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【インタビュー】支援機関の現場に聞く IT支援の実態(窓口対応編)

  • 2020年8月13日
  • インタビュー

公益財団法人 横浜企業経営支援財団 IDEC
経営支援担当 山崎様にお話を伺いました。

4月から対面相談の他に、オンライン相談としてZoomを使用しています。「オンライン相談だから」といって、積極的に相談者が増えるところまで至っていませんが、なかにはオンライン相談を希望される相談者もいらっしゃるため、当所としては、一つの選択肢として、引き続き体制を整えておく方針です。

Q オンライン相談をはじめたきっかけを教えてください

IDECでは、緊急事態宣言が出るか出ないか、の頃から、窓口での対面相談から電話相談に切り替わりました。実際に、当所職員も交代制のテレワーク勤務となり、相談員の先生も一部は自宅で待機しながら対応していただくことになりました。そのようななかで、とりあえずZoom相談を始めてみよう、と4月初めからスタートしました。
Zoomに関しては、安全性が完全とはいえないとの懸念はありましたが、対面相談ができない場合の代替手段として相談者の利便性も考慮し、まずは使用してみようということで始めました。

Q オンライン相談をやってみて、相談件数や相談内容に変化はありましたか?

4月は、持続化給付金などコロナ関連施策が出ていましたので、200件以上の相談がありました。対面相談をストップし非対面での相談対応になりましたが、電話相談が中心で、オンライン相談は全体の10%くらいでした。
4月にIDECのHPでZoom相談ができると告知し、7月以降にオンライン相談が徐々に増えてきたと感じていますが、圧倒的に電話相談が多いことは変わっていません。

Q オンライン相談が増えないのはなぜでしょうか?

一つは、4月~6月はコロナ対応に関するお急ぎのご相談が多かったので、オンラインよりは電話の方が相談しやすかったからだと考えます。
もう一つは、相談者の通信環境がまだ整っていないことが原因ではないかと考えています。

Q オンライン相談を準備するにあたって苦労されたことはありますか?

一つは、オンライン相談では、周りの音を拾ってしまったり、また、パソコン(イヤホンなど)を通して話す先生の声が所内に響いてしまったり、当所ではZoom相談の実施場所確保が難しい状況です。
また、受付担当者の準備が増えていると感じます。
事前に相談者の通信環境を確認するために連絡をする、Zoom予約のURLをお知らせするなど、電話相談よりも事前の手間がかかります。

Q オンライン相談でよかったことはありますか?

横浜という地理もあり、海外にお住まいの方から、横浜で起業するための事前相談がありました。これまで対面や電話相談ではなかったケースです。
また、事業計画書などの電子データを見てほしいといったときには、モニタを見ながら話すことができるので、効率的に対応されている一面がありました。

Q その他にオンライン相談をやってみて気づいてことはありますか?

電話相談でもそうですが、対面で書いていただいている相談者カードへの記入がないため、お客様の属性や相談内容がわからず、そのヒアリングに時間を費やしてしまい、本来の相談時間が短くなってしまいます。そこで、当所では、相談カードを事前にメールで送っていただくようにしました。
また、相談者の通信環境によっては情報が取りにくい場合もあり、電話や対面に切り替わる場合もあります。
専門家の先生も苦労されていると伺っています。例えば、相手の顔が見えても、リアルな感情が伝わりにくく、普段とは違う集中力が必要とのことです。

Q 今後の取り組み方針をおしえてください。

現時点では、オンライン相談の件数が飛躍的に伸びる、という状況にはないと思います。
対面相談がメインであることに変わりはありませんが、オンライン相談を希望される方もいらっしゃるので、選択肢として残しておく必要があると考えます。また、オンライン相談をスムーズに行うために、例えば初回は対面で相談を受け、相談者と専門家が互いに人となりを把握してから、次回以降は、効率的にZoomで進めていく、といったことも考えられます。