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オンラインでサービスを提供し、コロナ禍を乗り切ろう【非対面型ビジネスモデルへの転換】

  • 2020年9月23日
  • 中小機構 中小企業支援アドバイザー 高見康一
  • テレワーク

「エステを営んでいるが、ぱったりとお客さんが来なくなった。」
「塾を開いていたが、教室に来てもらって授業をすることが出来なくなった。」
「飲食店を長年やってきたが、お客がずいぶん減った。テイクアウトも始めたが売上が足りない。」

今、このような声が全国方々で聞こえてきます。

新型コロナが流行し、世界は大きく変わっています。
日常生活では、人との会話・接触が制限されるようになりました。
会食・イベントへの参加、旅行・遠出も自粛ムードが漂っています。

そして、この影響は当然ビジネス・商売にも波及しています。
エステなどの接触を伴うサービスを利用する人は少なくなりました。
塾など人が集まる事業は自粛の要請がありました。
多くの人が外食の機会を減らしたため、飲食店も空きが目立っています。

この状況はいつまで続くのでしょうか。2020年9月時点では目途が見えない状況です。

苦しい状況に耐えられず、実際に廃業される方も多くいます。
2020年1~8月累計の飲食業の倒産件数は、2011年を抜き過去最多となったそうです。(東京商工リサーチ調べ)

まだ辛うじて続けている事業者でも「もうやめるしかないのかな」と考える方も少なくないでしょう。

本当にやめるしかないのでしょうか。もう手はないのでしょうか。

いえ、もう少しもがいてみる事はできます。
商売を「非対面型」へと転換してみてはいかがでしょうか。

オンラインでサービスを

新型コロナの流行は多くの「負」を生じましたが、一方で少しの「正」の影響も社会にもたらしています。
そのうちの一つが「オンライン化の加速」です。
事業活動においては、業務を自宅等で行う「テレワーク化」が進みました。
社会生活でも「オンラインショッピング」の割合が急増しました。
余暇を自宅で楽しむライフスタイルも定着しつつあります。

先程挙げたような、従来対面型で営んでいた事業も、工夫次第でこの「正」の流れに乗せていく事はできます。
「非対面型」つまり、自宅などで「画面越し」に受けられるサービス形態に変更する事です。

「非対面型」サービスのメリットは大きく3つあります。
1.顧客に安心感を与える
2.対面型ではできなかったことができる
3.市場が広がる

まず、何よりも「画面越し」でサービスを受けられることで顧客に「安心感」を与えることが出来ます。
また、「画面越し」という特性を活かした新しいサービスを生み出せる可能性もあります。
さらに、来店してもらわなくてもサービスを提供できるため、立地に関係なく商売を展開できます。

一方で、以下のようなデメリットが発生する可能性もあります。
1.サービス品質が低下する
2.顧客の反応が見えづらくなる
3.決済手段が変わってくる

顧客が目の前にいないので、細やかな配慮などが難しくなります。
成功の秘訣は「メリットを大きくし」「デメリットを小さくする」を意識して工夫を凝らすことです。

オンラインサービス開始のステップ

オンラインサービスは、3つのステップを意識して始めていきます。
1.構想を練る
2.提供方法を検討する
3.練習・検証

まずはどのようなサービスにするか、しっかり検討しましょう。
単純に対面で行っていたサービスを「画面越し」にするだけで成り立つサービスもあると思います。
一方で、エステや飲食店などはそうはいかないので提供するものを変更する必要があります。
そのようなサービスを行っている場合は「ケア商品を送付し、セルフケアをお手伝いする」や「自宅調理をお手伝いする」など、少し工夫を凝らすことが必要です。
ポイントは「自社の強みを活かすこと」です。今まで提供してきたサービスに「少し工夫する」事を意識すると良いでしょう。

サービスの形がある程度見えたら、次は提供方法を検討します。
新型コロナの流行で現在オンライン化は加速しており、利用できるツールも沢山登場しています。
当サイトでもいくつかご紹介しています。

動画配信や簡易なビデオ通話であれば、無料で利用できるサービスもあります。
また、有料になると複数人と長時間のビデオ通話やファイル送付、閲覧履歴の管理などの機能を備えたツールもあります。
小さく始めるも良し、しっかりと体制を整えて始めるも良し。どの様な提供方法が最適なのかはケースバイケースです。
ポイントは「自社目線」と「顧客目線」の両方から考える事です。
その提供方法で「自社がやりたいこと」ができるのか、そして顧客は「価値」を感じるのか。どちらも大事な目線です。

そして、サービス開始前に一度は練習・検証をしましょう。
実際にやってみて気づくことは必ず1つはあります。
時間をかけすぎる必要はありませんが、一度は練習・検証することをお勧めします。

オンラインサービス実施のポイント

最後にオンラインサービスを実施するにあたってのポイントを3つご紹介いたします。

①対面とは「異なる」と認識する
②「接客」を意識する
③補助金を活用する

①と②は他の箇所でも紹介しましたが、大事なポイントなので改めてこちらに記載しました。
この2つが成功の一番のポイントです。
開始前だけでなく開始後も、この2つを必ず忘れないようにしましょう。
また、2020年9月現在、オンライン化に活用できる補助金がいくつかあります。
資金の問題で取り組み意欲が殺がれている事業者は活用を検討してみてください。

生産性革命推進事業に係る補助金

連載「非対面型ビジネスモデルへの転換」

1. 概論:非対面型ビジネスモデルへの転換とは

2. 各論 BtoC EC:やってみよう!! ネットショップ開設の基礎知識

3. 各論 モバイルオーダー:テイクアウトにおけるモバイルオーダーアプリの可能性

4. 各論 BtoB EC:対面型の事業者間取引をBtoB ECを軸に非対面型へ

5. 各論 テレワーク:オンラインでサービスを提供し、コロナ禍を乗り切ろう(本記事)

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