくても、Googleから検索をすれば、地図の検索結果が表示されるため、たくさんの露出が期待できます。

MEO 〜地図上でも上位表示を目指す
SEO(検索エンジン最適化:Search Engine Optimization)対策という言葉を聞いたことがあるかもしれません。HPやブログなどが、Googleで検索されたときに、検索結果の上位に表示されるようにするための取り組みのことです。
検索順位が上がると、クリックされる率が高まり来店するお客様が増えるため、どうやったら検索上位に表示されるか、SEO対策が重要、と理解されている人も多いと思います。
Googleマイビジネスでは、「近くの○○屋さん」を探すことに適しています。
したがって、「地域名+業種」のような探され方が想定されます。
検索結果として、今いる場所(スマホの位置情報)から近く、お客様の好み(過去の行動履歴などからGoogleが判断)に合わせたお店を順に表示させることになります。
SEOでは、大手ポータルサイトよりも上位に表示されることは容易ではありませんが、Googleマイビジネスの検索結果は、SEOで上位に表示されているポータルサイトよりも先に表示されます。そのぶんGoogleマイビジネスからお店を選ぶ可能性が高い、ということです。(有料広告が出稿されている場合は、Googleマイビジネスの検索結果よりも、広告が上に表示されます)
したがって、お店側としては、SEOと同じように、Googleマイビジネスの検索結果の上位に表示されるような対策が必要で、MEO(Map Engine Optimization)やローカルSEOと呼ばれています。
Googleマイビジネスで掲載できる情報
Googleマイビジネスを使ってできることは、以下のとおりです。
- Googleマップにお店の位置や情報が表示されます
- ホームページのないお店でも掲載できます(簡易ホームページを作ることもできます)
- いちいちHPを見なくても電話番号や営業時間、住所などが表示されます
- HPのように写真や動画を掲載し、魅力を伝えられます
- クチコミをもらうことができます
- ブログのように最新情報やクーポンを発信できます
- 経路検索はGoogleマップと連動します
- 電話問い合わせは、スマホの電話アプリと連動します
Googleマイビジネスの効果
このように、店舗情報を管理して、Googleマイビジネスに掲載できる情報を一つ一つきちんと設定すれば、電話、予約、HPへのアクセス、経路案内のような来店に繋がるアクションが期待できます。
Googleマイビジネスからのアクションは下記画像のように、管理画面上のインサイトという分析ツールでも把握できます。
こちらのお店の場合は、直近1ヶ月でHPへ63回アクセス、24回の電話問い合わせ、12回のルート検索に、お客様がGoogleマイビジネスを使ったことになります。

これまでインターネット活用に苦労してきた店舗でも集客効果が期待できる、しかも無料で使えるツールとして注目されています。
ぜひとも活用してください。
その他地図サービスへの店舗登録もオススメ
Googleマップ以外の地図サービスもあり、店舗登録が可能となっていますので、他の地図サービスを紹介しておきます。
Yahoo!ニュースを見ている方が使う『Yahoo!ロコ』、Apple社のiPhoneで使用できる『Appleマップ』、また、QRコード決済で最も利用者の多いPay Payの『Pay Payマップ』のように、独自の地図サービスを展開しており、店舗登録が可能となっています。
いずれも利用者が多いため、店舗登録をして、お客様が見つけられる間口を広げておくとよいでしょう。