特集

テレワークについて

  • 2020年4月16日

 新型コロナウィルスの感染対策として、様々なイベントの中止、打合せの自粛などの他に、従業員の健康と安全を確保する対応の一つとして「テレワーク」の実施、導入を検討している事業者が増えています。
 本特集では、「テレワーク」に焦点を当て、その有効性や導入に向けて検討いただくべき事項、テレワーク導入に際してあわせて活用を検討いただくことが望ましいツール等について考えてみたいと思います。

テレワーク特集コーナー

テレワークに関する様々な支援情報をまとめています。

最初に

 新型コロナウィルスの感染が拡大している緊急事態を脱するためには、国民の皆様に、今すぐ、人と人との接触を最低7割、極力8割削減していただくことが不可欠です。
通勤削減・人と人との接触削減のお願いとして、最初に下記の「今すぐできる5つのアクション」をご確認いただけると幸いです。

テレワークとは?

 テレワークとは、「tele=離れた場所」、「work=働く」という意味の単語を合わせた造語で、情報通信機器等を活用して、時間や場所の制約を受けずに、遠隔勤務や在宅勤務など、柔軟に働くことができる形態です。

 今まで、日本では大企業や情報通信業などを中心に導入が進んでいましたが、しかし、今回の新型コロナウィルス対策や、今後開催されるオリンピックでの都心の混雑緩和対策として、テレワークに取り組む企業・導入を検討される企業が中小企業や様々な産業においても増えています。

 数万人の単位でテレワークへの取り組みを発表している大企業もあり、今まで行ってこなかった大規模なテレワーク活用が進むことになります。テレワークを体験することで実施するうえでの課題なども出てくると考えられますが、結果として「テレワークは便利だ!」「効率があがった!」ということになれば、事業者の労働生産性を高める大きな要因の一つになるのではないかと期待できます。

 限られた時間や人材を有効活用して経営力を高めるために、このタイミングをチャンスに変えて、積極的にテレワークの導入を検討してみましょう。

テレワーク導入・実施に際して必要となる代表的なビジネス用アプリ

 テレワークに必要なシステムの例としてビジネス用アプリを紹介します。
 (1)Web会議 、(2)グループウェア、(3)チャット、(4)オンラインストレージの4つの分野のアプリが代表的なアプリと言えるでしょう。

(1)Web会議

 業務シーンによって使い方は異なってきますが、Web会議がテレワークではもっとも注目を浴びるアプリの一つとなるでしょう。少人数の会議は、アプリを利用することで簡単にテレワークが可能となります。音声だけの電話会議に比べて、顔が見えて資料も共有できるなど、比較的、実際に一つの場に集まって行う会議と同じ感覚で実施することができ、すぐに取り組むメリットは大きいでしょう。
 一方で、大人数の会議は、議事の進行の仕方も含めて事前に準備が必要です。ホスト(議長)が一方的に話し続ける形では効果が低くなりますし、大人数が一斉に意見を言い出すと収拾がつかなくなります。また通信回線が悪い場所があると会議から取り残されてしまう参加者が出てしまうこともあり得ます。事前に議事の進め方を整理しておくことや、ネットワーク環境の確認などが必要となります。

 手軽に導入可能なビジネス用アプリの例として、Web会議専用の仕組みもあれば、グループウェアにWeb会議の仕組みが含まれた統合型アプリなど、様々な種類のものがありますが、導入する会議の形態や目的に沿ったものを選択しましょう。

〇ビデオチャット

 少人数で既につながりのある関係であれば、LINE、Facebookメッセンジャー、Skype、Facetimeなど、一般によく利用されているアプリのビデオ通話を利用することも可能です。ただし、知人や友人との気軽なコミュニケーションを想定したアプリのため、大人数の会議や、初めてコミュニケーションを取る顧客とのやりとりには、次に紹介するWeb会議専用アプリや統合型アプリの方が向いています。

〇Web会議専用アプリ

 Cisco Webex等のWeb会議専用アプリは、大規模から小規模まで、さまざまな形態の会議を想定して作られているため、ビデオチャットよりも安定した品質でWeb会議を開催することができます。会議の主催者は、最初に使い始めるときにユーザー登録をする必要がありますが、他の参加者については主催者からURLを通知することで、ユーザー登録なしにブラウザから会議に参加できます。

〇統合型アプリ

 後述のビジネスチャットとも重なりますが、Microsoft TeamsやSlackには、チャットやファイル共有機能だけでなく、Web会議の仕組みが組み込まれています。このような統合型アプリは、コミュニケーションの種類を問わずにひとつのアプリ内で様々なやりとりを完結させられることがメリットになります。


WEB会議に関するアプリの紹介:ITプラットフォーム「ここからアプリ」
アプリの概要について記事もご覧いただけます。

また、WEB会議の導入のポイントをファイルでまとめていますので、こちらもご覧ください。

(2)グループウェア

 グループウェアは社内外の関係者と情報を共有する総合的なアプリです。もっとも活用されている機能の一つは、社員のスケジュールの共有です。掲示板やファイルの共有もよく使われている機能です。さらに、会議室や設備の予約、社内の電子決裁まで活用するケースも増えています。

 後述する(3)ビジネスチャットや、(4)オンラインストレージを包含して、グループウェアで実現できますが、個別の機能は、特化型のアプリの方が優れていることもあります。総合的に導入するか、個別の機能の利用に留めるかがビジネスアプリ選定のポイントになります。


グループウェアに関するアプリの紹介:ITプラットフォーム「ここからアプリ」
アプリの概要について動画もご覧いただけます。

また、グループウェアの導入のポイントをファイルでまとめていますので、こちらもご覧ください。

(3)ビジネスチャット

 ネット上の仕事のやり取りの中心は長らくメールでした。しかし、ここ数年で急速にビジネスチャットの普及が進んでいます。メールよりビジネスチャトが優れている最大のポイントはリアルタイム性です。相手がオンラインになっているか確認できれば、すぐにやり取りがスタートでき、コミュニケーションのスピードが圧倒的に上がります。また複数人数で同時にやりとりするのもチャットのほうが向いているでしょう。
 もちろんメールにはメールの、Web会議にはWeb会議のメリットもありますから、どのようなシーンでどのコミュニケーション手段を使うかは事前に整理しておきましょう。

ビジネスチャットに関するアプリの紹介:ITプラットフォーム「ここからアプリ」
アプリの概要について動画もご覧いただけます。

また、ビジネスチャットの導入のポイントをファイルでまとめていますので、こちらもご覧ください。

(4)オンラインストレージ

 チャットやWeb会議のシステムでもファイルの共有は可能ですが、多数のファイルを整理して共有するのはオンラインストレージが向いています。情報にアクセスできる権限も管理できますし、バックアップを自動でとってくれる機能も有効です。
 ただし、企業によっては、オンラインストレージの共有を禁止しているケースもありますので、やりとりをする相手先と事前に利用方針について確認しておく必要があります。

オンラインストレージに関するアプリの紹介:ITプラットフォーム「ここからアプリ」
アプリの概要について動画もご覧いただけます。

また、オンラインストレージの導入のポイントをファイルでまとめていますので、こちらもご覧ください。

なおオンラインストレージについては、ここからアプリに以下の記事も掲載しています。
社内でも社外でもファイル共有で効率を上げよう【中小企業のためのクラウドサービス/アプリ分野紹介 第4弾 オンラインストレージ】

テレワークが向いている業種、そうでない業種

 ビジネス用アプリを導入したとしても、全ての業種・職種でテレワークが実現できるわけではありません。やはり向いている業種、そうでない業種は存在します。以下のデータを確認すると、貿易業や情報通信業でのテレワーク実施の割合は高いですが、交通運輸/物流/倉庫業、建設業/不動産業では低い傾向がみられます。

出典:「新型コロナウイルス感染症への対応に関するアンケート」
(2020年4月8日 東京商工会議所)から抜粋、加工のうえ図表を作成

 また従業員規模が大きい企業ほど実施率は高く、300人以上の企業は57.1%、50人以上300人未満では28.2%、50人未満になると14.4%と低くなります。50人未満の企業(n=508)においては、テレワーク実施を検討するにあたっての課題として「テレワーク可能な業務がない:56.8%」という回答が最も多く挙げられており、業務内容によってはテレワークに向かないこともあるでしょう。

詳細は2020年4月8日 東京商工会議所ニュースリリース
https://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=1021764

テレワークの導入から定着に向けて

 テレワークは業種や職種によっての向き不向きがありますから、導入の際にはまず対象業務や対象者の範囲を決定していくことが必要でしょう。さらに、就業規則や人事評価、運用規程も必要になります。その上で、コミュニケーション手段としてビジネス用アプリを用意し、使い方を教育・共有していきます。

 さらに、テレワークを一時的なものにしないためには、継続的な啓蒙活動が必要になります。特に、上司や同僚の理解がないとテレワークは成り立ちません。経営者がトップダウンで導入を進めるとともに、利用者に不満がないようにフォローアップも欠かせないでしょう。

まとめ

 本稿ではテレワーク導入の進め方と、そのためのビジネス用アプリの種別を紹介しました。今後導入を検討する中で、活用できるがアプリ多数あり、どれを使うべきか迷うでしょう。ただし、多くのアプリは無料で試用することができます。まずは使ってみて、実際に業務に対応できるのか、どのように活用できるのか、試してみること重要です。

 今回のような不測の出来事等に対応していくことをきっかけに、また生産性を高めるためにも、積極的にテレワークの導入をご検討してみてはいかがでしょうか。

以上